パールアガーとは

パールアガーは、透明感のあるゼリーを作るために使用される人気の凝固剤の一つです。その高い透明度と使いやすさから、デザート作りに広く利用されています。しかし、市場にはさまざまな種類のアガーが存在し、どれを選ぶべきか迷ってしまうこともあります。この記事では、パールアガーの特徴や使い方を紹介し、他のアガーとの違いにも触れていきます。

アガーの種類によって違いはあるの?

アガーは、海藻のツノマタ、スギノリ、キリンサイなどから得られる「カラギナン(カラギーナンとも呼ばれる)」や、マメ科の植物の種子から抽出される「ローカストビーンガム」を主成分としたゲル化剤です。

その特徴として、無味無臭で透明感があり、柔らかく滑らかな食感を持っています。寒天やゼラチンとは異なる独特の食感を楽しむことができる点が魅力です。

アガーには、パールアガー、ゼリアガー、クールアガー、イナアガーなどの異なる製品名があり、これらはメーカーごとに製造されています。

アガーとは

アガーとは、東南アジアの熱帯や亜熱帯の海域で採取されるテングサ科の海藻から抽出される天然の増粘多糖類です。この透明で無味無臭の物質は、水に溶かすとゲル状になる特性を持ち、食品業界ではゼリーやアイスクリーム、製菓に増粘剤や安定剤として広く利用されています。また、微生物の培地にも欠かせない素材として活躍しています。 医薬品業界ではカプセルの被膜剤や軟膏の基剤に、化粧品業界ではクリームやローションの増粘剤や水和剤として用いられるほか、印刷や製紙業界でも紙や繊維の強化剤として重宝されています。このように、アガーは食品から医薬品、化粧品まで、さまざまな分野で幅広く活用されている優れた天然素材です。その卓越した増粘力と安定性から、現代社会に欠かせない存在となっています。

パールアガー・ゼリアガー・クールアガー・イナアガーの違い

ここでは、4つの異なるアガー製品の原材料と使用方法について説明します。

パールアガー8
パールアガーは富士商事が製造しており、主成分はローカストビーンガム8.0%、カラギナン7.0%、リン酸二水素カリウム2.0%、そしてブドウ糖83.0%です。使用目安量は液体量に対して1.5〜3%で、80℃で加熱するか、軽く沸騰させて使用します。

ゼリアガー
ゼリアガーは株式会社ジェリフの商品で、成分はブドウ糖81.0%、ローカストビーンガム9.0%、カラギナン8.0%、リン酸二水素カリウム2.0%です。使用目安量は液体量に対して2%で、80℃で5分間加熱して使用します。

クールアガー
新田ゼラチンが提供するクールアガーの成分は、ローカストビーンガム11%、カラギナン9%、リン酸一カリウム3%、ブドウ糖77%です。使用目安量は液体量に対して1.3〜2%で、85℃以上で加熱して使用します。

イナアガーA
イナアガーAは伊那食品工業の商品で、他のアガーと異なり、寒天やこんにゃく粉が含まれています。成分はブドウ糖、寒天、こんにゃく粉、増粘多糖類。使用目安量は液体量に対して1.6%で、沸騰後1分間加熱します。

パールアガー、クールアガー、ゼリアガーは成分が似ており、主にローカストビーンガムとカラギナンを含んでいますが、各製品の配合割合や使用条件に若干の違いがあります。一方で、イナアガーAは寒天やこんにゃく粉を含んでおり、他のアガーとは異なる特性を持っています。それぞれの製品はメーカーが推奨する使い方に従うことが重要です。

酸味の強い果汁を固めたいときにおすすめのアガー

酸味の強い果汁とアガーを一緒に加熱すると、固まりにくくなることがあります。しかし、「クリアガー」はその問題を解消します!果汁100%でもしっかりとゼリーに固めることができるため、酸味のあるフルーツを使ったデザート作りにぴったりです。

クリアガーを使えば、酸っぱい果汁もぷるんと固まり、素材そのままの風味を活かしたゼリーを楽しめます。さらに、冷凍しても離水しにくい点も魅力です。デザート作りにおいて、知っておいて損はないアイテムですね。

製品によって違う!アガーを使いこなそう

アガーは料理の世界で欠かせない存在です。このゼリー状の増粘剤は、食品の質感や形状を整えるのに役立ちます。その使い方は製品によって異なるため、レシピに従うことが大切です。アガーは植物性の食品なので、動物性のゼラチンを使えない方にとって代替品として重宝されています。固まり方や食感などにはアガーの種類による違いがあり、特徴や使い方を守ることで失敗を防ぎ、好みの固さのゼリーを作ることができます。入手しやすく、料理の幅を広げてくれるアガーの可能性を存分に活かしましょう。

まとめ

パールアガーは、その透明度や滑らかな食感が特徴で、ゼリーやデザート作りに最適な凝固剤です。加熱温度や使用量も他のアガーと比較して扱いやすく、幅広い場面で活用できます。特に美しい仕上がりを求める場合には、パールアガーが適しているでしょう。他のアガーとの違いを理解して、用途に合わせた最適な選択をすることがポイントです。

アガー