ヨーグルトは本来乳製品ですが、発酵過程で乳糖が分解されるため、犬にも安心して与えられる食品です。ヨーグルトには腸内環境を整える乳酸菌や、犬の健康に必要なタンパク質、カルシウム、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。特に便秘がちや体調不良の犬には、おいしく栄養価の高いヨーグルトを与えることで効果が期待できます。ただし、果物やはちみつ入りの甘いヨーグルトは控え、無糖のプレーンタイプを与えるのがベストです。与える量は大型犬なら1日1~2食べ分程度、小型犬ははさらに控えめにするのが適量です。食べ過ぎて下痢などの症状が出た場合は、すぐに与えるのを止めましょう。このように、ヨーグルトは適切な種類と量を守れば、愛犬の健康サポート食品として最適な選択肢と言えるでしょう。

超小型犬(体重4kg未満)の場合、1日6g(小さじ1杯程度)

小型犬(体重10kg以下)なら、1日16g(小さじ1〜2杯程度)

中型犬(体重25kg未満)であれば、1日41g(小さじ4〜5杯程度)

大型犬(体重25kg以上)は、1日41g以上(小さじ5杯以上)

これらの量は、人間向けのヨーグルト許容量から犬の体重に合わせて計算した概算値です。与える際は無糖のプレーンタイプがおすすめですが、個体差や活動量により適切な分量は変わってくるでしょう。

ただし、ヨーグルトは栄養価が高い半面、過剰摂取は下痢の原因にもなり得ます。おやつ程度の補助的な位置づけに留め、主食であるドッグフードと併せて1日の総カロリー摂取量の10%以内に抑えることが賢明です。バランスの取れた食生活を心がけ、愛犬の健康を第一に考えましょう。

愛犬にヨーグルトを与える際の注意点をご紹介します。

ヨーグルトは犬にとって良質な栄養素を含む食品ですが、与え過ぎには注意が必要です。初めて与える際は少量からスタートし、体調を確認しながら徐々に量を増やしていきましょう。プレーンのヨーグルトが最適で、甘味や香料が含まれるフレーバー付きは避けましょう。また、ヨーグルトの加工食品は糖分が多かったり、犬に有害な果物が混ぜられている場合があるので与えるのは控えめにしましょう。

愛犬への愛情を持ち、バランスの取れた食生活を心がけることが何より大切です。ヨーグルトは、適量を守れば有益な一品となるでしょう。常に愛犬の体調に気を配り、無理のない範囲で上手に取り入れていきましょう。

ヨーグルトは健康に良い乳製品ですが、犬にとってはタイミングが重要です。夏バテで食欲がない時は、なめさせたりトッピングとして与えると、他の食材も食べる気運を高めてくれるでしょう。また、胃腸が弱い犬には、整腸作用を期待して下痢がない時に少量ずつ継続して与えることで、免疫力の増進にも役立ちます。

ヨーグルトには健康に良い効果がある一方で、犬にとっては必ずしもそうとは限りません。犬にヨーグルトを与えない方が良い代表的なケースは以下の通りです。

胃腸炎や下痢の際は、ヨーグルトを与えると症状が悪化する恐れがあるため控えましょう。また、乳製品のアレルギーがある犬にはヨーグルトを絶対に与えてはいけません。

肥満や糖尿病の犬の場合、ヨーグルトに含まれる糖分が高いため、過剰に与えるのは避けるべきです。

一方で、一部の獣医師はプロバイオティクスが豊富なヨーグルトを少量与えれば、消化を助ける可能性があると指摘しています。しかし、愛犬の体調や病歴を踏まえて、安全性を最優先に判断することが大切です。ヨーグルトを与えるかどうかは、獣医師に相談するのが賢明でしょう。