ソルダム プラム

ソルダム プラム

ソルダムは、日本すもも(プラム)の一種で、明治時代後期から大正時代初期頃にアメリカから導入された歴史ある品種です。100年以上前から栽培されており、「大石早生」に次ぐ生産量を誇ります。食味が良く栽培しやすいことから、長年にわたって親しまれています。

ソルダムとはどんなフルーツ?基本情報と特徴

ソルダムの見た目の特徴

ソルダムの果実は短楕円形で、大きさは80~150gほどです。果皮は黄緑色に赤が斑状に混じった独特の色合いをしており、完熟すると濃紅色や飴色のような赤色になります。果肉の色が真っ赤なのも大きな特徴で、果皮が緑色の状態でカットすると、緑と赤の美しいコントラストが楽しめます。

熟度による味わいの違い

ソルダムは、熟度によって味わいが変化します。果皮が緑色のうちは果肉が締まっていて、酸味がやや強めです。完熟して果皮が赤く染まると、やわらかさが出てみずみずしい食感に変わり、酸味がやわらいで甘味が強くなります。

ソルダムの味わい

甘味と酸味のバランスが良く、濃厚な味わいが特徴です。完熟すると酸味が和らぎ、より甘さを感じられます。

ソルダムの旬・主な産地・統計情報

ソルダムの旬は7月中旬頃から8月頃です。2021年のすももの作付面積は、1位は大石早生で約479ヘクタール。全体の約34%を占めています。2位はソルダムで約258ヘクタール。3位は太陽、4位は秋姫となっています。主産地は山梨県で、作付面積は全体の半分以上を占めています。次いで和歌山県、山形県などでも栽培が行われています。また、ソルダムの枝変わり種で、8月下旬頃に成熟する晩生の「レイトソルダム(レートソルダム)」もあります。ソルダムの枝変わりで、晩成のソルダムです。実の大きさは120~180gで、ソルダムより一回り大きいです。受粉相性は、通常のソルダムと同じ傾向です。

ソルダムの選び方(見分け方)

ソルダムは緑色がかった完熟手前の状態で店頭に並ぶことが多いですが、完熟すると果皮が赤くなります。緑色が残っていても食べられますが、熟度によって食感や味が異なるので、好みに応じて選ぶとよいでしょう。酸味がおだやかで、やわらかい状態のものをすぐに食べたいなら、果皮の赤い完熟果がおすすめです。ただし、熟しているものは果皮や果肉がやわらかくなっているので、あまり日持ちしません。また色が濃いものは、熟し過ぎの場合があります。緑色がかったものは果肉が締まっていて、酸味がやや強め。日持ちがよく、常温でしばらく追熟させれば果皮が赤くなってきて、酸味が減少してきます。そのため、かたさや酸味を自分好みで味わいたい人は、緑色がかったものを選ぶとよいでしょう。

ソルダムの選び方(見分け方)

ソルダムは果皮にブルームと呼ばれる白い粉が目立つ品種です。ブルームは果実から生じるもので、水分の蒸発を防ぐなどの役割があります。そのため表面が白っぽくなっていても問題ありません。

ソルダムの保存方法

ソルダムは丸ごと食べてもよいですし、くし形に切ってから食べてもOKです。皮ごと食べられますが、皮の酸味がやや強めなので、酸っぱく感じる場合は、むいてから食べるとよいでしょう。カットして食べる場合は、縫合線に沿って縦に包丁でぐるりと切れ目を入れ、果実を両手で持って、左右をねじるようにすると2つに分けられます。※完熟して果肉が柔らかいものは、ねじる際に潰れやすいので注意しましょう。

ソルダムの美味しい食べ方

ソルダムは果肉の色が鮮やかな濃紅色なので、ほかの果物と一緒にフルーツサラダにしたり、タルトやジャム、スムージーなどに使ってもよいでしょう。ほどよく酸味があるので、ジャムにすると風味豊かな味になり、いちごジャムのようなきれいな色に仕上がります。また、果肉がやわらかくなったものを冷凍して半解凍で食べると、シャーベットのような味わいになります。

ソルダムから生まれた主な品種

サマーエンジェル

この品種は、「ソルダム」に「ケルシー」を交配して育成されたものであり、果形が円、果実の大きさが大、果皮は紅色に全面着色し、果肉色が黄の育成地(山梨県山梨市)では7月下旬に成熟する中生種である。

サマービュート

サマービュートも、ソルダムを親に持つ品種の一つです。果肉がしっかりとしていて、食べ応えがあり、ソルダムよりもやや大ぶりなのが特徴です。

李王

李王は、ソルダムと中国すももを交配して生まれた品種です。酸味が少なく、甘みが強いのが特徴で、濃厚な味わいが楽しめます。

ソルダムの統計情報

ソルダムの作付面積のトップは山梨県で、全体の半分以上の割合を占めています。2位は約31.4ヘクタールの和歌山県。3位は約24.7ヘクタールの山形県です。

まとめ

ソルダムプラムは、日本で広く栽培されている人気の高いプラムの一種です。果実は大きく、濃い赤紫色をしており、果肉は赤色でジューシー、甘みと酸味のバランスがとれています。生食はもちろん、ジャムやコンポートなどの加工品にも適しています。ソルダムは比較的日持ちが良い品種であり、収穫時期は地域によって異なりますが、一般的には7月中旬から8月頃に旬を迎えます。栽培も比較的容易なため、家庭菜園でも楽しむことができます。

よくある質問

質問1:ソルダムの一番美味しい時期はいつですか?

ソルダムが最も美味しくなる旬は、7月中旬から8月にかけてです。この時期には、スーパーマーケットや青果店で新鮮なソルダムを見つけやすくなります。

質問2:ソルダムは皮をむいて食べるのが普通ですか?

ソルダムは皮ごと食べることが可能ですが、皮に酸味があるため、気になる場合は皮をむいて食べることをお勧めします。ご自身の好みに合わせて調整してください。

質問3:ソルダムの酸味が強い場合の対処法はありますか?

ソルダムが酸っぱく感じられる場合、室温でしばらく追熟させるのが効果的です。追熟によって酸味が穏やかになり、甘さが増します。新聞紙などで包み、数日間置いて様子を見てください。
ソルダムプラム