イチゴ栽培における肥料の重要性と基本
家庭菜園でも人気のイチゴですが、実り豊かな収穫を得るには肥料が欠かせません。しかし、イチゴは肥料によるダメージを受けやすい性質も持っているため、施肥量には注意が必要です。甘くて美味しいイチゴを収穫するための栽培の秘訣を、イチゴ農家の小島農園の小島洋一さんに伺いました。今回は、美味しいイチゴを育てるために不可欠な肥料について解説します。おすすめの肥料の種類、追肥のタイミングと方法、肥料過多や不足のサイン、甘さを引き出す栽培方法まで詳細に解説します。これらの情報を参考に、適切な肥料管理で、イチゴの豊かな収穫を目指しましょう。

リン酸豊富な有機肥料とカルシウムの重要性

イチゴの肥料として推奨されるのは、発酵油かすや骨粉など、リン酸が多く含まれる有機肥料です。これらの肥料は、イチゴの甘さを引き出す効果が期待できます。リン酸は、花芽の形成や果実の成熟に不可欠な栄養素であり、十分な供給により、糖度の高いイチゴを収穫できます。家庭菜園初心者には、市販の「イチゴ専用肥料」が便利です。これらの専用肥料は、イチゴの生育に必要な窒素、リン酸、カリウムがバランス良く配合されており、安心して使用できます。また、イチゴはカルシウム不足になると「チップバーン」と呼ばれる生理現象が起こり、葉先が枯れることがあります。チップバーンは、特に新葉や生長点に影響を与え、イチゴ全体の生育を阻害し、品質低下につながります。そのため、肥料を選ぶ際はカルシウムを含むものを選ぶと、より健康なイチゴの生育を促し、高品質な果実の収穫に繋がります。

イチゴ栽培に適した土壌環境と元肥の施し方

イチゴを健康に育てるには、適切な土壌環境が重要です。日当たりと風通しの良い場所を選びましょう。水はけの良い土壌が理想的で、根がスムーズに伸びるように柔らかい土壌が良いでしょう。土作りは早めに行い、肥料を混ぜてから1ヶ月ほど置いて土になじませるのが理想です。ただし、有機質肥料や完熟たい肥を使用する場合は、効き目が穏やかなため、混ぜてから植え付けまでの期間を短縮できます。イチゴ栽培における元肥は、苗を植え付ける際の土づくりの段階で、完熟油かすや専用肥料を土に混ぜ込むのが基本です。地植えの場合、定植の2週間以上前に、炭酸石灰(できれば粒状のもの)と硫酸苦土を1平方メートルあたり100g施すのがおすすめです。苦土石灰は土壌のアルカリ性を高める可能性があるため、使用量に注意が必要です。定植の1週間以上前には、完熟堆肥約3㎏と有機肥料100gを土全体によく混ぜて耕します。肥料が直接イチゴの根に触れると、肥料焼けを起こす可能性があるため、均一に混ぜ込むことが重要です。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土を利用すると便利です。これらの培養土には、元肥成分が配合されているものが多いため、別途元肥を追加する必要はありません。元肥は、初期段階での健全な根の発達と、安定した成長を支える重要な役割を果たします。

追肥の適切な時期と方法

イチゴの追肥は、成長段階に合わせて行うことで、収穫量と品質を向上させることができます。追肥の時期は、主に2回です。1回目は冬越しの時期にあたる1月頃、2回目は開花時期の3月から4月頃が目安です。追肥の方法は、油かすや専用肥料をイチゴの株を囲むように均一に施します。肥料がイチゴの根や茎に直接触れないように注意してください。直接触れると肥料焼けを引き起こし、大きなダメージを与える可能性があります。肥料は土壌に軽く混ぜ込むか、株元から少し離して施し、根にゆっくりと栄養が届くようにします。小島農園の小島洋一氏によると、土作りをしっかり行っていれば、冬の間に肥料の養分が蓄えられ、春には追肥は基本的に不要とのことです。春先に葉の色が薄い場合は、有機質肥料を10g程度株元に与える程度で十分です。土壌の状態や初期の施肥状況に応じて追肥の要否を判断することが、過剰な施肥を防ぎ、イチゴの健全な生育を促す上で重要です。

まとめ

イチゴ栽培で、糖度の高い実をたくさん収穫するには、肥料の管理がとても大切です。特に、リン酸が多く含まれる肥料を使うと、実の味と甘さが良くなり、収穫量も増えます。イチゴは肥料焼けしやすいので、適切な量の肥料を、適切な時期に、正しい方法で与えることが重要です。また、糖度の高いイチゴを育てるには、日当たりの良い場所を選び、光合成を促すために葉の数を調整することも効果的です。肥料が多すぎたり、足りなかったりする時の症状を見分け、適切な対応をすることで、家庭菜園でも美味しいイチゴを収穫できます。

イチゴの肥料で一番良いのはどんな種類ですか?

イチゴには、リン酸が多めの発酵油かすや骨粉などの有機肥料が良いでしょう。リン酸は実の甘さを増します。初心者には、栄養バランスが整った市販のイチゴ専用肥料が便利です。また、カルシウム不足による「チップバーン」を防ぐために、カルシウムが入った肥料を選ぶと、より健康に育ちます。

イチゴの元肥はどのように与えれば良いですか?

元肥は、土を作る時に完熟油かすや専用肥料を土に混ぜておきます。畑に植える場合は、植える2週間以上前に炭酸石灰と硫酸苦土を1平方メートルあたり100gほど撒き、1週間以上前には完熟堆肥約3㎏と有機肥料100gを土全体に混ぜて耕します。ただし、元肥が入っている野菜用の培養土を使う場合は、元肥は不要です。元肥は初期の生育に大切なので、適切な量を施しましょう。

イチゴの追肥はいつ、何回すれば良いですか?

イチゴの追肥は、普通は2回行います。1回目は1月頃、2回目は花が咲き始める3〜4月頃が良いでしょう。油かすや専用肥料を株の周りに決められた量だけ与えますが、肥料が根や茎に直接当たらないように注意してください。ただし、小島農園の小島洋一さんによると、土作りがしっかりできていれば、春先に葉の色が黄色っぽい時に有機質肥料を少し与えるだけで、基本的には追肥は必要ないそうです。

いちご