さつまいも 栄養

さつまいも 栄養

さつまいも 栄養

さつまいもは、アントシアニンやカロテノイドといった抗酸化物質を豊富に含む栄養価の高い食材です。甘みがありながら、ビタミンやミネラル、食物繊維も含まれているため、健康的な食生活を送る上で重要な役割を果たします。さつまいもの栄養価の高さと、多彩な料理への活用方法について詳しく見ていきましょう。

さつまいもについて

さつまいもはヒルガオ科の植物で、原産地は中央アメリカですが、江戸時代に日本に伝わり、以来、食文化に深く根付いた食材となりました。9月から11月が旬を迎え、主な産地は九州地方です。主成分はでんぷんなどの糖質ですが、他のイモ類に比べ食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境の改善や生活習慣病予防に役立ちます。ビタミンC、ビタミンB1、B2も豊富なため、美容にも適した食材です。

調理法も様々で、天ぷら、焼き芋、煮物などで人気があり、焼き芋は日本の冬の風物詩ともいえます。さつまいもは長期保存が可能なため、干し芋にすれば1年中食べられ、栄養価の高いおやつとしても重宝されます。さらに最近では、菓子パンの材料としても使われ、優しい甘みと素晴らしい味わいが引き立てられています。

さつまいもの選び方と保存方法

さつまいもの選び方と保存方法にはコツがあります。まず、購入時には皮の色が鮮やかで、傷や黒ずみがないものを選びましょう。ひげ根の生えていないきれいな個体が良質です。

保存方法は、新聞紙やキッチンペパーに包んで冷暗所に置くことが重要です。寒さに弱いため、冷蔵庫に入れるのは避けましょう。一度使いかけた場合は、ラップをしっかりと巻いて冷蔵庫で保存し、早めに使い切ることをおすすめします。これらのポイントを押さえれば、おいしいさつまいもを長く楽しめるはずです。

さつまいも 栄養

さつまいもの種類による違い

さつまいもには、多彩な品種が存在し、地域によって異なる個性を持っています。代表的な品種と特徴は以下の通りです。

鳴門金時は、徳島県の鳴門で栽培されており、ホクホク食感と上品な甘みが魅力です。紅あずまは、関東地方で人気の品種で、ホクホクした食感が特徴的です。

一方、紅はるかは日本で最もポピュラーな品種で、甘みが強く、ねっとりとした食感が人気の理由です。安納芋は種子島の特産で、蜜のように濃厚な甘さとしっとり食感が絶品です。

シルクスイートはなめらかな食感と上品な甘さが自慢で、焼き芋として重宝されています。パープルスイートロードは鮮やかな紫色が印象的で、アントシアニンを含み、料理やスイーツに重宝されます。

このように、さつまいもには様々な品種があり、ホクホクした食感や甘みの強弱、ねっとりした食感など、用途に合わせて選べる楽しみがあります。

さつまいもに含まれる栄養

さつまいもは栄養価が高く、健康的な食生活を送る上で重要な役割を果たしています。ビタミンCが豊富で、1本で1日に必要な量の約1/3を摂取できます。また、食物繊維も多く含まれており、便秘の解消や生活習慣病予防に効果的です。カルシウムは骨や歯の形成に欠かせず、カリウムは高血圧予防や塩分排出に役立ちます。ビタミンB群も含まれ、疲労回復や皮膚の健康維持に貢献します。さらに、さつまいも特有のヤラピンには便秘改善の働きがあります。このように、さつまいもには豊富な栄養素が含まれており、健康的な食生活に適した食材です。

【さつまいも(可食部100gあたり)の主な栄養素】

エネルギー…140kcal

ビタミンC…25mg

食物繊維…2.8g

カリウム…380mg

カルシウム…40mg

ビタミンB1…0.10mg

ビタミンB2…0.02mg

ビタミンE…1.0mg

さつまいもの栄養を上手にとるコツ

さつまいもは栄養価が高く、特にビタミンAの前駆体であるβ-カロテンを多く含むため、抗酸化作用に優れた食材です。しかし、さつまいもに含まれる貴重な栄養素を最大限に活用するには、いくつかのポイントがあります。

まず、さつまいもは皮ごと食べることをおすすめします。皮の部分には食物繊維やビタミンC、アンチエイジング効果が期待できるアントシアニンが豊富に含まれているため、栄養価がさらに高くなります。

次に、さつまいもを加熱調理することで、甘みが増すだけでなく、β-カロテンの吸収率も高くなります。焼く、蒸す、電子レンジで加熱するなど、適度な加熱が効果的です。

さらに、さつまいもには脂肪が少ないため、ビタミンAを効率よく吸収するには、油と一緒に食べることが重要です。バター、マーガリン、オリーブオイルなどを組み合わせると、ビタミンAの吸収がよくなります。

加えて、さつまいもは水にさらす時間を短時間に抑えることで、水溶性の栄養素の損失を最小限に抑えられます。切ったあとの水にさらす時間は10分以内が目安です。

最後に、食物繊維が豊富なさつまいもとりんごを組み合わせて食べると、整腸効果がアップします。さつまいものりんご煮やサラダにするのがおすすめです。

このように、さつまいもの調理方法や組み合わせに工夫を凝らすことで、さつまいもに含まれる貴重な栄養素を無駄なく摂取し、健康的な生活を送ることができます。

さつまいも 栄養

レシピ|さつまいもの炊き込みごはん

【材料(4人分)】

米…2合

さつまいも…1本(約250g)

鶏がらスープの素…適量

しょうゆ…小さじ1

生姜…1かけら(みじん切り)

にんにく…1かけ(みじん切り)

バター…10g

ネギ…1/2本(小口切り)

【作り方】

① 米は洗ってザルに上げ、30分ほど水に浸しておく。

② さつまいもは5mm厚さの半月切りにして、サッと下ゆでし、水けを切る。

③ 炊飯器に①の米、②のさつまいも、鶏がらスープの素、しょうゆ、生姜、にんにくを入れ、バターを加える。

④ 炊き上がったら、ネギの小口切りを散らし、さっと混ぜる。

⑤ お好みでごま塩をふる。

さつまいもの優しい甘みとホクホク食感、風味豊かな味わいに、家族みんなが箸をすすめることでしょう。一度作れば、また作りたくなる逸品レシピです。

まとめ

さつまいもは、控えめな甘みとホクホク食感が魅力の根菜類です。ビタミンA、ビタミンC、食物繊維、カリウムなどを豊富に含み、抗酸化作用のあるアントシアニンやカロテノイドも含有しています。焼き芋のほか、煮物、スープ、スイーツなど、さまざまな料理に活用できるため、日々の食卓を栄養価の高い一品で彩ることができます。