プランターでも簡単!セロリの育て方|家庭菜園で新鮮シャキシャキ収穫
プランター菜園でも、あのシャキシャキとした食感がたまらないセロリを育ててみませんか?独特の爽やかな香りは、お料理のアクセントにぴったり。セロリは、実は初心者さんでも比較的簡単に育てられる野菜なんです。この記事では、プランターを使ったセロリの育て方を徹底解説!種まきから収穫までのステップ、水やりや肥料のコツ、病害虫対策まで、わかりやすくご紹介します。ベランダやお庭で、新鮮なセロリを収穫する喜びを味わいましょう!セロリは一般的に「セロリ」と呼ばれますが、英語名の「celery」に由来し、栽培現場では「セルリー」と呼ばれることもあります。茎はもちろん、葉にも栄養がたっぷり。サラダや浅漬け、炒め物、スープ、天ぷらなど、工夫次第で様々な料理に活用できます。

セロリとは?

セリ科の野菜であるセロリは、ヨーロッパが原産です。特徴的なのは、あのシャキシャキとした食感と、独特の強い香り。好き嫌いが分かれることもありますが、調理方法によってはサラダだけでなく、汁物や炒め物にも使える万能な食材です。主に茎の部分が食用とされますが、葉も美味しく食べられます。家庭菜園で、色白で肉厚、そして柔らかい茎を育てるためには、十分な水分と適切な肥料、そして遮光が重要です。特に、夏場の乾燥と肥料不足には注意が必要です。

セロリの栄養について

セロリは、古代ギリシャやローマで薬用として用いられていた歴史があります。独特の香りの成分であるアピインは、精神安定やリラックス効果があると言われています。その他にも、ビタミン、ミネラル、鉄分、食物繊維、カロテン、カリウムなど、豊富な栄養素を含んでいます。葉にも栄養がたっぷり含まれているのが嬉しいポイントです。現在でも漢方薬として利用されており、浄血作用や血流促進、血圧を下げる効果、冷え性の改善などが期待されています。

セロリ栽培にチャレンジ!

セロリは、庭での地植えはもちろん、プランターやベランダでも手軽に栽培できる野菜です。ポイントを押さえれば、家庭菜園初心者の方でも、きっと美味しいセロリを育てられます。育苗に少し時間がかかりますが、自宅で育てた新鮮なセロリを好きなだけ収穫できるのは、家庭菜園ならではの醍醐味です。ぜひ、セロリ栽培に挑戦してみましょう!

セロリ栽培のポイント

セロリは、生育に適した温度が15℃から20℃と、比較的涼しい気候を好む野菜です。暑さ寒さには弱いので、種まきの時期は気温の変化に注意しましょう。特に、真夏の高温が続く時期には、遮光ネットなどを活用して、温度管理を徹底することが大切です。

セロリを育てるのに最適な環境

セロリ栽培で最も重要なのは、生育環境を整えることです。ベランダで栽培する場合は、夏までは日当たりの良い場所で育て、気温が25℃を超える場合は、半日陰の涼しい場所に移動させましょう。また、育苗期間中は、夜間の冷え込みに注意し、育苗箱を室内に移動させるなどの対策を行うと良いでしょう。丈夫な根を育てることで、病害虫に強いセロリに育ちます。畑で栽培する場合は、肥沃で水持ちの良い土壌を選びましょう。植え付け後には、株元をマルチや敷きわらで覆うことで、乾燥を防ぎ、病害虫の発生を抑制することができます。

種から?苗から?栽培方法を選ぼう

セロリは、種からでも苗からでも育てることができます。種から育てる場合は、育苗期間が長いため、手間と時間がかかります。そのため、初心者の方や手軽に栽培したい方には、市販の苗から育てるのがおすすめです。セロリは、根が傷つくと生育に影響が出やすい野菜です。苗を植え付ける際は、根鉢を崩さないように丁寧に扱いましょう。

セロリ栽培で気をつけること:肥料

セロリは、他の野菜に比べて肥料をたくさん必要とします。肥料が不足すると、茎が空洞化するなどの生育不良につながるため、注意が必要です。大きく育てるためには、栽培期間を通して肥料を切らさないように管理することが重要です。植え付け前に、堆肥を混ぜ込んだ土壌に、元肥をしっかりと施しましょう。その後も、定期的に追肥を行うことで、セロリの生育を促進し、肉厚で柔らかい茎に育てることができます。肥料や水分が不足すると、葉柄が硬くなる原因になるため、計画的な肥料管理を心がけましょう。

セロリは潤いを好む!

セロリ(セルリー)は、乾燥した環境が苦手です。有機物を豊富に含み、保水力のある肥沃な土壌で育てるのが理想的です。そのため、良質な堆肥を十分に与え、適度な水分を保てるように土壌環境を整えることが重要となります。苗を植え付けた後は、株元をマルチ、敷き藁、または腐葉土などで覆うことで、地温を保ち、乾燥を防ぐことができます。セロリは水分を多く必要とする野菜なので、土の表面が乾かないように、こまめな水やりを心がけましょう。ただし、土が常に湿った状態だと、軟腐病などの病気にかかりやすくなるため、水はけと風通しの良い場所を選び、株の周りの通気を良くする工夫も大切です。

セロリ(セルリー)の栽培シーズン

セロリ(セルリー)の種まきは、暖かくなる春に行うのが一般的です。栽培に適した時期は、地域や栽培環境、品種によって異なります。以下の栽培カレンダーは、あくまで目安として参考にしてください。近年は、気候変動の影響で、従来の栽培時期が適さない場合もあるため、状況に応じて時期を調整したり、品種を選ぶなどの柔軟な対応が必要です。家庭菜園では、6月頃に種をまき、12月頃に収穫する「春まき秋どり栽培」がおすすめです。

栽培カレンダーの目安(中間地)

種まき時期:4月~6月(家庭菜園では6月頃がおすすめ)
植えつけ時期:7月~8月
収穫時期:10月~12月

セロリ(セルリー)は、種まきから植え付けまで約2~3ヶ月(約75日)かかります。生育初期の成長がゆっくりで、発芽にも時間がかかるのが特徴です。種まきから収穫までは、およそ半年程度かかることを想定しておきましょう。

セロリ(セルリー)の苗作り(育苗)

セロリ(セルリー)の苗作りは、栽培において非常に重要なステップです。セロリは、暑すぎたり寒すぎたりすると発芽しにくいため、発芽に適した温度(15度~20度)になる時期に種まきを行いましょう。育苗には長期間(約75日)かかるため、家庭菜園で少しだけ栽培する場合は、市販の苗を利用するのも良い方法です。

セロリの種まきと育苗手順

セロリの種子は、発芽を促進するために、播種前に一晩水に浸漬させることを推奨します。セロリの種子は光発芽種子であるため、種まき後の覆土はごく薄くすることが重要です。

STEP1. 育苗容器の準備:育苗箱に市販の野菜用培養土を入れるか、直径9cmの育苗ポットに種まき用土を入れます。多数の苗を育てる場合は、育苗箱に10cm間隔で溝を作ります。
STEP2. 種まき:準備した土に、深さ3~5mm程度の溝を作り、一晩水に浸した種子を5~6粒ずつ播種します。育苗ポットを使用する場合は、4~5粒の種子が重ならないように、ポットあたり均等に播種しましょう。
STEP3. 覆土と水やり:播種後、土をごく薄く被せ、軽く手で鎮圧します。その後、土壌が乾燥しないように十分に水を与えます。発芽するまでは、乾燥を防ぐため、不織布や新聞紙などで覆いましょう。
STEP4. 発芽後の管理:セロリの種子は、通常10日~2週間程度で発芽します。発芽を確認したら被覆材を取り除き、風通しの良い半日陰に育苗箱を移動させます。土壌の乾燥に注意し、適宜水やりを行います。気温が低い場合や夜間は、育苗箱を室内に移動させて保温することも有効です。
STEP5. 間引きと移植:本葉が3枚程度になったら、生育の良い苗を1本残して間引きを行います。育苗箱で育てている場合は、本葉が3~4枚になった時点で、直径10~12cmの育苗ポットに移植します。その後、本葉が7~8枚程度に成長するまで、育苗ポットで管理します。

セロリの育苗には手間と時間がかかりますが、丁寧な育苗は、その後の生育と収穫に大きく影響します。特に、真夏の育苗期間中は、生育適温(15~20℃)を維持するために、遮光ネットなどの資材を活用して高温対策を講じることが重要です。

セロリ(セルリー)栽培用の土作り

健康なセロリを栽培するためには、植え付け前の土壌準備が不可欠です。セロリは酸性土壌を嫌い、有機物を豊富に含み、適度な水分を保持できる肥沃な土壌を好みます。植え付け前に、適切な土壌改良を行いましょう。

【地植え栽培】土の作り方

畑にセロリを植える場合、植え付けの2週間前までに、苦土石灰を1平方メートルあたり150~200g散布し、深く耕耘して土壌pHを6.0〜6.5に調整します。セロリは酸性土壌に弱いため、pH調整は丁寧に行いましょう。
植え付けの1週間前までに、堆肥を1平方メートルあたり4~5kg、元肥としてバランスの取れた化成肥料(例:N-P-K比率が均等な肥料)を約150g施用し、再度丁寧に耕耘します。セロリは生育期間中に肥料切れを起こしやすいので、元肥は十分な量を施用してください。
土作りが完了したら、排水性と通気性を確保するために、高さ10cm、幅60cm程度の畝を立てて準備完了です。

【プランター栽培】土の作り方

プランターでセロリを栽培する場合は、市販の野菜用培養土を利用するのが簡単です。自家製の培養土を使用する場合は、赤玉土7、腐葉土2、バーミキュライト1の割合で混合します。植え付けの2週間前までに、混合した培養土10リットルあたり苦土石灰10~20gと化成肥料(例:N-P-K比率が均等な肥料)を混合します。これにより、適切なpHと栄養分を含んだ土壌が完成します。

セロリの植え付け方法

丹精込めて土壌を整え、育苗によって本葉が7~8枚に成長したセロリの苗を、いよいよ畑やプランターへ移植します。セロリは移植を嫌う性質があるため、根を傷つけないよう丁寧に作業を進めることが成功の秘訣です。

【畑での栽培】植え付けの手順

STEP1. 植え穴の準備: あらかじめ準備した畝に、セロリの苗を30cm~40cmの間隔を空けて二列に植えていきます。大きく育てたい場合は株間を40cm程度確保し、ミニセロリの場合は20cm間隔で密植することも可能です。セロリは浅植えが適しているため、根鉢がわずかに見える程度の深さに植え穴を掘ります。
STEP2. 苗の準備と植え付け: 植え付け前に、育苗ポットごと水に浸し、十分に吸水させておくことで、根付きが促進されます。その後、育苗ポットから苗を取り出す際は、根鉢を崩さないように注意しながら、ゆっくりと丁寧に引き抜き、慎重に植え穴へ配置します。
STEP3. 水やりとマルチング: 植え付け後、株元にたっぷりと水を与え、根がしっかりと活着するように促します。活着するまでは、土壌が乾燥しないように水やりを継続しましょう。植え付け後には、セロリの生育をサポートするために、穴あきマルチを畝に設置することを推奨します。マルチは地温を保ち、適度な水分を維持するだけでなく、雑草の抑制や病害虫の予防にも効果を発揮します。

セロリのプランター栽培方法

セロリのプランター栽培には、育苗した苗をプランターに植え替える方法と、種を直接プランターにまく方法があります。種から育てる方法は、植え替え時の根へのダメージリスクを軽減できますが、育苗期間が長いセロリ栽培においては、やや上級者向けと言えるでしょう。初心者の方は、育苗した苗を使用する方法から始めるのがおすすめです。育苗の手順については、「セロリの苗作り(育苗)」の項目を参照してください。

【プランター栽培】土とプランターの準備

プランターで使用する土は、市販の野菜用培養土を利用すると手軽です。自分で配合する場合は、赤玉土7、腐葉土2、バーミキュライト1の割合で混ぜたものを用意します。自作の土を使用する際は、植え付けの2週間前までに、用土10リットルあたり苦土石灰10g~20gと化成肥料を混ぜ込んで土壌を調整しておきましょう。
プランターは、幅60cm程度の標準的な深型タイプが適しています。このサイズのプランターであれば、大株のセロリを2株、小株であれば3株程度栽培可能です。もしプランターの準備が難しい場合は、そのまま栽培できる培養土入りの栽培袋などを活用するのも良いでしょう。

【プランター栽培】植えつけの手順

STEP1. 培養土の準備: プランターのふちから2~3cmほど内側まで培養土を入れ、水を貯めるスペースを作ります。
STEP2. 植え穴の作成: 苗の大きさに合わせて穴を開けます。株の間隔は、大きく育てるなら約40cm、ミニセロリなら約20cmを目安にしましょう。
STEP3. 苗の準備と植え方: 植える前に、苗をポットごと水に浸して十分に水を吸わせると、根がつきやすくなります。その後、根を傷つけないように丁寧にポットから苗を取り出し、株の根元に土がかぶらないように浅く植えましょう。
STEP4. 水やり: 植え終わったら、根がしっかりと根付くようにたっぷりと水をあげてください。プランター栽培では土が乾きやすいので、土の表面が乾いたらこまめに水やりを行いましょう。

セロリ(セルリー)の栽培管理について

セロリ(セルリー)を畑やプランターに植えた後の、主な管理方法をまとめました。

わき芽摘みと下葉の処理(摘葉・芽かき)について

セロリ(セルリー)は、苗を植えてから約30日経つと、どんどん成長し、下の方の葉が伸びて株元が太くなり、わき芽も生えてきます。この時期に適切な手入れをすることが大切です。
外側の葉が12~13枚くらいになると、中心の葉が立ち上がってくるのがわかります。中心の葉がよく育つにつれて、外側の古い葉はだんだん枯れてくるので、黄色くなった葉は摘み取ってください。また、株元から出てくるわき芽も、栄養が分散する原因になるため、こまめに取り除くことが重要です。
わき芽や枯れた下葉をそのままにしておくと、株全体に栄養が行き渡らなくなり、葉が密集して風通しが悪くなり、病気になることがあります。これらの作業は、晴れた日に行うのがおすすめです。取り除いたわき芽や下葉は、スープの材料などとして利用できます。

水やりと敷き藁マルチについて

セロリ(セルリー)は、たくさんの水を必要とする野菜で、乾燥にとても弱い性質があります。種から育てる場合は、発芽するまでは水切れしないように注意し、種をまいた後に湿らせた新聞紙などをかぶせておくと、湿度を保つことができます。発芽後は、育苗箱やポットで育て、本葉が7~9枚になって植え替えた後も、土が乾燥しすぎないように水やりを続けることが大切です。
特にプランターでセロリを育てる場合は、土の状態をよく観察し、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えましょう。根付いた後には、土の表面が少し見える程度に敷き藁をすることで、土の乾燥を防ぎ、水分を安定して供給することができます。
ただし、湿った状態が続くと、軟腐病などの病気にかかりやすくなるため、水のやりすぎには注意が必要です。常に水はけと風通しの良い状態を保ち、根腐れや病気が発生しないように管理しましょう。

その他(生理障害対策)

セロリ栽培中、若い葉が黒ずんだり、生育が止まってしまう場合、それは芯腐れ症かもしれません。芯腐れ症は、カルシウム不足によって引き起こされる生理的な障害です。もしそのような症状が見られたら、肥料の与え方を見直し、代わりにカルシウムを補給できる肥料や活力剤の使用を検討してください。カルシウムは、植物全体への迅速な供給をサポートし、症状の改善を促します。

セロリ栽培における肥料の重要性

セロリは肥料を非常に必要とする野菜です。健全なセロリを育てるためには、肥料切れを起こさないように管理することが不可欠です。適切なタイミングで必要な量の肥料を与えることで、肉厚で柔らかい茎が育ちます。肥料や水分が不足すると、葉柄が硬くなる原因となるため、注意が必要です。

元肥の与え方

セロリの苗を植え付ける前に、畑に十分な量の堆肥と化成肥料を施し、土壌を深く耕すことが重要です。土作りの段階で、1平方メートルあたり4kg~5kgの堆肥と、約150gの化成肥料(例:「マイガーデンベジフル」など)を施用しましょう。これにより、セロリが生育初期段階で必要とする栄養分を十分に供給できます。

追肥のタイミングと方法

追肥は、苗の植え付けから1週間~20日後に開始し、収穫まで継続的に行います。肥料が不足しないように、2~3週間ごと、または月に2回の頻度で追肥を行いましょう。最後の追肥は、収穫予定日の20日前までに済ませてください。
地植えの場合: 1平方メートルあたり50g~100gの化成肥料を株の間に施し、周囲の土と軽く混ぜ合わせます。
プランター栽培の場合: 1株あたり10gの粒状化成肥料(例:「マグァンプK 中粒」や「Plantia 花と野菜と果実の肥料」)を施すか、「ハイポネックス原液」のような液体肥料を10日に1回の頻度で与えることをおすすめします。常に肥料の効果が持続するように管理することが、セロリの生育を良好に保つための重要なポイントです。

セロリ(セルリー)の収穫と保存方法

セロリ(セルリー)の収穫は、丹精込めて育てた成果を味わう上で非常に重要な段階です。最適なタイミングと手順で収穫し、とれたてのセロリをより長く楽しみましょう。

セロリの収穫時期

セロリの収穫時期は、株の高さが30cmから50cm程度に成長した頃が目安となります。一般的には、10月から12月にかけて収穫できますが、霜に当たると茎に空洞ができやすくなるため、適切な時期を逃さずに早めに収穫することが大切です。

セロリの収穫のやり方

セロリの収穫方法には、主に以下の2つの方法があります。

1. 株ごと収穫する方法: 株全体の高さが40cmから50cmほどになったら、セロリの葉と茎をまとめてしっかりと持ち、株の根元をナイフや包丁で切り取ります。一度にたくさんのセロリを収穫したい場合や、栽培を終える際に適しています。
2. 外側の葉から順に収穫する方法: 家庭菜園では、一度に食べる量が少ない場合が多いため、外側の茎から必要な分だけを剥がして収穫する方法がおすすめです。この方法であれば、残った株は引き続き成長するため、より長期間にわたってセロリを収穫できます。外側の葉を収穫した後は、株の成長を助けるために追肥を行うと良いでしょう。どちらの方法を選ぶにしても、収穫時期が遅れると茎に空洞ができるリスクが高まるため、注意が必要です。

セロリの保存方法

収穫したセロリの鮮度をできるだけ長く保つためには、収穫後に根元についている土や不要な葉を取り除くことが重要です。これにより、茎からの水分の蒸発を抑え、鮮度を維持できます。すぐに食べない場合は、葉と茎を別々に分けて新聞紙で包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。茎は立てて保存すると、より鮮度が長持ちします。葉の部分は、細かく刻んで冷凍保存することも可能です。

セロリの増やし方

セロリを増やす主な方法は、種を採取することです。自家栽培のセロリを継続したい場合は、収穫せずに株を残し、種を採取しましょう。
セロリは収穫期後、気温が下がると花を咲かせます。花や茎が茶色くなると種ができます。採取し保存すれば、翌年も栽培できます。
ただし、セロリは連作障害を起こしやすいので、種をまく際は、以前と違う場所で栽培するなど対策が必要です。

セロリ栽培の病害虫対策

セロリ栽培でよく見られる病害虫とその対策をまとめました。セロリは根を強くすることで病害虫に強くなりますが、育苗期や梅雨、夏は特に注意が必要です。

アブラムシ

アブラムシは、3月から5月にかけて発生しやすい害虫です。新芽や茎に群がり、食害します。見つけ次第、駆除しましょう。防虫ネットで飛来を防ぐことも大切です。

キアゲハ

キアゲハの幼虫は、セロリの葉や茎を食べます。卵を産み付けられないよう、防虫ネットを張りましょう。幼虫を見つけたら、すぐに捕殺し、被害拡大を防ぎます。

ヨトウムシ

ヨトウムシの幼虫は、セロリの葉や茎を食べる厄介な存在です。彼らは夜行性のため、日中の発見は難しいかもしれません。ヨトウムシの被害を防ぐには、防虫ネットを使用して成虫の侵入を防ぐのが効果的です。
また、ヨトウムシの成虫は葉の裏に卵を産み付ける傾向があります。セロリの葉裏を定期的にチェックし、卵を見つけたら、孵化する前に取り除くか、適切な駆除剤を使用しましょう。

セロリの病気対策

梅雨や夏の高温多湿な時期は、セロリが病気にかかりやすい時期です。よく発生する病気を把握し、適切な対策を行うことで、病気のリスクを減らすことができます。

軟腐病

軟腐病は、セロリの地際や根元に発生しやすい病気です。初期には、水が染み込んだように見えるかもしれませんが、進行すると腐敗臭が発生し、最終的には株全体が腐ってしまいます。
軟腐病は細菌によって引き起こされます。感染拡大を防ぐため、発見したら株ごと抜き取り、畑の外で処分してください。高温多湿の環境で発生しやすいため、高畝で栽培したり、マルチシートで泥はねを防ぐなどの対策が有効です。細菌は傷口から侵入するため、害虫対策も重要となります。

葉枯病

葉枯病にかかると、最初は葉が黄色くなる程度ですが、進行すると斑点が生じたり、穴が開いたり、苗がしおれたり、最終的には株全体が枯れてしまいます。カビが原因である葉枯病を見つけたら、感染部分を取り除き、畑の外で処分しましょう。連作は避けるようにしてください。

セロリ(セルリー)の軟白栽培について

家庭菜園で親しまれているセロリ(セルリー)は、通常、太陽光を浴びて緑色に育ちますが、店頭に並ぶのは茎が白く柔らかい「軟白セロリ」が一般的です。この軟白栽培は、セロリ独特の強い香りを抑え、茎をよりソフトで美しい白色に仕上げるための栽培方法です。
セロリは成長するにつれて、自然と葉が重なり合い、株の内側から白みを帯びてきます。しかし、より高い軟白度を目指すには、人の手で日光を遮る作業が不可欠です。草丈が15cmから30cmほどになったら、茎の部分を新聞紙や段ボールなどで丁寧に覆い、光を完全に遮断します。遮光後、およそ1ヶ月程度で、葉柄が白く、そして柔らかく成長します。
軟白栽培によってセロリ特有の香りは穏やかになり、食感も向上しますが、太陽の光をたっぷり浴びて育った緑色のセロリの方が栄養価が高いと言われています。栽培の目的や好みに合わせて、軟白栽培を取り入れるかどうか検討するのが良いでしょう。

連作障害とコンパニオンプランツ

セロリ(セルリー)を元気に育てるためには、連作障害を避けること、そして状況に応じてコンパニオンプランツを活用することが効果的です。

連作障害とその対策

連作障害とは、同じ種類の野菜を同じ場所で繰り返し栽培することで、土の中の栄養バランスが崩れ、病気や生育不良が発生しやすくなる現象です。セロリは特に連作障害の影響を受けやすい野菜なので、同じ場所での栽培は2~3年程度の間隔を空けるようにしましょう。これにより、土壌の健康を保ち、病害虫のリスクを減らすことができます。

コンパニオンプランツの活用

コンパニオンプランツとは、異なる種類の野菜を一緒に植えることで、お互いの成長に良い影響を与える植物のことです。例えば、害虫を寄せ付けなかったり、成長を促進したり、風味を豊かにしたりする効果が期待できます。セロリと相性の良い野菜を近くに植えることで、より健康なセロリを育てることが可能になります。具体的な組み合わせについては、栽培計画に合わせて検討しましょう。

まとめ

セロリは、その独特の香りと心地よい食感で親しまれる野菜であり、茎と葉のどちらにも豊富な栄養が含まれています。サラダやスープ、炒め物といった様々な料理で活躍できるのが魅力です。家庭菜園でセロリを育てる場合、苗を育てる期間が75日程度とやや長めになりますが、適切な土壌準備、丁寧な水やり、肥料の管理、そして病害虫への対策といったポイントを押さえれば、初心者の方でも自宅で新鮮でおいしいセロリを収穫することが可能です。
庭での栽培はもちろん、ベランダなどの限られたスペースでもプランターで育てることができ、品種選びによって栽培の難易度を調整することもできます。さらに、軟白栽培に挑戦すれば、お店で売られているような白いセロリを育てることも可能です。栽培期間は長くなりますが、その分、収穫時の喜びも大きいはずです。連作障害に気を配り、適切な作物のローテーションを行うことで、毎年健康なセロリを育てることができます。ぜひ、ご自宅でセロリ栽培に挑戦し、採れたての風味を味わってみてください。


セロリの生育に適した温度は?

セロリが生育しやすい温度は、およそ15℃から20℃の間です。冷涼な気候を好むため、極端に低い温度や高い温度には弱い性質があります。春の気温が上がり始める時期に種をまき、夏場は遮光ネットなどを使って日差しを和らげ、高温対策を行うのがおすすめです。

セロリの苗を育てる期間はどれくらい?

セロリの苗を育てるには、種まきから植え付けまで、およそ2~3ヶ月(約75日)の期間が必要です。生育初期の成長がゆっくりで、発芽にも時間がかかるため、比較的長い期間の手入れが必要となります。種まきから収穫までは、およそ半年を目安にしておきましょう。

セロリ栽培で肥料切れに注意すべき理由

セロリは、他の野菜と比べて多くの肥料を必要とするため、肥料不足には特に注意が必要です。肥料が不足すると、茎に空洞ができたり、成長が阻害されたりする原因となります。品質の良いセロリを大きく育て、肉厚で柔らかい茎にするためには、栽培期間を通じて肥料を切らさないように、元肥と追肥を適切に与えることが大切です。肥料や水分が不足すると、葉柄が硬くなる原因にもなります。

セロリの収穫、どうすればいい?

セロリの収穫方法には、主に二通りのやり方があります。一つ目は、株全体の高さが40cmから50cmほどに育ったタイミングで、根元から切って丸ごと収穫する方法です。二つ目は、外側の葉から必要な分だけを摘み取って収穫する方法です。外葉を摘み取ることで、長期間にわたって収穫を楽しめますが、収穫時期を逃すと茎に空洞ができやすくなるため、注意が必要です。

セロリの軟白栽培って?

セロリの軟白栽培とは、高さが15cm~30cmくらいに成長したセロリの根元を、新聞紙や段ボールなどで覆って日光を遮り、茎の一部を白く、そして柔らかく育てる栽培方法のことです。この方法で育てると、セロリ独特の香りが穏やかになり、食感もよりソフトになります。ただし、日光をたっぷり浴びて育った緑色のセロリの方が、栄養価は高いと言われています。

セロリ栽培と連作障害の関係

連作障害とは、セロリのように同じ種類の野菜を同じ場所で続けて栽培することで、土の中の栄養バランスが崩れたり、特定の病気の原因となる菌や害虫が増えたりして、病気にかかりやすくなったり、生育が悪くなったりする現象です。セロリの連作障害を避けるためには、同じ場所でセロリを栽培する間隔を2~3年空けることが大切です。

セロリセロリ 育て方