固いプリン - スイーツモール

固いプリン

固いプリン

プリンと聞くと、最近はとろけるようななめらかタイプが主流ですが、昔ながらの「しっかり固め」のプリンには根強い人気があります。卵のコクがしっかりと感じられ、スプーンを入れたときの抵抗感がなんともいえず懐かしい…。そんな固めプリンを自宅で再現してみませんか?今回は、昭和の喫茶店を思い出させるような「固めプリン」の基本レシピと上手に仕上げるコツをご紹介します。

しみじみおいしい “昔ながらの固めプリン”

固めプリンの材料はとてもシンプル。基本は卵・牛乳・砂糖、そして香りづけのバニラビーンズ。この配合のバランスが、プリンの食感や味わいを大きく左右します。卵を全卵4個使えばしっかりとした固さに、全卵3個+卵黄1個にするとやや柔らかめに仕上がります。牛乳に砂糖を加えることで膜が張るのを防ぎ、なめらかに仕上げる工夫もポイント。さらに、カラメルソースはグラニュー糖で作ると透明感のある美しい色合いに。材料ごとの特徴を知っておくことで、プリンだけでなく他のお菓子作りにも応用できます。
固いプリン

固いプリンの作り方

プリン作りの成否は、下準備にかかっているといっても過言ではありません。まず、プリン型の内側には無塩バターを塗っておきますが、カラメルを流す底部分には塗らないようにしましょう。これはプリンを型から外しやすくするためです。また、湯せんで焼くためのお湯もあらかじめ準備しておきます。オーブンは170℃に予熱し、プリンを入れたら160℃に下げて焼きます。こうした温度管理と型の準備は、焼きムラやすの発生を防ぎ、なめらかで美しい仕上がりを実現する鍵となります。

作り方
1. カラメルソースを作ります
まずはプリンの味わいを引き立てるカラメルソースから。小鍋にグラニュー糖を入れて中火にかけ、砂糖が溶け始めたら鍋を回しながら全体に熱を行き渡らせます。ヘラは使わず、自然に溶けていくのを待つのがコツ。全体が濃い茶色になり、煙が出てきたタイミングで熱湯を一気に加えましょう。かなり跳ねるので、火を止めてシンクの上で作業すると安心です。さらに火にかけてとろみを出したら、型に素早く流し入れてください。冷める前に作業するのがポイントで、表面を軽く触って指につかない程度まで固めれば準備完了です。

2. プリン液を作ります
次に、プリンの主役となるプリン液を作ります。ボウルに全卵と砂糖の2/3量を入れて、泡立てずに軽く混ぜます。泡が立つとすの原因になるので、優しく丁寧に混ぜましょう。別の鍋で牛乳と残りの砂糖、バニラビーンズを温め、砂糖が溶けたら火を止めます。この温かい牛乳を、卵液に少しずつ加えて混ぜていきます。一気に加えると卵が固まるので注意が必要です。すべて混ざったら細かい目のこし器で2回濾して、なめらかな液体に仕上げます。冷めないうちに型に注ぎましょう。

3. プリン液を流してオーブンで蒸し焼きにします
濾したプリン液を型に5等分して注ぎ、表面に泡がある場合はキッチンペーパーで優しく取り除きます。型ごとアルミホイルで蓋をし、深めのバットに並べましょう。バットには50℃ほどのお湯を注ぎ、オーブンの中段で160℃で30~40分間蒸し焼きにします。焼き時間は型の大きさや素材によっても変わるので、中心が固まっているか確認しながら調整を。焼き上がったらそのまま冷まし、粗熱が取れたら冷蔵庫でしっかりと冷やします。これで固めプリンの完成です。

型から外す方法
プリンが冷えたら、いよいよ型から取り出します。まず、型の縁を指で優しく押して隙間を作りましょう。次に、型の底を30秒ほどお湯に浸けてカラメルを溶かします。カップを傾けてみて、カラメルがにじみ出てきたら準備完了。お皿をかぶせて一気に裏返すと、きれいに取り出せます。型に残ったカラメルも、お湯に少し浸けると再び溶けるので、お皿に流せばより濃厚な味わいが楽しめます。喫茶店で味わうような、たっぷりのカラメルソースが嬉しいですね。

たっぷりのクリームとさくらんぼで仕上げ♪
型から出した固めプリンは、見た目も堂々としていてどこか誇らしげ。揺らすとしっかりとした弾力が伝わってきて、まさに理想の仕上がりです。そんなプリンに、たっぷりのホイップクリームと鮮やかなさくらんぼを添えれば、見た目にも贅沢な一皿に。焦がし気味のカラメルのほろ苦さと、卵のコクが口の中で混ざり合うことで、どこか懐かしい味がよみがえります。焼き時間や砂糖の量を調整すれば、自分好みの味わいにも仕上げられるのが手作りの楽しさですね。

固いプリンを上手に作るコツは…

プリンの固さは、材料だけでなく使う容器の材質によっても大きく変わってきます。固めに仕上げたい場合は、アルミ製のカップが熱伝導に優れていて適しています。一方、なめらかなプリンを目指すなら、陶器や耐熱ガラスなど、熱の伝わり方が穏やかな容器を選ぶとよいでしょう。もしレシピと異なるサイズや材質の型を使う場合は、焼き時間を微調整することで失敗を防げます。アルミ製プリンカップ(容量120cc)は、手軽に固めプリンを作るのにぴったりです。

固めプリンに “す” はつきもの!?
プリン作りで避けたい現象のひとつが「す」の発生ですが、実は固めプリンにはこの“す”が付き物とも言えます。卵の割合が多く、火の通りが早いアルミ型を使うことで、表面や断面に気泡のような模様ができやすくなるのです。しかしそれも、昔ながらの素朴な味わいの一部。むしろ、手作りらしい味わいの証として受け入れてみてください。見た目よりも食感や風味を楽しむのが、固めプリンの醍醐味です。

まとめ

昔懐かしい「固めプリン」は、手間をかけて丁寧に作るからこそ、そのおいしさが際立ちます。カラメルの焦がし具合や焼き加減など、自分好みに調整できるのも、手作りの醍醐味。少しの工夫で、お店のような本格派プリンを自宅でも楽しめます。今日の午後は、ほっとひと息つける甘い時間を、手作りプリンとともに味わってみてはいかがでしょうか。