もち米と米、同じ「米」という名前がついていますが、その違いをご存知でしょうか?毎日の食卓に欠かせない存在である一方、特徴や用途が異なるため、それぞれに適した利用法があります。本記事では、もち米と米の違いを詳しく解説し、その特有の特徴やおすすめの用途についてご紹介します。これを機に、料理の幅を広げ、新たな美味しい発見をしてみてはいかがでしょうか。
うるち米について知ろう
「うるち米」とは、日常的に私たちが食べるお米を指します。たとえば、「コシヒカリ」や「あきたこまち」などの名前は、このうるち米の一種として知られる品種なのです。日本では規模の大きな分類として、お米は主にうるち米ともち米の2タイプがあります。通常、お米のパッケージには「名称:うるち米」と記載されていますが、時々「精米」とだけ書かれているものもあります。これは「うるち」が省略されているためで、その正確な表現は「うるち精米」となります。
うるち米ともち米の違いについて
お米には主にうるち米ともち米があり、その違いはデンプン成分に関連しています。デンプンは、「アミロペクチン」と「アミロース」の2種類があり、アミロペクチンは水に溶けにくく、アミロースは水に溶けやすいという特性があります。通常、うるち米のデンプンはアミロペクチン:アミロース=8:2の割合を持ち、もち米はほとんどがアミロペクチンです。アミロペクチンが多いと、もち米特有の粘りと弾力が出ます。このため、もち米はうるち米に比べて粘りがありますが、うるち米はふっくらと炊き上がります。また、お米の生産者はデンプンの含有量を調整し、多様な食感のお米を提供しています。例えば、アミロース含有量の調整で「低アミロース米」や「高アミロース米」などの品種も存在します。さらに、うるち米は半透明ですが、もち米は真っ白で不透明であり、形状もうるち米よりも丸みがあります。
うるち米と通常の白米の違いとは?
「白米」という言葉を耳にすることが多いですが、実際にはうるち米との違いはどこにあるのでしょうか。基本的に、白米はお米の精製度を表す言葉です。イネ科植物の種子全般をお米と呼び、精製の度合いにより白米と玄米に分けられます。白米は玄米から胚芽やぬかを除去して精製されたもので、一方、玄米は精製されていないお米です。玄米は稲の籾から籾殻だけを取り除いたもので、栄養価が高いのが特色です。さらに、デンプンのアミロペクチンとアミロースの配合割合によってうるち米ともち米に分類されます。そのため、もち米を精製するともち米の白米に、精製していないものはもち米の玄米になります。白米は一般的に「白飯」と思われがちですが、実際にはうるち米ともち米の総称なのです。
お米を美味しく炊いて日々の食卓を豊かに
日常的に何気なく口にしているお米ですが、成分や精米の度合いによってさまざまに分類されています。同じく、お米の品種により感じる食感も異なるため、さまざまな種を試して自分の好みに合うものを見つけるのも面白いでしょう。それぞれの品種の特徴を活かしたお米料理を増やすことで、毎日の食事がより楽しくなります。