ホワイトチョコレートという名前を聞くと、多くの人がその滑らかな甘さとクリーミーな味わいを思い浮かべるでしょう。しかし、ホワイトチョコは「チョコレート」と呼ばれながら、実はカカオパウダーを含んでいない特別な存在です。この独自のスイーツの成分や特徴を理解することで、なぜホワイトチョコが他のチョコレートと異なるのか、その秘密に触れることができるのです。今回は、ホワイトチョコの魅力的な世界を紐解き、その素材がどのように選ばれ、組み合わされているのかを探っていきます。
白いのにチョコレート？
小さな子供でも「チョコレートは茶色い」と認識していることが多いでしょう。しかし、色が白いチョコレートを見ると、「ホワイトチョコレートは本当にチョコレートなのか？」と不思議に思う人もいるかもしれません。
結論を述べると、ホワイトチョコレートも確かにチョコレートの1種です。
主要成分はカカオビーンズ
まず、最初に知っておくべき事は、チョコレートの主要な原材料がカカオ豆であるという点です。カカオ豆は、カカオポッドと呼ばれるカカオの果実の中に約30粒から50粒ほど含まれています。
収穫されたばかりの豆は粘り気があります。これはなぜかと言うと、チョコレートは納豆と同じく発酵食品であり、発酵を経ないとチョコレート特有の風味を持たないからです。
日本に輸入されるカカオ豆は既に発酵され、焙煎後に乾燥させられた状態で届きます。なぜなら、十分に乾燥されていないと輸送中に傷んでしまう恐れがあるからです。
カカオ豆から生まれる製品
焙煎後のカカオ豆は、カカオニブやココアバター、そしてココアパウダーに加工されます。
ホワイトチョコレートにはココアバターが使用されている
茶色のチョコレートがその色を持つのは、カカオマスやココアパウダーが原料であることに由来します。一方でホワイトチョコレートは、カカオマスやココアパウダーを使用せず、主にココアバターから作られています。
まさにその通り！ホワイトチョコレートが茶色くないのは、ココアバターの色が淡い乳白色であるためです。このため、ホワイトチョコレートの色が白く見えるのです。
ポリフェノールとカロリーの差異とは？
近頃では、カカオ含有率が「85%」や「70%」のチョコレートが増えてきました。これらの数字はチョコレートに含まれるカカオ成分の割合を示しており、高い数値ほど強い苦味や酸味を感じます。
反対に、ホワイトチョコレートはカカオバターのみを使用しているため、苦味がなく甘さが強調されています。そのため、カロリーは通常のチョコレートよりもわずかに高いことが特徴です。
また、チョコレートはポリフェノールを含んでいることが知られていますが、それはココアバターには含まれていません。
「集中したい」ときには苦味のあるチョコレートを選び、「リラックスしたい」場合には甘いホワイトチョコレートを選ぶと良いでしょう。