おはぎの新たな世界:地域ごとのユニークな味わいを探る

日本の伝統的な和菓子であるおはぎは、単なる甘味を超えた多様な魅力を備えています。地域ごとに異なる素材や技法が織りなすユニークな味わいは、各地の文化や歴史を反映しています。本記事では、そんなおはぎの新たな世界を巡りながら、地域に根ざした個性豊かな風味やその背景に迫ります。新たなるおはぎの魅力を探しに、あなたも旅立ってみませんか。

あずきだけじゃない!さまざまな地域で楽しめる多彩なおはぎをご紹介!

お彼岸といえば「おはぎ」が思い浮かびますよね。一般的なおはぎと言えば、「きなこ」や「あずき」が主流ですが、地域によっては異なる材料が使われることもあります。この記事では、地方ごとのおはぎの多彩なバリエーションを詳しくご紹介します。

おはぎとぼたもちの違いとは?同じお菓子なの?

「おはぎ」と「ぼたもち」は、お彼岸の時期に欠かせない和菓子として広く知られています。これらは似ているようで、実際には異なるものです。

秋のお彼岸に食されるのが「おはぎ」で、春のお彼岸には「ぼたもち」が登場します。名前の由来には色々な説があるものの、おはぎは「萩」の季節に、ぼたもちは「牡丹」の季節に関連しているとされています。

お彼岸の習慣やその意義、そしてお盆の違いについても詳しく見ていきましょう。

おはぎとぼたもちは同じ作り方ですが、以前は形状や使うあんこが異なっていました。具体的には、おはぎは「萩」のように細長く、ぼたもちは「牡丹」のように丸く大きく作られており、また、おはぎには「粒あん」、ぼたもちには「こしあん」がよく使われていました。現代では、あんこのバリエーションも豊富になり、どちらにも様々な種類が使われています。

おはぎの主なバリエーション

おはぎは、通常きな粉や小豆で包まれた和菓子です。その起源はいくつかの説がありますが、江戸時代初期に庶民が日常的に食べていたという記録が見られ、この頃に誕生したとされています。ただし、初期のおはぎはもち米と小豆を炊いたもので、現在のような甘味はありませんでした。甘いおはぎが一般化したのは、庶民も砂糖を入手しやすくなった明治時代以降と考えられます。

おはぎは、もち米、うるち米、きな粉、小豆を主な材料として作られます。調理方法は、もち米とうるち米を混ぜて炊き、軽くついた後に丸型や俵型に成形します。これをきな粉や小豆製のあんで包むと出来上がります。

さらに、きな粉や小豆には体を温める効果があり、冷え性の改善にも役立ちます。これからの寒い季節にぴったりな和菓子です。

栄養価の高い「黒ごま」がたくさんある北日本と東日本

黒ごまのおはぎは、主に北日本や東日本で広く親しまれています。これらの地域では、きな粉・あずき・黒ごまの3種類が標準的です。黒ごまのおはぎには、すりごまと炒りごまを使用した種類がありますが、共通するのはあんを内側に包んだもちを黒ごまで覆っていることです。

また、黒ごまは栄養価が高く、不飽和脂肪酸を含むため、免疫力を強化しコレステロールを減少させる効果があります。そのため、黒ごまのおはぎは動脈硬化の予防にも貢献すると言われています。

おめざに、石ではなく黒ごまのおはぎはいかがでしょう? この出来たてのおはぎは、義母の友人から頂く手作りで、特大サイズなのが特徴で(笑)とても美味しいです。

東北地方で広く親しまれる爽やかな味わい「ずんだ」

ひすい色のペーストとして知られる「ずんだ」は、特に東北地方では有名です。宮城県を中心に作られることが多く、定番のずんだ関連商品としては「ずんだ餅」や「ずんだシェイク」が挙げられます。この地方では、おはぎにこの「ずんだ」をあんことして使うことがあります。

ずんだの基本的な作り方は以下の通りです。まず、塩水でさやつきの枝豆をゆでます。豆をさやから取り出し、皮をていねいに剥いた後、すり鉢で滑らかになるまでつぶします。このペーストに砂糖と少量の塩を加えて混ぜれば完成です。さらに、炊き上げたもち米とうるち米を丸め、そのずんだペーストで包み込めば、ずんだのおはぎが完成します。

西日本で評判の香り豊かな「青のり」

関西を中心とする西日本では、青のりを使った独自のおはぎが親しまれています。お好み焼きやたこ焼きでお馴染みの青のりは、実はおはぎの材料としても活躍します。この地域特有の方法として、青のりをまぶすだけでなく、中にあんを忍ばせることが一般的です。見た目が鮮やかで印象的なのはもちろんのこと、塩味の効いた青のりと甘いあんこの組み合わせが、独特のハーモニーを生み出しています。

総括

日本各地には、きな粉やあずき以外にも多様なおはぎがあります。おはぎはお彼岸の定番ですが、その地域ごとの違いも興味深いですよね。今回取り上げた以外にも、例えば宮城県の「納豆おはぎ」や岐阜県の「栗あんおはぎ」など、地方独自の味わいが楽しめます。彼岸の時期に旅行をする際には、それぞれの地域でおはぎを食べ比べてみるのもおすすめです。

おはぎ