芳醇なラム酒の香りが広がるレーズンは、お菓子作りをより一層豊かなものにしてくれます。今回は、ラムレーズンバターサンドからチーズテリーヌ、パウンドケーキまで、レーズンを使った絶品レシピを厳選しました。それぞれのスイーツが持つ独特の風味と食感を、ご自宅で手軽に楽しめるように、初心者でも安心な詳しいレシピとコツを丁寧に解説します。レーズンの魅力を存分に味わえる、至福のひとときを体験してみませんか?

芳醇なラムレーズンが彩る、至福のスイーツ体験
ラムレーズンは、その奥深い香りと豊かな風味で、私たちを魅了し続ける特別な存在です。様々なお菓子に取り入れられ、その味わいを一層引き立てます。この記事では、サクサクとした食感と濃厚なクリームが絶妙なハーモニーを奏でる「ラムレーズンバターサンド」、とろけるような口どけとラム酒の香りがたまらない「ラムレーズンチーズテリーヌ」、そしてホットケーキミックスを使って手軽に作れる「ラムレーズンのパウンドケーキ」という、3つの本格スイーツレシピを詳しくご紹介いたします。初心者の方でも安心して挑戦でき、まるでプロが作ったような本格的な味わいを自宅で再現できるよう、各レシピには詳細な手順と成功のための秘訣を盛り込みました。手作りならではの感動を、ぜひご体験ください。
ラムレーズンの下処理:格段に美味しくなる秘訣
レーズンを生地に混ぜ込む際や、ラム酒に漬け込む際、どのような下処理をしていますか?そのまま使う方もいらっしゃるかもしれませんが、湯通しや蒸しなど、いくつかの方法があります。レーズンをそのまま生地に混ぜ込んだ結果、均一に混ざらなかったり、お菓子が乾燥してしまったという経験はないでしょうか。このような問題を解決し、お菓子のクオリティを一段と高めるためには、レーズンの下処理が非常に大切です。レーズンの下処理には、湯通し、50℃のお湯に浸す、蒸す、電子レンジ加熱といった方法があり、それぞれに特徴があります。理想とするお菓子の食感や風味に合わせて、最適な下処理方法を選べるようになります。このちょっとした工夫が、お菓子の出来栄えと美味しさを大きく左右するのです。
1. そのまま加える際の注意点:オイルコーティングの落とし方
レーズンをそのままお菓子に加える場合、特に市販のレーズンには、表面にオイルコーティングが施されていることがあります。これは、レーズンの付着を防ぎ、品質を維持するために行われていますが、お菓子作りにおいては注意が必要です。オイルコーティングされたレーズンをそのまま使うと、油分が酸化しやすく、また、ラム酒などの洋酒に漬け込む際に、洋酒がレーズン内部に十分に浸透しないことがあります。ラム酒の香りを十分に含ませ、しっとりとしたラムレーズンを作るためには、オイルコーティングされたレーズンを使う際は、必ず熱湯で軽く洗い、余分な油分をしっかりと洗い流してから使用することを推奨します。この一手間を加えることで、レーズン本来の風味と洋酒の香りが引き立ち、お菓子の仕上がりがより一層向上します。
2. 湯通し(ブランチング):柔らかさと風味の変化
湯通しとは、沸騰したお湯にレーズンを短時間浸す下処理方法です。この処理により、レーズンは非常に柔らかくなり、お菓子全体によく馴染むようになります。具体的な手順としては、鍋に水を入れ沸騰させ、火を止めてからレーズンを加え、混ぜながら数分間浸します。浸す時間は、レーズンの柔らかさを確認しながら調整することが大切です。ただし、浸しすぎるとレーズンの風味が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。湯通し後、余分な水分はキッチンペーパーなどで丁寧に拭き取ります。大量のレーズンを処理する場合は、低温のオーブンで乾燥させる方法も有効です。湯通し後のレーズンは、指で軽くつまむだけで潰れるほど柔らかく、色はわずかに薄くなり、表面はマットな質感に変化します。この処理を行うと、レーズンの風味は他の方法に比べてやや控えめになる傾向があります。
3. 約50℃のお湯に浸す:異物除去と風味を穏やかに保つ
約50℃のぬるま湯にレーズンを浸けるという方法は、表面に付着した細かな汚れを取り除きつつ、レーズン本来の持ち味をなるべく損なわずに、適度な柔らかさを引き出すのに役立ちます。特に、レーズン自体の風味を大切にしたい場合に推奨します。具体的な手順としては、最初にレーズンに付いている小さなゴミやほこりなどを丁寧にチェックし、取り除きます。その後、約50℃のお湯にレーズンを浸します。この温度帯ならば、レーズンに急激な変化を与えることなく、ゆっくりと水分を吸収させることができ、レーズンが本来持っている自然な甘みや酸味といった風味の特徴を維持しやすいと考えられています。風味をできる限り残しつつ、異物を取り除くことができるという点で、優れた下処理方法と言えるでしょう。
4. 蒸し調理:レーズンのふっくらとした食感を最大限に引き出す
蒸し調理は、レーズンに水分をたっぷりと含ませ、ふっくらとした食感に仕上げたい場合に非常に効果的な手段です。お湯にくぐらせるのと同様に、レーズンを柔らかくする効果がありますが、より均一に水分を行き渡らせることができるため、ふっくらとした仕上がりをより実感できます。具体的な手順としては、最初にレーズンを軽く水洗いし、表面の汚れを落とします。次に、鍋に水を入れ、沸騰させます。十分な湯気が上がってきたら、蒸し器にクッキングシートなどを敷き、その上にレーズンを平らに並べて、約5分間蒸します。蒸し終わった後、もしレーズンに余分な水分が残っていれば、キッチンペーパーなどで軽く拭き取ってください。蒸すことによって、レーズンはしっとりと柔らかくなり、ふっくらとした食感が際立ち、お菓子に加えた際に、より存在感のある風味と食感をもたらします。一般的に、蒸し調理によってレーズンは最も理想的なふっくら感を得られると考えられています。
5. 電子レンジ加熱:手軽にレーズンを柔らかくする時短テクニック
電子レンジを使う方法は、手間をかけずに素早くレーズンを柔らかくしたい場合に非常に重宝する時短テクニックです。この方法は、少量だけレーズンを急いで柔らかくしたい時などに特に役立ちます。具体的な手順としては、レーズンを電子レンジ対応の容器に入れ、必要に応じて少量のお水を加えて加熱します。軽く湯気が出てきたら取り出します。電子レンジで加熱すると、レーズン内部の水分が温められ、素早く柔らかくすることができます。ただし、加熱しすぎるとレーズンが乾燥して硬くなったり、焦げ付いたりする恐れがあるため、状態を確認しながら慎重に行うことが大切です。手軽にレーズンを柔らかくできるという点で優れています。
各種下処理方法がレーズンにもたらす特性と選び方のヒント
ここまでご紹介したレーズンの下処理方法はそれぞれ異なる特徴を持ち、最終的なお菓子の出来栄えにも影響を与えます。湯通しは、レーズンを非常に柔らかくする効果がありますが、風味がやや失われがちです。約50℃のお湯に浸す方法は、異物を取り除きつつ風味を保つバランスが良いとされています。蒸し調理は、レーズンを最もふっくらとさせ、みずみずしい食感を強調したい場合に最適です。そして電子レンジでの加熱は、何よりも手軽さが魅力です。お菓子に混ぜ込んだ時にレーズンが硬く感じられたり、洋酒を染み込みやすくしたい場合は、これらの下処理が非常に有効です。お菓子を作る上で、どのような食感や風味のレーズンが欲しいのかによって、最適な下処理方法を選ぶことが、よりレベルの高いレーズンを使ったお菓子を作るための秘訣となります。目的やかけられる時間、レーズンの種類などを考慮して、これらの方法を使い分けることで、理想的な仕上がりに近づけることができるでしょう。
絶品レーズンバターサンドのレシピ:至福のひとときをあなたに
口の中でほどけるクッキー、濃厚でなめらかな自家製クリーム、そして香り高いレーズンのハーモニーが楽しめる、とっておきのレーズンバターサンドのレシピをご紹介します。冷蔵時間を除けば、約1時間で完成。手作りならではの温かさと、贅沢な味わいを堪能できます。お菓子作り初心者さんから、腕自慢のベテランまで、このレシピで特別なティータイムを演出してみませんか?
材料(約9個分)
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無塩バター:100g
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グラニュー糖:50g
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卵:1個
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薄力粉:150g
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無塩バター(クリーム用):70g
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ホワイトチョコレート:50g
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ラムレーズン:80g
下準備:成功への第一歩
まずは、無塩バター100gを室温に戻しましょう。バターが冷たいままだと、生地に均一に混ざらず、仕上がりに影響が出てしまいます。指で軽く押して、抵抗なくへこむくらいの柔らかさがベストです。
薄力粉は、ふるっておくことでダマを防ぎ、生地が均一に混ざりやすくなります。丁寧な下準備が、美味しいレーズンバターサンド作りの成功へのカギとなります。
クッキー生地作り:サクサクの秘密
クッキー生地作りの最初のステップは、柔らかくした無塩バター100gを泡立て器で丁寧に混ぜ、クリーム状にすることです。この工程でバターに空気を含ませることで、焼き上がりのクッキーがサクサクになります。
次に、グラニュー糖を2回に分けて加え、その都度、バターとよく混ぜ合わせ、白っぽくふんわりとした状態になるまで混ぜます。
溶き卵を少しずつ加え、分離しないように丁寧に混ぜて乳化させます。
最後に、ふるっておいた薄力粉を加え、ゴムベラで切るようにさっくりと混ぜ合わせます。混ぜすぎるとグルテンが出て、クッキーが硬くなる原因になるので、粉っぽさがなくなる程度で混ぜるのをやめましょう。
生地がまとまったら、軽く平らにしてラップで包み、冷蔵庫で1時間以上冷やします。生地を休ませることで、成形しやすくなり、焼き上げた時にサクサクとした食感になります。
クッキーの焼き方:理想的な焼き色を目指して
冷蔵庫から出したクッキー生地を、めん棒を使って約5mmの厚さに均一に伸ばします。
次に、直径6cmの円形を使って丁寧に型抜きをします。型抜きした生地は、クッキングシートを敷いた天板に少し間隔をあけて並べます。
オーブンは前もって180℃に予熱しておき、その温度で約15分間焼きます。オーブンの種類や特性によって焼き時間は変わることがあるので、焼き具合を見ながら調整してください。
きれいな焼き色になったら焼き上がりのサインです。
バタークリームの作り方:とろけるような口当たりの秘訣
ラムレーズンバターサンドの決め手となるバタークリームを作ります。
まず、無塩バター70gをクッキー生地用と同じように室温に戻しておきます。
ホワイトチョコレートは細かく刻んで、湯煎にかけて完全に溶かします。湯煎で溶かす時は、ボウルに水が入らないように注意しながら、滑らかになるまで丁寧に混ぜましょう。
室温に戻した無塩バターを泡だて器でクリーム状になるまで丁寧に混ぜます。この時、しっかりと空気を含ませるように混ぜるのがポイントです。
溶かしたホワイトチョコレートを2回に分けて加え、その都度よく混ぜ合わせます。ホワイトチョコレートの温度が高すぎるとバターが溶けてしまうため、少し冷ましてから加えるのが大切です。
最後に、ラムレーズンはしっかりと水気を切ってからクリームに加え、全体が均一になるように混ぜ合わせます。混ぜ終わったクリームは、冷蔵庫で冷やして、サンドしやすい硬さに調整します。
挟んで冷やす:完成までの最終段階
焼き上がったクッキーが完全に冷めたら、準備しておいたバタークリームを適量をクッキーの片面に塗ります。クリームが均一になるように塗ると、見た目も美しく仕上がります。
クリームを塗ったら、もう一枚のクッキーを上に重ねてそっと挟みます。残りのクッキーとクリームも同じようにして、すべてのバターサンドを作りましょう。
すべて挟み終えたら、冷蔵庫でしっかりと冷やします。冷蔵庫で冷やすことで、バタークリームが固まり、クッキーとクリームが一体化して、より美味しく、食べやすくなります。この冷却工程を経て、ラムレーズンバターサンドが完成します。
市販クッキーで時短:手軽に本格的な味を
「ラムレーズンバターサンドを作ってみたいけど、クッキーを作るのが面倒…」と感じる方もいるかもしれません。そんな時でも、手軽に本格的な味を楽しめるのが、市販のクッキーを使う方法です。
お好みのシンプルなクッキーや、バタークッキーを選んで、手作りのバタークリームとラムレーズンを挟むだけで、あっという間に美味しいラムレーズンバターサンドが完成します。時間がない時や、お菓子作り初心者さん、あるいは簡単にたくさん作りたい時に特におすすめです。
色々な種類の市販クッキーを試して、自分だけの食感と風味の組み合わせを見つけるのも楽しいですよ。
とろける濃厚さ!大人のラムレーズンチーズテリーヌ:至福の香りが織りなす本格スイーツ
ラムレーズンの豊かな香りが際立つチーズテリーヌは、丁寧に焼き上げることで、とろけるような舌触りと、ラム酒とバニラの絶妙なハーモニーが楽しめる、まさに大人のためのデザートです。準備から完成まで約25分(焼成・冷却時間を除く)で、本格的なチーズテリーヌをご自宅で手軽に作ることができます。特別な日のティータイムを、この贅沢なレシピで彩ってみませんか。
材料(18㎝パウンド型1台分)
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【A】クリームチーズ:200g
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【A】グラニュー糖:70g
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【A】バニラペースト:5g
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ビスケット:100g
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無塩バター:50g
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卵:2個
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レモン果汁:大さじ1
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ラム酒:小さじ1
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生クリーム:200ml
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米粉:30g
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ラムレーズン:80g
仕込みとベース作り:テリーヌの土台を丁寧に
チーズテリーヌを作る前に、いくつかの準備をしておきましょう。
まず、18cmのパウンド型にオーブンシートを丁寧に敷き込みます。こうすることで、焼き上がったテリーヌを型から美しく取り出すことができます。
次に、湯煎焼きに使うためのお湯を沸かしておきます。
また、溶かしバターが必要になるので、無塩バターを600Wの電子レンジで約1分加熱して完全に溶かします。
同様に、クリームチーズも柔らかくする必要があるため、600Wの電子レンジで約1分加熱して柔らかくしておきましょう。
オーブンは、この時点で160℃に予熱を開始しておきます。
テリーヌの土台となるビスケット生地を作ります。
市販のビスケットを丈夫なジッパー付き保存袋に入れ、めん棒などで叩き、細かく砕きます。
そこに溶かしバターを加え、袋の上から揉み込み、ビスケット全体にバターがまんべんなく行き渡るようにします。
バターが馴染んだら、準備しておいたパウンド型にビスケット生地を入れ、型の底に均一になるようにしっかりと敷き詰めます。
その上に、ラムレーズンを均等に並べます。
土台が完成したら、冷蔵庫で冷やし固めます。
チーズテリーヌ生地作り:なめらか食感の秘訣
ボウルに柔らかくしたクリームチーズを入れ、【A】のグラニュー糖70gとバニラペースト5gを加え、ゴムベラで滑らかになるまで丁寧に混ぜ合わせます。クリームチーズが均一になり、ダマがなくなるまで丁寧に練り混ぜることが、とろけるようなテリーヌを作るための重要なポイントです。
次に、卵を加えてゴムベラで混ぜ合わせます。卵がクリームチーズと完全に混ざり合うように、しっかりと混ぜ込むことが大切です。
卵が混ざったら、泡立て器に持ち替え、Bのレモン果汁大さじ1、ラム酒小さじ1、生クリーム200mlを順番に加えて混ぜ合わせます。泡立て器を使うことで、より均一で滑らかな生地になりますが、混ぜすぎると空気が入り過ぎてしまうので注意しましょう。
最後に、米粉を加え、再度泡立て器で混ぜ合わせます。米粉を加えることで、独特のなめらかな食感が生まれます。粉っぽさがなくなるまで、混ぜすぎないように手早く混ぜるのがコツです。
焼き上げと冷却:仕上げのステップ
準備しておいた型に、丁寧に混ぜ合わせた生地を流し込みます。
生地を型に入れたら、型ごと湯を張った天板に置きます。これは湯煎焼きという方法で、オーブン内の温度変化を抑え、生地全体にゆっくりと熱を通し、しっとりとなめらかな口当たりに焼き上げるために欠かせない手順です。
160℃に予熱したオーブンで約50分間焼き上げます。焼き時間はオーブンの種類によって差が出ることがあるため、状態を観察しながら調整してください。
焼き上がった直後は、生地が少し膨らんでいますが、冷めると膨らみがなくなります。これは自然な現象で、独特の食感を出すために重要な冷却プロセスです。
オーブンから取り出したら、十分に粗熱を取ります。
完全に冷めたら、冷蔵庫へ移して冷やします。冷蔵庫でしっかりと冷やすことで、生地が落ち着き、風味が増し、より美味しく味わえます。一晩置くと、味がより馴染み、一層美味しくなります。
ホットケーキミックスで簡単!ラムレーズンパウンドケーキ:手軽に本格的な味
ホットケーキミックスを使えば、お菓子作りが初めての方でも簡単に、本格的なラムレーズンパウンドケーキを作ることができます。しっとりとした生地にラム酒に漬け込んだレーズンがたっぷり入った、大人向けのスイーツです。焼き時間は約35分と短く、忙しい時でも手軽に作れるのが魅力です。ラム酒の豊かな香りを存分に楽しんでください。
材料(パウンド型(21cm)1個分)
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ホットケーキミックス:150g
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卵:2個
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砂糖:50g
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無塩バター:50g
ラムレーズン
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レーズン:80g (ラム酒大さじ2に一晩漬け込んでおく)
焼き上がったケーキの表面に塗る用
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ラム酒:大さじ2~
準備:ラムレーズン漬け込み、型とオーブンの用意
まずは、風味豊かなラムレーズンを作ることから始めましょう。
レーズン80gを容器に入れ、ラム酒大さじ2を加えて混ぜます。冷蔵庫で一晩寝かせることで、レーズンがラム酒の香りを十分に吸収し、焼き菓子全体に奥深い香りが広がります。
次に、21cmのパウンドケーキ型にオーブンシートを丁寧に敷き込みます。これにより、焼き上がったケーキを型から容易に取り出すことができます。
オーブンは180℃に予熱を開始します。無塩バター50gは、このタイミングで室温に戻しておくと、生地と混ぜやすくなります。
生地作り:簡単ホットケーキミックスで手軽に
大きめのボウルに卵2個を割り入れ、泡立て器で丁寧に溶きほぐします。
砂糖50gと柔らかくした無塩バター50gを加え、滑らかになるまでしっかりと混ぜ合わせます。バターが分離しないように、均一に混ぜることが重要です。この工程を丁寧に行うことで、しっとりとした食感のベースが作られます。
次に、ホットケーキミックス150gを加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。混ぜすぎると生地が硬くなる原因となるため、粉っぽさが少し残る程度で止めるのがコツです。
最後に、一晩漬け込んだラムレーズンを軽く水気を切ってから加え、生地全体に優しく混ぜ込みます。レーズンが均等に混ざるように、生地を練りすぎないように注意しましょう。
焼き上げと仕上げ:風味を引き出す焼き方と香り付け
準備したパウンド型に生地を丁寧に流し込みます。
型を軽く数回落とし、生地の中の余分な空気を抜きます。これにより、焼きムラを防ぎ、きめ細かい仕上がりになります。
180℃に予熱したオーブンで、まず5分間焼き上げます。
一度取り出し、ナイフなどで生地の中央に浅く切り込みを入れます。この工程により、焼き上がりが美しく仕上がります。
再度オーブンに戻し、さらに30分間焼き上げます。
竹串を刺して、生地が付いてこなければ焼き上がりです。
焼き上がったらすぐに型から取り出し、熱いうちにラム酒(大さじ2程度)を刷毛で表面にたっぷりと塗ります。ラム酒の香りが広がり、しっとりとした大人の味わいに仕上がります。
ケーキをラップでしっかりと包み、粗熱を取ってから切り分けます。ラップで包むことで、しっとりとした食感を保ち、ラム酒の香りを閉じ込めます。
ホットケーキミックスの混ぜすぎに注意
ホットケーキミックスを使う上で重要なのは、混ぜすぎないことです。ホットケーキミックスに含まれる小麦粉は、混ぜすぎるとグルテンが形成され、生地が硬くなってしまいます。ふんわりとした食感を保つためには、粉っぽさが少し残る程度で混ぜるのを止め、ラムレーズンを加える際も、優しく混ぜ合わせることが大切です。混ぜ方を工夫することで、しっとりとした美味しいパウンドケーキを作ることができます。
型入れ時のエア抜きと中央への一手間
生地を型に投入後、軽く数回型を叩きつけることで、生地に閉じ込められた余分な空気を追い出すことができます。この一手間が、焼き上がりの生地の密度を高め、口当たりの良い、滑らかな食感を生み出します。また、焼き途中に生地の中央にナイフで切れ目を入れることも重要です。これは、焼き進むにつれて生地が均一に膨らむようにするための工夫です。具体的には、オーブンに入れてから数分後、一度取り出して生地の中心に沿って浅く切り込みを入れます。この作業により、焼き上がりの形状が美しく整い、火の通りも均一になります。
焼き上がり直後の風味付けと保湿
焼き上がった熱々のパウンドケーキは、型から取り出してすぐに、表面にたっぷりとラム酒を塗布します。温かいケーキはラム酒の香りを吸い込みやすく、風味を豊かにすることができます。刷毛を使って丁寧に塗ることで、ケーキ全体に均一にラム酒を行き渡らせます。そして、ケーキが完全に冷める前に、ラップでしっかりと包み込むことが大切です。こうすることで、ケーキの水分が逃げるのを防ぎ、しっとりとした食感をキープすることができます。また、ラム酒の香りがケーキに閉じ込められ、より風味豊かに熟成されます。
ラムレーズンパウンドケーキの保存方法
ラムレーズンのパウンドケーキを美味しく保存するには、粗熱を取った後、一切れずつ丁寧にラップで包むのがおすすめです。こうすることで、乾燥を防ぎ、風味を長持ちさせることができます。さらに、密閉容器や保存袋に入れて冷蔵庫で保存すれば、約1週間程度美味しくいただけます。食べる前に少しだけ電子レンジで温めると、しっとりとした食感がよみがえり、一層美味しくなります。長期保存したい場合は、ラップで包んだケーキを冷凍用の保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。冷凍保存なら、約3週間程度美味しさを保つことができます。冷凍したケーキを食べる際は、自然解凍するか、電子レンジで軽く温めてください。冷蔵・冷凍いずれの場合も、乾燥は大敵です。
まとめ
この記事では、ラムレーズンを贅沢に使った、とっておきのスイーツレシピを三つご紹介しました。「ラムレーズンバターサンド」、「ラムレーズンチーズテリーヌ」、そして「ラムレーズンのパウンドケーキ」それぞれの作り方を、詳しく解説しています。さらに、お菓子の出来栄えを左右する、レーズンの下処理についても詳しく解説しました。サクサクのバターサンド、濃厚なチーズテリーヌ、しっとりとしたパウンドケーキ、それぞれの食感とラムレーズンの芳醇な香りが、至福のひとときを演出します。これらのスイーツは、ご家庭で手軽に作れるだけでなく、大切な方への贈り物にも最適です。ぜひこの記事を参考にして、ラムレーズンの魅力を存分に味わえる、あなただけのオリジナルスイーツ作りに挑戦してみてください。手作りの温かさと、格別な美味しさが、きっと忘れられない思い出となるでしょう。
市販のラムレーズンを使っても問題ないですか?
はい、市販のラムレーズンを使ってもおいしいお菓子を作れます。手軽に作りたい方にはぴったりです。自分でラム酒に漬け込む場合は、好みのラム酒を選び、数日から1週間ほど漬け込むことで、より風味豊かなラムレーズンを楽しめます。
ラムレーズンバターサンドのクッキーが、なかなかサクサクになりません。何か良い方法はありますか?
クッキー生地を混ぜすぎると、グルテンが多くなりすぎて硬くなってしまいます。小麦粉を加えた後は、ゴムベラでさっくりと混ぜ、粉っぽさがなくなったら、練りすぎないように手でまとめるのがポイントです。また、生地を冷蔵庫でしっかり冷やすことも、サクサク感を出す秘訣です。
ラムレーズンバターサンドのバタークリームが、硬すぎたり、逆に柔らかすぎたりします。原因は何でしょうか?
バタークリームが硬すぎる場合は、バターが十分に柔らかくなっていないことが考えられます。柔らかすぎる場合は、ホワイトチョコレートの温度が高すぎたり、混ぜる際に分離しているかもしれません。バターは指で軽く押せるくらい、ホワイトチョコレートは人肌くらいの温度まで冷ましてから混ぜると、滑らかに仕上がります。