寒い季節、体の芯から温まりたいと感じることはありませんか?そんな時にぴったりなのが、生姜湯です。ピリッとした辛味と芳醇な香りが特徴の生姜は、体を温める効果だけでなく、健康や美容にも良いとされています。この記事では、生姜湯の魅力を深掘りし、ご家庭で簡単にできるレシピをご紹介します。忙しい毎日でも手軽に作れて、心も体もホッと癒される生姜湯の温もりを、ぜひお試しください。冷え性にお悩みの方や、風邪の予防をしたい方にもおすすめです。
生姜の主な品種
ショウガにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、代表的な3つのタイプについてご紹介しましょう。まず、根生姜、別名ヒネ生姜と呼ばれるものです。これは秋に収穫されたショウガを乾燥させて貯蔵したもので、一年を通して手に入ります。皮は薄茶色で丸みを帯びており、香りと辛味が強いため、薬味としてよく使われます。次に、新生姜です。こちらは初夏または秋に収穫後、すぐに流通します。見た目は根生姜に似ていますが、皮は白っぽく、茎の付け根が赤いのが特徴です。水分が多く、繊維が柔らかいため、甘酢漬けやみそ漬けによく用いられます。そして、葉生姜です。夏に収穫され、こちらも貯蔵せずに使われます。根生姜とは異なり、細長い形状をしており、色は新生姜と似ています。茎葉が特徴的で、味噌を付けてそのまま食べたり、甘酢漬けにしたりします。しょうが湯に使うのは主に根生姜、つまり一般的に「生姜」と呼ばれるものなので、以下ではこの根生姜を指して説明を進めていきます。
生姜湯に期待できる効果
生姜湯を飲むと体が温まるのは、「ショウガオール」という成分のおかげです。この成分は体の芯から温めてくれますが、生の生姜にはほとんど含まれていません。加熱や乾燥によって、生の生姜に含まれる「ジンゲロール」が変化することでショウガオールが生成されるのです。生の生姜でも温まる感じはありますが、それは体が熱を逃がそうとする反応によるものです。詳しく説明すると、ジンゲロールは温感センサーを刺激し、体が暑いと勘違いして解熱しようとします。その結果、汗をかいたり、血行が良くなったりして、一時的に体の表面が温かく感じられます。しかし、これは解熱のプロセスであり、実際には体の内部温度は下がります。一方、ショウガオールは体の内部から熱を生み出し、持続的に体を温める効果があります。これにより、冷え性の改善や内臓脂肪の燃焼も期待できると言われています。つまり、生姜湯は体の内側から温めることができる「熱産生ドリンク」なのです。※加熱でショウガオールに変化すると、冷ましたり水に浸けたりしてもジンゲロールには戻りません。
生姜湯の基本レシピ
さあ、実際にしょうが湯を作ってみましょう。まずは基本となるレシピをご紹介します。味の調整は後からでも可能ですので、分量はおおよそで大丈夫です。ご準備いただくのは、以下の4点です。・200~300mL程度の湯飲み・茶こし・スプーン・生姜おろし器
材料(1人前/湯呑み1杯分)
生姜は少量(約10g)を用意し、お湯(200~250mL、コップ1杯分)を注ぎます。お好みで黒砂糖や、ゆず茶を加えても美味しくいただけます。
作り方
まず、皮付きの生姜10gを丁寧にすりおろします。次に、すりおろした生姜を茶こしに移します。湯飲みの上に茶こしをセットし、上からお湯をゆっくりと注ぎます。最後に、お好みの甘さになるよう黒砂糖などを加え、スプーンでよく混ぜたら出来上がりです。ポイントとして、生姜の皮のすぐ下には有効成分が豊富に含まれています。もし残留農薬が心配な場合は、無農薬栽培の生姜を選ぶとより安心です。
生姜の摂取を控えるべきケース
このレシピでは、生姜の使用量は約10g、親指の先から第一関節ほどの大きさを目安としています。これはあくまで目安であり、効果がなくなるというわけではありません。過剰に使用しない限り、体調や好みに合わせて量を調整できます。しかし、次のような方は、しょうが湯の飲用を控えた方が良いかもしれません。・39度以上の高熱がある方・普段から体温が高く、ほてりやすい方・皮膚や舌の色が赤味が強い方・発汗が過剰な方・乾燥肌がひどい方・脱水症状の方・血便がある方・頻脈の方(1分間の脈拍が100回以上の方)上記に当てはまる方や、体調に不安がある方は、飲む前に医師にご相談ください。
まとめ
健康に良いとされる生姜湯ですが、毎回生姜をすりおろすのは少し手間かもしれません。そんな時は、まとめて生姜をすりおろし、ジッパー付きの保存袋に入れて冷凍保存するのがおすすめです。冷凍する前に、袋の上から薄く平らにしておくと、必要な分だけをパキッと割って使えるので便利です。外出前には、生姜のかけらを水筒に入れておけば、どこでも手軽に生姜湯を楽しめます。ぜひお試しください。