古くから親しまれてきた白胡麻は、その香ばしい風味だけでなく、驚くべき健康効果と美容効果を秘めています。小さな粒に凝縮された栄養成分は、私たちの体を内側からサポート。抗酸化作用や生活習慣病予防、美肌効果など、多岐にわたる効果が期待できるのです。この記事では、白胡麻の知られざるパワーを徹底解説。日々の食生活に手軽に取り入れ、健康と美しさを手に入れる方法をご紹介します。
白ごまとは? 黒ごまとの違いは風味と色
ごまの一種である白ごまは、その名の通り種皮が白いのが特徴です。世界中で栽培されていますが、日本で消費されるほとんどは輸入されたものです。一般的に「いりごま」「すりごま」「ねりごま」などの加工品として販売されています。白ごまは、黒ごまと比較してわずかに脂質が多い程度で、栄養価に大きな差はありません。しかし、風味には違いがあり、白ごまはナッツのような甘さと香ばしさが特徴で、あっさりとした味わいです。様々な料理に合わせやすく、汎用性の高い食材と言えるでしょう。風味の主張が控えめなため、野菜の和え物やお浸し、調味料の材料としても最適です。また、色の濃い料理に添えることで、見た目のアクセントとしても活用できます。
白ごまは何群で 、どんな 栄養 が ある?期待できる効果 は?
食品を栄養バランスの観点から分類する際、白ごまは三色食品群ではエネルギー源となる「黄色」のグループに属します。また、五大栄養素の含有量で分類する6つの基礎食品群においては、油脂を豊富に含む「第6群」に位置づけられます。これらの分類が示すように、白ごまは約50~55%が脂質で構成されています。その他にも、約20%のたんぱく質、約18%の炭水化物に加え、ビタミンB群、ビタミンE、セレン、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラル類がバランス良く含まれています。さらに、抗酸化作用で知られるゴマリグナンも含有しており、健康維持や美容に役立つ食品として注目されています。ゴマリグナンは、セサミンやセサミノールといった成分の総称であり、アルコール分解促進、血圧上昇抑制、血栓予防、動脈硬化予防、コレステロール値の調整など、多岐にわたる効果が期待されています。ただし、白ごまはあくまで食品であり、医薬品のような即効性はありません。健康や美容のために摂取する場合は、脂質を考慮し、1日に大さじ1~2杯(約10~20g)を目安に継続して摂取することが推奨されます。
いりごま白
丁寧に焙煎した白ごまは、風味豊かで、素材本来の味を引き立てるため、和え物やごまびたしといったシンプルな野菜料理に最適です。ご飯に混ぜ込むと、プチプチとした食感がアクセントになり、ちらし寿司やとうもろこしご飯、ごま寿司などをより一層美味しくしてくれます。また、白ごまの香ばしさは、食欲をそそるおつまみにも活用できます。例えば、まぐろのづけをごまで風味付けしたり、カルパッチョやカプレーゼに散らしたりすれば、手軽でありながらも特別な一品に仕上がります。さらに、クッキーやマフィンなどの焼き菓子に白ごまを加えれば、香ばしい風味とコクがプラスされ、食感も豊かになります。ぜひお菓子作りにも取り入れて、新しい味わいを発見してみてください。
すりごま白
白ごまを丁寧に炒ってからすり潰した「すりごま白」は、麺料理の風味を豊かにする名脇役です。例えば、うどんのつけ汁に加えれば、一段と奥深い味わいに。冷やし中華のタレに混ぜれば、本格的な四川風の胡麻風味を楽しめます。さらに、いつもの汁物にプラスするだけで、手軽に風味豊かなアレンジが可能です。けんちん汁や豚汁に加えるだけで、香ばしいごまの風味が食欲をそそります。いつものおかずに「すりごま白」を加えれば、美味しさと栄養価が格段にアップします。人参とごぼうのナムルに加えれば、ご飯が止まらない一品に。厚揚げとチンゲン菜のごま和えは、食卓を豊かに彩ります。
ねりごま白
香ばしい白ごまを丁寧にすり潰した「ねりごま白」は、滑らかなペースト状。料理に混ぜたり、パンやデザートに添えたりと、様々なアレンジが可能です。例えば、ねりごま白と市販の焼肉のタレを混ぜるだけで、手軽でおいしいディップソースが完成。野菜スティックなどにつけてお召し上がりください。また、ねりごま白と麺つゆを合わせたタレは、バンバンジーの風味を豊かにし、よりヘルシーに楽しめます。人参を千切りにし、ねりごまと寿司酢で作った特製ドレッシングで和えれば、「クリーミーキャロットラペ」があっという間に完成。ごまの油分が、人参に含まれるβ-カロテンの吸収を助けるため、栄養面でも優れています。デザートにもねりごま白は大活躍。アイスクリームにかければ風味豊かなソースに、プリンミックスに混ぜれば、香り高い白ごまプリンが手軽に作れます。ぜひお試しください。