プヂンとは
ブラジルの家庭で親しまれているプヂン(Pudim)。その名前は略称で、正式には「プジンジレイチコンデンサード(Pudim de leite condensado)」と呼ばれるブラジルのスイーツです。このプヂンは、日本のプリンに似た外観を持ちつつも、練乳を使用することが特徴的です。ポルトガルから伝わった料理文化の影響を受け、砂糖や生クリームの代わりに練乳を愛用するようになりました。本場ブラジルでは、一家に一つプヂン用のエンゼル型があるほど愛され、その濃厚でミルキーな味わいが人気を集めています。
プヂンとは?
プヂンは、ブラジルの家庭で広く親しまれているお菓子であり、その特徴は日本のプリンによく似ています。正確な名前は「プジンジレイチコンデンサード(Pudim de leite condensado)」であり、一般的に略してプヂンと呼ばれています。
「leite condensado」はスペイン語で「コンデンスミルク」を指し、「Pudim de leite condensado」は「練乳のプリン」を意味します。
プヂンの歴史
ブラジルで親しまれているプヂンは、もともとポルトガルから伝わったスイーツとされています。ポルトガルでは、プリン作りに砂糖や生クリームがよく使われていました。
ところが、ブラジルでは練乳が手に入りやすかったことや、ポルトガルから伝わった際に砂糖が名産品だった影響を受け、プヂンには練乳が使われるようになったと言われています。
プヂンだけでなく、ブラジルでは本来生クリームを使用するスイーツも、練乳やココナッツミルクに置き換えて作られることが一般的です。
プヂンの特徴は?
プヂンは、砂糖や生クリームの代わりに練乳を使用することが特徴であり、そのためミルキーで濃厚な甘みが際立ちます。特に、ブラジルのプヂンはその濃密な甘みが印象的です。
このお菓子は、日本のプリンとは異なり、冷蔵庫で冷やし固めるのではなく、オーブンで蒸し焼きにするカスタードプディングに近い手法で調理されます。湯煎のバットにお湯を張り、蒸し焼きにすることで、やや固めでねっとりとした食感が生まれます。
プヂンの生地のみで作られる場合もありますが、スポンジケーキが敷かれたものも存在します。この場合、生地を型に重ねて流し込み、焼いて仕上げます。
ブラジルでは、大きなエンゼル型で真ん中に穴が空いたプヂンが一般的で、これをみんなでシェアして楽しむことが一般的です。ブラジルの家庭では、プヂン専用のエンゼル型が一つあることが当たり前であり、ココナッツファインなどのアレンジも愛されています。
プヂンとプリンとの違い
プリンとプヂンは材料と製法において異なる特徴を持っています。プリンは主に牛乳、卵、砂糖で作られ、これに対してプヂンは練乳が特徴的な材料となります。調理のプロセスは両者とも一度蒸すという共通点がありますが、プリンはその後冷蔵庫で冷やして仕上げるのに対し、プヂンは蒸し焼きにする点が異なります。また、プリンは小さなカップに生地を流し込んで作る傾向がありますが、プヂンは大きなエンゼル型にプヂン液を入れて作ることが特徴的です。
プヂンとカスタードプディングとの違い
プヂンとカスタードプディングは、材料と製法において異なる特徴があります。カスタードプディングはプリンの元となったスイーツであり、そのために卵、牛乳、砂糖が主要な材料となります。一方、プヂンは卵と練乳(コンデンスミルク)を使用しています。また、カスタードプディングもプリン同様、小さなカップに流し込んで仕上げるのが一般的です。
自宅で作れるプヂンのレシピをご紹介!
プヂンは自宅でも手軽に楽しむことができます。以下は卵、練乳、牛乳を使用したプヂンのレシピです。ブラジルスイーツの風味をお楽しみください。
【エンゼル型18cm1台分の材料】
卵:4個
練乳:200g
牛乳:150cc
【カラメルソース】
砂糖:50g
水:大さじ1
熱湯:大さじ1
【手順】
《下準備》オーブンを150℃に予熱する。
鍋に砂糖と水を入れ、中火で熱し、カラメル色になるまで加熱する。火を止め、ふたを被せて熱湯を加え、型に流し入れる(カラメルソース)。
【ポイント】:熱湯を入れる際は必ずふたをし、火傷にご注意ください。
ボウルに卵、練乳、牛乳を入れてよく混ぜ、こす(卵液)。
カラメルソースを入れた型に卵液をそっと流し入れる。
型が入る大きさのバットに④を入れ、天板にのせる。バットにプリン液の高さ程度まで熱湯(分量外、適量)を入れる。
150℃に予熱したオーブンで35〜40分焼く。粗熱をとり、冷蔵庫で3時間以上冷やす。
【ポイント】:表面の気泡がある場合はスプーンなどで取り除きましょう。
型に器を被せ、上下を返して型から取り出す。
【ポイント】:型とプリンの境目を指の腹で押すようにしてプリンを型からはがしておくと取り出しやすいです。
まとめ
ブラジルのスイーツ文化に欠かせない存在であるプヂン。卵、練乳、牛乳を絶妙なバランスで組み合わせ、オーブンで蒸し焼きにする独自の調理法が、このスイーツの特徴の一端をなしています。ミルキーで強い甘み、ねっとりとした食感が楽しめ、カラメルソースとの相性も抜群。ブラジルの家庭では欠かせないデザートとして、多くの人に愛され続けています。プヂンの作り方を覚えて、ご自宅でブラジルの味覚を堪能してみてください。