白いちご品種:希少な白い宝石のような魅力と多様な品種の世界

まるで雪解けの雫のような、希少な白いちご。その宝石のような美しさは、私たちを魅了してやみません。一口食べれば、淡いピンクのいちごとは異なる、繊細で上品な甘さが口の中に広がります。「白いちご」という名前で呼ばれるこれらの品種は、アントシアニンの生成を抑制することで、その独特な色合いを生み出しています。近年、各地で品種改良が進み、様々な個性を持つ白いちごが登場しました。今回は、そんな白いちごの魅力と、多様な品種の世界を探求してみましょう。

白いちごとは?概要と歴史

「白いちご」とは、果実が熟しても白い色を保ついちごの総称です。特定の品種名ではなく、様々な品種が存在します。通常のいちごは日光を浴びてアントシアニンという色素を作り出し赤色になりますが、白いちごは遺伝的な特性により、アントシアニンの生成が抑制される、あるいは生成されにくい性質を持ちます。その始まりは、ある種苗会社が品種改良中に偶然発見した突然変異によるものでした。その後、各地で研究開発が進み、ここ20年ほどで様々な白いちごの品種が市場に出回るようになりました。

白いちごの特徴:見た目、味、香り

完熟した白いちごは、その見た目から未熟な印象を受けるかもしれませんが、実際には赤いいちごと同様に十分に甘く、品種によってはそれ以上の甘さを持つものもあります。赤いいちごとの際立った違いは香りにあり、桃や洋梨を思わせる、豊かで上品な香りが特徴的な品種が多く存在します。甘さについては、赤いいちごに比べてやや控えめという意見もありますが、近年では品種改良によって甘味も向上しています。

白いちごの代表的な品種

現在、日本では10種類を超える白いちごが栽培されており、それぞれ個性豊かな特徴を持っています。ここでは、特に人気の高い代表的な品種をご紹介します。

淡雪(あわゆき)

「さがほのか」から生まれた変異種で、鹿児島県で誕生しました。純白というよりも、淡いピンク色を帯びているのが特徴です。白いちごの中では比較的甘みが強く、主に西日本で栽培されていますが、近年では関東地方でも見かけることが多くなりました。

ミルキーベリー

栃木県で生まれたオリジナルの白いちご品種です。「初恋の香り」をベースに開発され、その名の通りミルクのような色合いと、とろけるような食感、優しい甘さが持ち味です。生産量が限られているため、市場ではまだ珍しい存在です。

真珠姫

幾度もの品種改良を経て誕生した白いちごです。完熟した白桃や黄桃のシロップ漬け、あるいはライチのような、エキゾチックな香りと濃厚な甘みが特徴です。栽培している農家が少ないため、非常に希少価値が高いとされています。

天使のいちご(エンジェルエイト)

「AE」という愛称でも親しまれる白いちごで、甘さと酸味のバランスが取れた味わいが魅力です。四季成り性を持つため、比較的長い期間にわたって収穫を楽しめます。ヘタの近くまで白く色づき、表面のツブツブが赤くなってきたら食べ頃のサインです。

桃薫(とうくん)

白いちごとして知られていますが、実際は淡いピンク色の果皮をしています。桃やココナッツを連想させる、独特の華やかな香りが特徴です。甘いカラメルのような香り成分も含まれており、他にはない特別な風味を堪能できます。

雪うさぎ

佐賀県唐津市で大切に育てられている雪うさぎは、しっかりとした果肉と、存在感のある大粒が魅力の白いちごです。

パールホワイト

数ある白いちごの中でも、ひときわ純白の美しさを放つパールホワイト。その名の通り、真珠のような輝きが特徴です。

あその小雪

熊本県阿蘇中央高校の先生と生徒たちが、情熱を注ぎ込み、12年もの歳月をかけて開発したあその小雪。彼らの努力の結晶とも言える品種です。

コットンベリー

真っ白というよりは、淡いピンク色を帯びたコットンベリー。ふっくらとした大粒で、やさしい色合いが特徴的な白いちごです。

白いちごが注目される理由:希少性と贈答品としての価値

近年、白いちごが脚光を浴びているのは、その希少性と、それに起因する贈答品としての価値が高まっているためです。2009年に「初恋の香り」が品種登録されたことがきっかけとなり、白いちごはその珍しさから高値で取引されるようになりました。この状況を受け、多くの農家や研究機関が品種改良に力を注ぎ、現在では様々な品種が市場に出回るようになっています。しかし、栽培の難しさから生産量が限られており、依然として希少価値が高く、特別な贈り物として人気を集めています。

白いちごの選び方:オンラインで購入する際の注意点

白いちごは、一般的なスーパーマーケットではなかなか見かけることが少ないため、オンライン通販を利用するのも有効な手段です。オンラインで購入する際には、以下の点に注意して選ぶと良いでしょう。

  • 品種を確認する:品種によって味や香りの特徴が異なるため、ご自身の好みに合ったものを選びましょう。
  • サイズをチェックする:Lサイズ以上の大粒のものを選ぶと、より満足度が高まります。
  • 梱包方法を確認する:贈答用として購入する場合は、傷つきにくい丁寧な梱包(ゆりかーご等)がされているものを選ぶと安心です。
  • 配送方法を確認する:クール便で配送されるものを選ぶと、いちごが傷むリスクを軽減できます。
  • 配達日時指定の可否を確認する:可能であれば、配達日時の指定ができると、受け取りの予定を立てやすくなります。

特別な贈り物に最適な白いちご:ギフトとしての魅力

希少価値が高く、価格も比較的高価な白いちごは、贈り物としても非常に喜ばれます。特に、女性や小さなお子様がいるご家庭へのプレゼントとして人気を集めています。また、紅白のいちごをセットにすることで、お祝いの気持ちをより一層伝えることが可能です。ただし、白いちごの旬は限られており(おおよそ12月~5月)、贈るタイミングには注意が必要です。

お祝い事に華を添える紅白いちご

紅白の色合いは、縁起が良いとされ、結婚や出産のお祝い、長寿のお祝いなど、様々なお祝いのシーンに最適です。見た目も華やかなため、SNS映えも期待でき、贈った相手に喜んでもらえるでしょう。ただし、赤いいちごが入ることで、白いちごの割合が少なくなる点は考慮しておきましょう。

白いちごの価格帯

白いちごは、一般的な赤いいちごよりも高価な傾向にあり、品種、サイズ、販売場所によって価格が変動します。多くの場合、1パックあたり1000円を超える価格で販売されています。特に、珍しい品種や大粒のものは、さらに高額で取引されることもあります。また、ふるさと納税の返礼品としても人気があります。

まとめ

その希少価値と他に類を見ない風味で、多くの人々を虜にする白いいちご。それぞれの品種が持つ個性豊かな味わいや香りを堪能し、あなたにとって最高の白いいちごを見つけてください。また、日頃お世話になっている方への贈り物として、白いいちごを選んでみてはいかがでしょうか。きっと特別な喜びを届けられるでしょう。

なぜ白いいちごは白い色をしているのですか?

白いいちごが白いのは、赤い色素であるアントシアニンの生成に関わる遺伝子の働きが弱いため、果皮が白く見えるのです。

白いちごはどこで手に入る?

白いちごは、一般的なスーパーマーケットのほか、高級デパート、こだわりのフルーツを扱う専門店、インターネット通販などで見つけることができます。また、いちご狩りができる農園で栽培されていることもあります。

白いちご、一番美味しい時期はいつ?

白いちごが最も美味しく味わえる旬の時期は、品種や栽培地域によって差がありますが、おおよそ12月あたりから5月にかけての期間となります。

 

いちご