健康志向の人々が増える中、砂糖不使用のお菓子が大注目されています。甘さを楽しみつつ、砂糖の過剰摂取による体への負担を避けることができるこれらのスイーツは、美味しさとヘルシーさを兼ね備えた選択肢です。また、ダイエット中の罪悪感を軽減し、心も体もスッキリとさせる効果が期待できます。そこで今回は、砂糖不使用のお菓子の魅力や選び方、手作りレシピまで、幅広くご紹介します。
砂糖を置き換える?甘味料の選定方法
「甘味料」は食品に甘さを与えるための調味料で、種類は多岐にわたります。日本では砂糖、特に白砂糖が一般的ですが、地域によって異なる甘味料が主流です。近年では、新しい甘味料も次々と市場に登場しています。白砂糖の代替品を選ぶ際には、使用目的をはっきりさせることが重要です。健康面を意識するのか、別の甘みを求めるのか、甘さを控えたいのか、あるいは特定の栄養素を取り入れたいのかなど、目的が明確だと選びやすくなります。
砂糖の代替甘味料9選
異なる甘味料にはそれぞれ独自の特徴があり、白砂糖の代替品として利用する際には、その特性をよく理解して適切に活用することが重要です。ここでは、白砂糖の代わりになる9種類の甘味料を紹介します。
ラカンカ
「ラカンカの甘み」は、自然由来で柔らかい甘さを持つ甘味料で、雑味や苦味を感じさせません。ラカンカは、中国原産の果実「羅漢果(ラカンカ)」のことで、通常の砂糖の約300〜400倍の甘さを有するとされています。この果実は、清朝時代の医師「羅漢」によって発見され、古くから漢方にも利用されてきたといわれています。この羅漢果から抽出されたエキスが、「ラカンカの甘み」のベースとなっています。
「ラカンカの甘み」の使用法は簡単で、白砂糖と同じ量をそのまま代用すれば良いだけです。これにより、面倒な分量の調整が不要です。水にも溶けやすく、どんな料理にも気軽に使えます。また、無添加であり、糖質を控えたい方にも適応しており、着色料、香料、保存料は使用しておらず、不足しがちな食物繊維も含まれています。
栄養バランスに配慮しつつ、白砂糖の使用方法をあまり変えたくない方に最適です。
てんさい糖
「甜菜(てんさい)」という野菜は、「サトウダイコン」や「ビート」とも呼ばれ、日本では主に北海道で栽培されています。見た目はカブや大根に似ているものの、実はほうれん草の仲間です。
甜菜の白い根の部分からは「てんさい糖」という甘味料が作られます。これを作る際には、根を細かく砕いて煮出して糖分を抽出します。また、この甘味料には栄養価の高いオリゴ糖が含まれており、料理に取り入れやすいまろやかな甘さが特徴です。
世界的に見ると、フランスやドイツが甜菜の主要生産国であり、その地域では白砂糖よりもこのてんさい糖が一般的に使われています。
クセのない、体に優しい甘味料を求める方にとっては、てんさい糖がぴったりです。
きび砂糖
サトウキビから作られる「きび砂糖」は、白砂糖の代替として利用できる甘味料です。サトウキビならではの香りと柔らかな甘みが特徴で、深い味わいがあり、日本の料理によく合うとされています。
多くのミネラルを含んでいますが、黒砂糖ほどの強い風味はなく、手頃な価格で手に入りやすく、日常的に使用しやすいでしょう。
ミネラルを摂取しつつ、黒砂糖の強い苦味や深みを避けたい方におすすめです。
黒砂糖
「黒砂糖」とは、サトウキビからしぼった汁をそのまま煮詰めたものを指します。日本では主に沖縄で生産されており、その独特な風味や濃い茶色、苦味と渋みを持つ豊かな甘みが特徴です。
この黒砂糖は、ミネラルをはじめとする多くの栄養素を含んでいますが、その強い味や濃い色は料理にも影響を与えることがあります。白砂糖の代替として使う際には、どの料理に合うかを考えて使用しましょう。
特に風味を活かしつつ栄養を取り入れたい方には、黒砂糖は有力な選択肢となるでしょう。
メープルシロップ
「メープルシロップ」は栄養価の高い甘味料として知られており、全世界の生産量の約70%をカナダが担っています。このことから、カナダを代表する特産品としても有名です。
この自然派甘味料は楓から採取した樹液のみで作られており、ミネラルやポリフェノールなどの栄養素が豊富な上、カロリーも控えめなのが特徴です。ただ、価格はやや高めとされています。
味の汎用性が高いことから、日本の調味料とも相性が良いとされています。
料理に栄養とバランスを求める人にぴったりの甘味料です。
みりん
「みりん」は実際のところ、白砂糖の代替品として利用可能です。しかし、その甘みをどの程度理解しているかは、人によって異なるでしょう。
みりんはもち米、米麹、焼酎を原材料とする調味料となります。白砂糖がストレートな甘味を持つのに比べ、みりんはさっぱりとした上品な甘さが特徴で、料理に深みを与えます。料理によっては適する場合もあり、量を調節すれば甘みを似せることも可能です。
料理に奥行きや独特な甘さを求める方は、ぜひみりんを試してみてください。
甘酒
ひな祭りを思い起こさせる「甘酒」は、そのまま飲むのに留まらず、白砂糖の代わりとしても活用できます。
甘酒は、主に米麹や酒粕を使い、発酵によって作られます。米麹から作られた甘酒にはアルコールが含まれておらず、酒粕を使った場合でもアルコールはごくわずかです。
白砂糖の代替として利用する際は、酒粕由来の甘酒ではなく、米麹を原料とした甘酒を選びましょう。甘味が豊かでまろやかであり、「飲む点滴」と称されるほど栄養が豊富です。
甘酒の風味に抵抗がなく、それが料理に合う場合はぜひ試してみるといいでしょう。
ココナッツシュガー
「ココナッツシュガー」は、ココヤシの樹液を原料とした甘味料で、ココナッツそのものから作られるわけではありません。GI値が低く、ミネラルや食物繊維を豊富に含んでおり、深みのある滑らかな甘さが特徴です。癖が少ないため、さまざまな用途に対応できる甘味料として利用されています。独特の風味を控えめにしながら、健康への配慮も可能な甘味料と言えます。
蜂蜜
「はちみつ」はミツバチが集めた花の蜜を巣から取り出したものです。身近な甘味料として白砂糖に次ぐ存在であり、白砂糖の代わりに利用する人も増えています。古い歴史を持ちながらも、栄養価の高い甘味料として今もなお重要な役割を果たしています。強い甘みと独特の風味が特徴で、使い方次第では料理の味を左右することもあります。そのユニークな風味を活かせる料理で用いると、そのポテンシャルを最大限に引き出すことができるでしょう。
上品な秋の味覚 スイートポテトのソフトクッキー
準備時間 約60分
予算目安 約300円
秋の味覚を味わえるスイーツを早めにご紹介! しっとりとした優しい甘さが口いっぱいに広がるクッキーです。スイートポテトソフトクッキーでリラックスタイムを過ごしてみませんか?
材料【直径5cm程度の円形として12〜15枚を目安に】
さつまいも(約200g) ホットケーキミックス 100g 無塩バター 60g はちみつ 大さじ1 黒ごま 適量
作り方
1さつまいもをラップで包み、600Wの電子レンジで5分間加熱します。加熱が終わったら、熱いうちに輪切りにし、皮と実の間に楊枝を差し込んで皮をむきます。
2さつまいもを滑らかになるまで潰し、柔らかくしたバターを混ぜ込みます。次に、はちみつを加えてさらに混ぜ、最後にホットケーキミックスを加えてよく混ぜ合わせます。
ポイントこのレシピは甘さ控えめなので、甘めがお好みの場合は、はちみつと一緒に砂糖50gを加えると良いでしょう。
3生地を棒状に整えてラップで包み、冷蔵庫で30分程冷やします。
4生地を5〜6mmの厚さに切り、クッキングシートを敷いた天板に並べます。その上に黒ごまを振りかけ、180℃に予熱したオーブンで15分焼いて完成です!
目的に応じた使用法で代用品のメリットを引き出す
料理に使う甘味料は、それぞれの特徴により異なる料理への適性が見られます。それぞれの料理に合った甘味料を選ぶことで、その味わいを最大限に引き出すことができます。甘味料を変えれば、それに伴って料理の印象も変わります。甘味料と料理の絶妙な組み合わせを探し出すのも、一つの楽しみです。しかし、新しい甘味料を見つけるには、どうしても手間と時間を要します。「白砂糖以外の甘味料を試してみたいけど、一つずつ試すのは億劫だ」と感じる方もいるでしょう。そのような方には、白砂糖と同じように使える甘味料を選ぶことがおすすめです。「ラカンカの甘み」は、白砂糖をそのままの量と用途で置き換えることのできる甘味料です。クセのない、やさしい甘みを持ち、あらゆる料理に適しています。甘味料を種類ごとに分けて試すのが面倒な方やスムーズに白砂糖から移行したい方には最適な選択肢でしょう。