ガトーフロマージュとは

ベイクドチーズケーキの王道として、多くの人々から愛されているガトーフロマージュ。このフランス発祥の本格的なチーズケーキは、なめらかでクリーミーな食感と、上品な味わいが特徴です。今回は、ガトーフロマージュの魅力や由来、作り方などについて詳しく解説していきましょう。
フロマージュとは
「フロマージュ」はフランス語で「チーズ」を意味します。日本では「フロマージュ」という言葉で、真っ白でふわふわしたチーズケーキや美味しそうな焦げ目のついたケーキがイメージされますが、フランスでは「Fromage」はチーズ全般を指します。チーズケーキはフランス語で「Gâteau au fromage」(ガトーフロマージュ)と呼ばれますが、チーズケーキ自体はフランスであまり一般的ではなく、アメリカを経由して伝わった「セルニック」というポーランド系移民の伝統菓子がその起源とされています。そのため、フランスでも「Cheesecake」という呼び方が一般的です。

ガトーフロマージュの特徴
ガトーフロマージュは、一般的にクリームチーズを主原料としたベイクドタイプのチーズケーキを指します。カマンベールのような柔らかく白いチーズをイメージすると分かりやすいかもしれません。このクリーム状の白いチーズが、ガトーフロマージュに濃厚でクリーミーな味わいと独特の風味を与えています。
ガトーフロマージュは大きくは次の2つの種類に分けられます。
ドゥーブルフロマージュ: 異なる種類のチーズを2層に重ねた、濃厚で風味豊かなチーズケーキです。
スフレチーズケーキ: 卵白を泡立ててふわふわとした食感にした、軽やかなチーズケーキです。
ガトーフロマージュと、他のチーズケーキとの違い
●レアチーズケーキ: 生クリームを多く使用し、焼き時間を短くすることで、中心部分がとろけるような食感が特徴です。
●ベイクドチーズケーキ: ガトーフロマージュと同様にオーブンで焼き上げるチーズケーキですが、ガトーフロマージュよりも重厚な味わいが特徴です。
●ニューヨークチーズケーキ: クリームチーズをたっぷり使用し、濃厚でずっしりとした食感が特徴です。
フロマージュ・ブランとは
「フロマージュ・ブラン」(Fromage blanc)は、フランス語で「白いチーズ」を意味する未熟成のチーズです。クリームチーズとヨーグルトの中間のような食感で、フランスでは食事のコースの最後にデザートの前に提供されることが多いです。生クリームや砂糖をかけてデザートとして楽しむほか、サラダの付け合わせとしても使われます。
フロマージュのレシピ
フロマージュケーキのレシピをご紹介します。
材料:
ベイクド生地:
クリームチーズ: 200g
グラニュー糖: 80g
卵: 2個
生クリーム: 100ml
小麦粉: 30g
レモン汁: 大さじ1
レアチーズ生地:
マスカルポーネチーズ: 200g
グラニュー糖: 50g
生クリーム: 150ml
ゼラチン: 5g
水: 大さじ2(ゼラチンを溶かす用)
作り方:
ベイクド生地の準備:
クリームチーズを常温に戻し、柔らかくしておく。
クリームチーズにグラニュー糖を加え、滑らかになるまで混ぜる。
卵を一つずつ加え、よく混ぜる。
生クリームとレモン汁を加え、さらに混ぜる。
小麦粉をふるい入れ、さっくりと混ぜ合わせる。
型に流し込み、170℃に予熱したオーブンで30〜35分焼く。焼きあがったら冷まし、冷蔵庫で冷やしておく。
レアチーズ生地の準備:
ゼラチンを水にふやかし、湯煎で溶かしておく。
マスカルポーネチーズにグラニュー糖を加え、よく混ぜる。
生クリームを別のボウルで8分立てにし、マスカルポーネチーズのボウルに加えて混ぜる。
溶かしたゼラチンを加え、全体を混ぜ合わせる。
組み立て:
冷やしておいたベイクド生地の上に、レアチーズ生地を流し込み、平らにならす。
冷蔵庫で2〜3時間冷やし、固まったら完成。
仕上げにフルーツソースや果物をトッピングしても美味しく仕上がります。
まとめ
ガトーフロマージュは、フランス料理の伝統を受け継ぐクリームチーズを使った本格的なベイクドチーズケーキです。しっとりなめらかな食感と、チーズの風味が口いっぱいに広がる上品な味わいが魅力です。卵や生クリームなどを加えて焼き上げる作り方は手間がかかりますが、一口食べれば至高の喜びを感じられるでしょう。フランス発祥の味わい深いガトーフロマージュは、老舗の洋菓子店でも愛されている逸品です。