アガー ゼラチン 違い

ゼリーの素材には、アガーとゼラチンの2種類があります。どちらも固める役割を果たしますが、それぞれ異なる由来や特徴を持っています。料理やお菓子作りの幅を広げるためにも、アガーとゼラチンの違いを理解することが重要です。

アガーについて

アガーは、海藻のツノマタやスギノリ、また地中海原産のカロブというマメ科植物から抽出されたものを原料としています。カロブは、日本ではキャロブやイナゴ豆とも呼ばれ、チョコレートの代用品としても使用されることがあります。

アガー自体には味や匂いがないため、さまざまな風味の食品と組み合わせて使うことができます。しかし、アガーは通常のスーパーで見かけることが少なく、取り扱っているスーパーや業務用スーパー、オンラインショップなどで探すのが良いでしょう。値段は店舗によって異なりますが、凝固剤の中ではやや高めの価格帯です。

アガーの一番の特徴は、その透明感です。透明度が高いため、フルーツ入りのゼリーなどを作ると、美しい仕上がりとなり、見栄えも良くなります。食感は柔らかく、口当たりがなめらかです。また、アガーは熱湯で溶かして使用しますが、冷蔵庫で冷やさなくても常温で固まります。さらに、一度固まったものは、夏の暑さでも常温で溶けにくく、形崩れもしにくいという利点があります。アガーで作ったゼリーは、冷凍・解凍後でもその形状が崩れません。

アガーの使い方

アガーを上手に扱うためには、適切な調理手順が重要です。ゼリーやプリンなどの製菓に利用する場合、まずアガーと砂糖を混ぜ合わせます。その後、水と一緒に中火で煮立て、弱火で加熱します。粗熱を取ったらすぐに型に流し込むことで、アガーの特性を最大限に活かせます。時間を置きすぎると固まりが生じるため、スムーズな作業がポイントです。アガーは弾力のある食感が楽しめるゼリーやプリンなどと相性が良く、適切な手順で扱えば素材の魅力を引き立てることができます。

ゼラチン・寒天との違い

ゼラチンと寒天は、それぞれ異なる起源と特性を持つ食品添加物です。ゼラチンは動物性タンパク質で、主に豚や牛の皮や骨から抽出されます。熱を加えると溶け、冷やすと固まる性質があり、プリンやアイスクリームなどに用いられます。一方、寒天は植物性食物繊維で、テングサという海藻から抽出されます。透明感があり、冷めても形を保つため、和菓子などに欠かせません。 ゼラチンとは異なり、寒天は弾力があり、パリッとした食感が特徴的です。カロリーがほとんどなく、食物繊維も豊富なため、ヘルシーな食品とされています。宗教的理由からゼラチンを避ける場合は、寒天を選ぶこともできます。料理や製菓の用途に合わせて、それぞれの特性を生かして使い分けるのが賢明でしょう。

まとめ

アガーは、海藻やカロブといった植物から作られる無味無臭の凝固剤で、透明感の高いゼリーを作るのに適しています。常温で固まり、夏でも溶けにくく、冷凍・解凍後も形が崩れにくいのが特徴です。一般的なスーパーでの入手は難しいものの、業務用スーパーやオンラインショップなどで購入が可能です。見た目も美しいゼリー作りや、食品のテクスチャーを工夫したい際に便利な食材です。

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