大豆粉 きな粉 違い
大豆は、世界で最も広く栽培されている穀物の一つです。その豆から作られた粉には、きな粉と大豆粉という2種類があります。両者は大豆を原料としているものの、製造方法や用途、風味が異なります。そこで、きな粉と大豆粉の違いについて解説していきましょう。
大豆粉とは?おからパウダー、きな粉との違いとは?
大豆粉は、そのままの大豆の実を細かく粉砕したものです。大豆の栄養価が高いため、健康志向の方に注目されている食材です。一方のおからパウダーは、大豆を豆乳に加工する際に残る大豆の外皮の部分を粉砕したものです。大豆粉とは異なり、食物繊維が豊富で低カロリーが特徴です。
もう一つのきな粉は、大豆を煎った後に粉砕して作られます。風味が大豆粉とは少し異なり、香ばしい味わいがあります。一方の大豆粉は生の大豆から作られるため、くせがなく料理に使いやすい利点があります。
大豆粉は小麦粉のようにパン作りに使えますし、スープや料理の素材としても活用できます。おからパウダーやきな粉と組み合わせれば、様々な料理に取り入れられる汎用性の高い食材です。健康的なプロテイン源として、大豆粉は手軽に取り入れられる選択肢となります。バラエティに富んだ食生活を送るうえで、大豆粉は味方になるでしょう。
大豆粉とは?
大豆粉は生の大豆を皮ごと砕いて作られた粉です。小麦粉に比べて糖質が少なく、たんぱく質、食物繊維、カルシウム、大豆イソフラボンが豊富に含まれています。100gあたり糖質8.0g、タンパク質33.8g、食物繊維21.5gと栄養価が高いのが特徴です。
一方で、生の大豆を粉砕しただけなので、青臭い香りがあります。この匂いの原因はリポキシゲナーゼという酵素で、加熱や酸で失活させる必要があります。また、大豆の外皮や胚芽には農薬が残りやすいため、有機大豆粉の使用がおすすめです。
大豆粉は小麦粉に比べてグルテンフリーなので、アレルギー対応食品や健康志向の製品に適しています。適量加えることで、もちもち食感で栄養価の高い製品ができあがります。植物タンパク源として需要が高まっている優れた食材なのです。
おからの製法と特徴
おからとは、豆腐作りの過程で排出される大豆の残渣のことです。かつては産業廃棄物と見なされていましたが、近年では栄養価の高さが注目されています。
大豆から豆乳を絞り出す工程で、大豆の皮や繊維質の部分が残るのがおからです。おからには食物繊維が豊富に含まれており、タンパク質も多く含まれています。消化を助け、コレステロール値を下げる働きがあると言われています。さらに、カルシウムやイソフラボンなども豊富に含まれているのが特長です。
おからは汁物や揚げ物の材料として利用されるほか、クッキーやパンなどのスイーツにも使われています。近年では、おからを粉末状にしたおからパウダーも増えてきました。おからは低カロリーで満腹感があり、健康志向の食生活ニーズに応える新しい食材として注目されているのです。
きな粉とは?
きな粉は、香ばしい風味と豊富な栄養が特徴の伝統的な和素材です。加熱処理された大豆を細かく粉砕したきな粉は、そのままおやつとして楽しめるほか、餅や最中、おはぎなど、様々な和菓子の素材としても親しまれてきました。食物繊維やたんぱく質を豊富に含み、まろやかな口当たりが人気の秘密です。大豆を熱処理することで生地の風味が引き立ち、素朴ながらも奥深い味わいが魅力的な和の味覚文化の代表格と言えるでしょう。
まとめ
きな粉は、大豆を炒って製粉したもので、香ばしい風味と甘みがあります。一方、大豆粉は生の大豆を製粉したもので、クセのない味わいです。きな粉は和菓子や団子、汁物の練り粉などに使われ、大豆粉は料理の衣やつなぎに適しています。栄養価はほぼ同じですが、用途と風味が異なるため、目的に合わせて使い分ける必要があります。