南国のフルーツとして知られるバンレイシ、別名「釈迦頭」は、そのユニークな形状と甘美な味わいから、多くの人々に愛されています。釈迦頭は、亀の甲羅のような外見からその名が付けられたとされ、果肉はクリーミーでとろけるような食感が特徴です。栄養価も高く、ビタミンCや食物繊維を豊富に含むこの果実は、健康志向の人々にも注目されています。本記事では、バンレイシの魅力とその楽しみ方を詳しくご紹介していきます。
バンレイシ(釈迦頭)の特性
西インド諸島に由来する「バンレイシ」は、「チェリモヤ」に近い品種です。独特な突起が果皮全体を覆っており、その形状から「釈迦頭(シャカトウ)」の名でも知られています。果皮は薄い黄緑色で、重さは200〜400gほど。クリーミーな白い果肉は甘さが際立ち、やや酸味も加わった濃厚な味わいが特徴的です。その甘さから、「シュガーアップル」という別名も与えられています。バンレイシの追熟は「チェリモヤ」と同様で、食べ頃まで待つ必要があります。主に台湾やタイといった熱帯地域で栽培されていますが、沖縄県からも一部出荷されています。なお、バンレイシは「アテス」と呼ばれることもあり、これはブラジルでの呼称に由来します。果皮が赤い「レッドアテス(赤釈迦頭)」という品種も存在します。また「アテモヤ」の名前の由来となった「アテ」は、この「アテス」に由来しています。
バンレイシ(釈迦頭)の見極め方と選び方
黄緑色でツヤのある果皮、そして丸みを帯びたものを選択するのがおすすめです。すぐに食べる場合には、果皮に少し黒みがあっても構いません。バンレイシ(釈迦頭)は熟成すると柔らかくなり、皮が黒く変色することがあります。ただし、バンレイシ(釈迦頭)は国内では手に入りにくく、店頭であまり見かけないかもしれません。
バンレイシ(釈迦頭)の適切な保存法
まだ熟していないバンレイシ(釈迦頭)は常温のままにして、数日置いて追熟させるのが良いです。果皮が柔らかくなり、甘い香りを放ったら食べ頃の合図です。保存環境によっては果皮が黒くなることもありますが、品質に影響はありません。また、完熟すると果皮が自然に裂けることもあります。熟したバンレイシは冷蔵庫で軽く冷やして、早めに食すことをお勧めします。未熟のまま冷蔵庫に入れると、低温が原因で味や食感が悪くなることがありますのでご注意ください。
バンレイシ(釈迦頭)の楽しみ方と収穫期
果実を半分または四等分にし、スプーンで果肉を楽しみましょう。熟したバンレイシ(釈迦頭)は簡単に手で割ることも可能です。完熟した際には、突起が自然に崩れることがあります。その場合には、そのまま手で食べてみてください。種は多数含まれているので、食べる際にはスイカのようにはき出すと良いでしょう。そのままでも美味しいですが、食前に2~3時間冷やすとさらに美味しさが引き立ちます。バンレイシ(釈迦頭)は、沖縄県などで少量栽培され、収穫期は9月から10月にかけてです。