黒豆食べ過ぎるとどうなる
イソフラボンは、摂取すれば摂取するほど良いもの?
イソフラボンは植物性エストロゲンの一種で、大豆やナッツ類、赤ワインなどに含まれる有用な成分です。骨粗しょう症の予防や抗酸化作用、生活習慣病の予防などに役立つとされています。しかし、近年の研究では過剰摂取によりホルモンバランスが乱れ、乳がんや子宮内膜症のリスクが高まる可能性が指摘されています。
適切な摂取量を守ることが重要です。食品安全委員会の指針では、大豆イソフラボンの1日摂取限度量を70~75mgとしています。さらに特定保健用食品では、アグリコン形態での目安量を30mgまでとしています。妊婦や子どもは食事からの摂取が推奨されます。
一日のイソフラボン摂取量は、例えばみそ汁3杯、丹波黒豆30g、納豆1パック、豆腐50gで約78mgとなり、限度量を超える可能性があります。健康のため、大豆製品などを上手に組み合わせつつ、サプリメントの過剰摂取には注意が必要です。食事のバランスを整えることが何より大切なのです。
実際にはそれほど神経質にならなくてよい
このように計算していくと、「イソフラボンは意識しないとすぐに摂りすぎになってしまう」と心配する人もいるかもしれません。しかし、実際にはそれほど神経質になる必要はありません。
少し古いデータですが、2002年時点で「1日のイソフラボンの摂取限度量が75ミリグラムを超えている人の割合」はわずか5パーセントでした。また、これは「恒常的に、ほぼ毎日、長期間にわたって限度量以上を摂取し続けた場合に健康被害が起きる可能性がある」という前提のものであり、「1か月に1日だけ75ミリグラムを超えて摂取した」程度では健康被害が起きる可能性はほとんどないとされています。
このため、「イソフラボンの摂取限度量」に過度に振り回される必要はありません。常識的な食生活を送っていれば、食品安全委員会が提示する「限度量」を日常的に超えることは基本的にあまりありません。
イソフラボンは限度を超えて摂取すると体に害をもたらす可能性がある一方で、健康へのプラスの影響も大きいです。そのため、「1日の限度量」を頭に入れつつも、楽しくおいしく黒豆を摂取することをおすすめします。
まとめ
黒豆は非常に栄養価が高いものの、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼす可能性があります。適量を把握し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。