さつまいも カロリー
さつまいもは、古くから日本人に愛されてきた伝統野菜です。甘くてホクホクした食感が人気の秘密ですが、ダイエット中の方にとってはカロリーが気になるところ。実はさつまいもは意外とヘルシーな食材なのです。本記事では、さつまいものカロリーや栄養価、上手な食べ方について解説していきます。
記事監修者 紹介
県立広島大学 人間文化学部 健康科学科 2013.4-2017.3
管理栄養士/栄養士 取得
阪神調剤薬局 (管理栄養士/登録販売者/事務) 2016.4-2020.6
飲食店を営む家で育ち、食事を通して多くの人の元気を支えたいという思いで管理栄養士を目指しました。調剤薬局では栄養相談会を実施したり地域のイベントでの講演など、地域の方の健康を支えるサポートをしていました。出産を機に退職しましたが、「食事を通して多くの人の元気を支えたいという思い」は変わらずフリーの管理栄養士として活動しています。
さつまいものカロリー・糖質
さつまいもは、おいしさと共に栄養価の高さから世界中で親しまれている根菜です。しかし、カロリーと糖質量が比較的高めであることにも注意が必要です。
100gあたりでみると、さつまいもには約130キロカロリーと約30グラムの糖質が含まれています。中サイズの1本では、おおよそ380~500キロカロリー、糖質が90~125グラムにもなるでしょう。コンビニのおにぎり2個分以上に相当する量となります。
他のいも類と比べても、さつまいものカロリーと糖質は高めの部類に入ります。ダイエット中などは控えめにする必要があるかもしれません。
一方で、さつまいもには食物繊維やビタミン、カロテノイドなど、様々な栄養素が含まれています。適量であれば、糖質制限中でも楽しむことができるでしょう。焼き芋やサラダ、グラタンなど、さつまいもを上手に取り入れつつ、バランスのよい食生活を心がけましょう。
さつまいもはダイエットに向いている?
さつまいもは、一般的に糖質が多いため、ダイエットに不向きだと考えられがちです。しかし実は、ダイエットに役立つ素晴らしい食品なのです。
まず、さつまいもは低GI食品です。GI値とは食後の血糖値上昇度を示す指標で、低GI食品は血糖値が緩やかに上がるため、インスリンの分泌を抑え、脂肪の蓄積を防ぎます。さらに、豊富な食物繊維が便秘を解消し、満腹感を与えてくれます。
また、さつまいもは食物繊維が豊富で整腸作用と便秘予防に役立ちます。また、さつまいもに含まれるレジスタントスターチが腸内細菌叢に影響し便秘を解消することが期待されています。*1
このように、さつまいもにはダイエットに適した様々な優れた栄養素が含まれています。上手に活用すれば、ダイエットを成功させる強力な味方となるでしょう。甘みを感じさせる美味しさも魅力的ですね。
*1:Resistant starch,promise for improving human health" (2013)Advances in Nutrition,Diane F. Birt et al
さつま芋に含まれるその他の栄養素
さつま芋は、健康維持に役立つ様々な栄養素を含んでいます。血圧を下げる働きがあるカリウムや、ストレスに対する抵抗力を高めるビタミンCが豊富に含まれています。さらに、ビタミンCはデンプンによって保護されているため、加熱しても壊れにくいという利点があります。ビタミンCは水溶性なので、茹でるよりも電子レンジで加熱する方がより多くの栄養を摂ることができます。免疫力の維持に欠かせないビタミンEや、エネルギー産生に関わるビタミンB群、骨の形成を助けるマグネシウムなども含まれています。さつま芋には食物繊維も豊富で、便秘の予防や整腸作用が期待できます。このように、さつま芋は抗酸化物質を多く含み、健康的な食生活に適した食材であると言えるでしょう。
さつま芋のオススメの食べ方を紹介
さつま芋は、ホクホクした食感とほんのり甘い味わいが魅力的な根菜です。太りにくい食べ方や美味しいさつま芋の選び方をご紹介します。
焼く・蒸すのどちらがいい?
焼いても蒸しても、カロリーや糖質が大きく変わることはありません。好みの調理法を選んでください。ただし、バターやマーガリンを加えるとカロリーが高くなるので、ダイエット中は控えめにしましょう。
調理後に冷やすのがオススメ
加熱後に冷やすと、さつま芋の糖質の一部がレジスタントスターチと呼ばれる体内吸収されにくい物質に変化します。糖質が気になる方は、冷やしてから食べるとよいでしょう。
さつま芋の選び方と保存方法
太くて重み感があり、皮の色が鮮やかで表面に凹凸やヒゲ根のないものを選びましょう。さつま芋は寒さに弱いので、新聞紙に包んで常温保存すると長持ちします。
まとめ
さつまいもは100gあたり約130kcalと決して高カロリーではありません。さらに食物繊維が豊富で、ビタミンC、カロテノイド、カリウムなどの栄養素も含まれています。加熱調理しても栄養価はそれほど低下しません。ヘルシーな食材ですが、適量を控えめに食べることが大切です。おやつ代わりに焼きさつまいもを1本食べるなど、上手に活用しましょう。