お供え物は、故人への敬意や感謝の気持ちを表す大切な贈り物です。しかし、選ぶ際にはその場面に応じた適切な品を選ぶ必要があります。そこで今回は、仏壇や墓前、法事などの場面別におすすめのお供え物をガイドします。故人の好みや宗教的な背景を考慮しつつ、心のこもった贈り物を選ぶための参考にしてください。適切なお供え物は、故人の冥福を祈り、遺族への心遣いを示す大切な手段です。
お盆や一周忌、49日に適したお供え物とは?おすすめをご紹介
供物とは、仏様や故人に捧げる品のことで、葬儀や法事に持参されます。ただし、供物の種類が多いため、どれを選べばいいのか悩む方も多いかもしれません。
この記事では、適した供物をお盆や一周忌などのシチュエーションごとに詳しく解説します。供物の選び方で困った際には、ぜひこの記事を参考にしてください。

供物にふさわしい品々
以下は、お供え物としてふさわしい品々です。
・スイーツ・ドリンク・フラワー・インセンス・キャンドル
それぞれを詳しく説明します。
供物としてふさわしい品物:1. スイーツ
贈り物には保存性の高いお菓子が喜ばれます。食品を贈答する際は、消費期限に注意が必要です。和菓子、洋菓子を問わず、長く保存できるものを選びましょう。
さらに、個別に包装されたお菓子は便利で歓迎されます。手軽に分けられるサイズのお菓子が特におすすめです。
供え物としてふさわしいもの2.飲料
よく知られる飲み物としては、お茶やコーヒーが挙げられます。故人が酒を好んでいた場合には、ビールや日本酒も適しています。
しかしながら、宗教や宗派によってはアルコールが不適切とされることがあります。お酒を選ぶ際には、施主に確認を取るのが無難です。
果物:お供えに最適な3つの理由
果物を選ぶ際は、カゴに盛られたものが人気があります。特にお供え用の果物は、メロンやグレープフルーツなど丸い形をしたものが組み合わされて販売されていることが多いです。
果物の数は、4や9など不吉とされる数字を避け、奇数が好まれます。セットで販売されているものを選ぶと、個別に用意する手間が省けて便利です。
供物に最適なもの4. 花
供花には、長持ちして花びらが落ちにくい菊やキンセンカが一般的に選ばれます。
詳細なお供え花の選び方や避けるべき花については、こちらの記事で詳しく説明しています。必見です。
線香:お供え物として理想的な品5選
線香には多くの種類があり、供養の品として選ばれることも一般的です。最近では、煙を抑え香りを控えめにした線香も市場に出回っています。
供物として適切なもの6.キャンドル
お供え物には、絵ろうそくや桐箱入りのろうそくがふさわしい選択です。
お供え物として避けるべき品物
供物に不向きなものとして挙げられるのは次の通りです。
・生魚や生肉といった生鮮食品・毒性や尖った部分を有する花
供え物として不向きなアイテム1.魚や肉などの生鮮食品
生の魚や肉は、仏教において禁じられている殺生を思い起こさせるため、マナーとして避けるべきです。
さらに、保存が利かず調理の手間もかかるため、敬遠するのが賢明と言えるでしょう。
供物としてふさわしくないもの2. 有毒性や刺がある花
棘や毒を持つ花は、お供え物に不向きです。バラは美しいですが、適切な花とは言えません。
さらに、ユリのように香りが強い花も控えるべきです。
場面に合わせた供物
状況に応じた適切なお供え物はさまざまです。これからは、各場面に合わせたおすすめのお供え物をご紹介いたします。
お盆にぴったりのお供え物
お盆の供え物として、菓子や花、そして線香が一般的です。また、御仏前に現金を渡すことも考えられます。
お盆の期間中に供え物を持って伺うのが通常ですが、もし不可能であれば郵送でのお供えも許容されます。
さらに、お盆の期間は地域によって異なる点に注意が必要です。
多くの地域では8月13日から15日の「遅れ盆」が一般的です。しかし、関東や東北、北陸の一部では、新盆が7月13日から15日となっており、沖縄と奄美地方は旧盆が8月中旬から9月初旬にあります。旧盆の日にちは毎年変動するため、カレンダーでの確認が求められます。
お彼岸にふさわしい供物
お彼岸に供えられるものには、一般的なお菓子や花、ろうそくに加え、季節に応じてぼた餅やおはぎが選ばれることが多いです。春にはぼた餅が、秋にはおはぎが供えられます。
お彼岸は春分と秋分の日を中心に、その前後3日間を合わせた1週間を指します。この期間は毎年異なる日程になりますので、確認が必要です。
お盆やお彼岸の詳細については、各イベントの由来や期間、目的を解説したこちらの記事をぜひご覧ください。お彼岸とお盆の違いとは?
一周忌にふさわしいお供え物
一周忌のお供え物としては、お菓子やお花、線香などがよく選ばれます。
加えて、現金をお渡しすることも一般的です。現金は「御供物料」として不祝儀袋に入れ、お札は使用済みのものを用い、肖像が裏面を向くように封入してください。新札しか持ち合わせていない場合は、半分に折って折り目をつけてから封筒に入れてください。
このマナーは、一周忌だけでなく、三回忌や七回忌にもあてはまります。
49日にふさわしいお供え物
49日の供物には、食べ物や飲み物、線香などの消耗品が一般的に選ばれます。
供物を持参する際は、自分で仏壇に直接置くのではなく、施主に手渡すのが一般的です。手提げ袋で運んできた場合は、中から取り出してから渡すことがマナーとされています。
49日法要に出席できない場合でも、供物を郵送することは失礼にはあたりません。ただし、法要まで遺族が忙しいことが多いので、到着する時期や送り先を事前に確認しておくと親切です。また、郵送時に手紙を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。
49日に関する情報はこちらをご覧ください。
49日前の供物にお菓子は適切?金額の目安とマナーを解説します
49日法要における香典の金額の目安は?香典のマナーや表書きの方法もご案内します
49日法要のお返しにおすすめの品は?人気のお菓子や金額についても紹介します
49日法要での挨拶とは?挨拶の例文もお知らせします
納骨式にふさわしい供え物
納骨式には、食べ物や飲み物、そして花などの消耗品がお供え物として適しています。
多くの場合、施主が納骨式のお供え物を準備していますので、参加者がお供え物を持っていかなくても失礼にはなりません。
また、お供物の代わりに御供物料を渡すのも良い方法です。
供物にかかる費用の一般的な相場
故人とのつながりに応じて、お供えの金額は変わります。
・親しい親族の場合:5千円から1万円・通常の関係:3千円から5千円
家族で金額を話し合うのも一つの方法です。
総括
供物としては、菓子類や飲み物、花、線香などが最適です。食べ物は後で参加者間で分けることがありますので、手軽に持ち帰れる個別包装が良いでしょう。避けた方が良いものには、生鮮食品やトゲのある花があります。
また、供物は状況に応じて異なるものを用意することが求められます。もし適切な供物が判断できない場合は、この記事で示した内容を参考に選んでみてはいかがでしょうか。