健康を意識する生活が注目される中、甘いお菓子を楽しみながらも体重を気にせず味わいたいという声が増えています。そこで、太りにくいお菓子の選び方と、そんな欲求を満たすおすすめ商品をピックアップしました。食物繊維が豊富なものや、低糖質、低カロリーをコンセプトにしたおやつは、我慢せずに健康的に楽しむことができます。時間を忘れてお菓子を選ぶその前に、まずはこの記事で賢い選択肢を見つけましょう。
ポイント1. 炭水化物と脂肪の摂取に留意する
ダイエット中は特に、食べ物や飲み物に含まれる糖質や脂質の量を気にする必要があります。ダイエットを考えるとき、まず思い浮かぶのは高カロリー食品を避けることが重要だということですよね。カロリーは、糖質・脂質・たんぱく質といった「エネルギー源となる栄養素」に含まれています。これらの栄養素は、エネルギーを供給するのに必須ですが、過剰摂取は肥満につながるためダイエット中は特に注意が必要です。一方で、たんぱく質は筋肉の構築に重要なので、ダイエット中でも必要な摂取は控えない方が良いでしょう。したがって、ダイエット時に食べ物を選ぶ際は、糖質や脂質の量に特に注目することが重要です。市販の食品や飲料のラベルには、栄養成分が記載されており、エネルギーや栄養素の含有量を確認できます。これをお菓子選びの指針として活用しましょう。洋菓子やクッキー、チョコレート、スナック菓子などは一般に糖質や脂質が高く、カロリーも高い傾向にあります。ただし、摂取方法を工夫することで、体重への影響を減らすことができるだろうと考えられます。これから、その工夫についてご紹介します。
ポイント2.カロリーを計算する
ダイエットを成功させる鍵は、自分の必要カロリーを知り、それを基に摂取した食べ物や飲み物のカロリーを計算し比較することです。個々の体格や活動量に応じて男女別・年代別に異なる1日の推定消費カロリーが存在します。自身の体格に合わせたカロリーの目安を知るには、身長に基づいた標準体重で消費される推定カロリーを参照するのが望ましいです。この目安は生活習慣病の食事指導で使われる体重1kgあたりのカロリーを掛けることで求められます。たとえば、150cmで運動習慣のない25歳の女性の場合、標準体重を基に計算した推定必要カロリーは約1,643kcalになります。これを踏まえ、実際の食事内容と照らし合わせてカロリーの過剰摂取を防ぐ意識を持ちましょう。おやつを食べる際も、摂取量を管理し、砂糖たっぷりの飲み物と一緒にしないなどの工夫でカロリーをセーブすることが重要です。一般的に間食のカロリーは1日200kcal程度が適切とされていますので、食事全体を通じて調整してください。
ポイント3.食物繊維をしっかり摂取する
ダイエットには積極的に食物繊維を摂取することが効果的とされています。「食物繊維って、おなかの調子に関係しているものじゃなかったの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。実際、食物繊維は整腸作用だけでなく、ダイエットに役立つ効果も秘めています。例えば、食物繊維は脂質や糖質を体外に排出する働きがあり、肥満の予防や改善に寄与すると言われています。さらに、食物繊維には血糖値の急激な上昇を抑える作用もあります。血糖値が急上昇すると、「インスリン」というホルモンが過剰に分泌され、血液中のブドウ糖が脂肪に変わりやすくなります。そのため、食物繊維を摂ることで血糖値の制御を助け、脂肪の生成を抑制することができます。加えて、食物繊維は低カロリー(1gあたり0〜2kcal)でかつ噛み応えがあるため、満腹感を得やすいという利点があります。これにより、腹持ちが良く食べ過ぎを防ぐため、ダイエット期間中の強い味方となるでしょう。食物繊維は野菜や果物、海藻類などの植物性食品に多く含まれており、肉や魚などの動物性食品には少ないです。日本人の食生活では食物繊維が不足しがちなので、意識して摂取を心掛けることが大切です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18〜64歳の男性は21g以上、女性は18g以上の摂取が推奨されています。
ポイント4.注意が必要な食事のタイミング
「夜遅くに食事を摂ると体重が増えやすい」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。いつ食べるかに気を付けることも、ダイエットには欠かせません。高カロリーなおやつなどは夕方以降ではなく、できるだけ早めに食べるようにしましょう。夜遅くに食事をすると、カロリーが消費されにくくなり、脂肪として蓄積されやすいという説があります。さらに近年の遺伝子研究によれば、夜遅くの食事が体重増加に影響することが明らかになっています。
ポイント5.身体を動かす
お菓子を食べた後は、体を使ってカロリーを消費することが大切です。肥満は、摂取したカロリーが消費するカロリーを超過することで起こります。余剰エネルギーが脂肪として体に蓄積される原因です。「運動は苦手なので、食事制限だけで減量できれば…」と考える人も多いかもしれませんが、運動を取り入れると減量効果はさらに向上します。日常生活に運動を取り入れて、カロリー消費を増やす習慣を持つことが重要です。効率的なダイエットには、有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが効果的とされています。有酸素運動は脂肪を燃料として利用するため、体脂肪を減少させるのに最適です。筋力トレーニングは基礎代謝を高める効果が見込まれます。基礎代謝は筋肉量に比例して高まるため、筋トレで筋肉を増やすことが消費カロリーの増加に繋がると考えられます。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせたアプローチを心掛けましょう。
ダイエット中にぴったりなスナックやデザート
「ダイエット中に食べても大丈夫なお菓子って何かあるの?」「太りにくいお菓子って本当にあるの?」といった疑問を抱くこともありますよね。ここでは、ダイエット中でも体型に優しいとされるお菓子やスナックをご提案します。
おすすめ1 低カロリーなお菓子: ところてん・寒天など
ところてんと寒天は、スイーツの中でもカロリーが控えめなものとして人気があります。黒蜜を加えたとしても脂質の少なさから、他のスイーツよりもカロリーを抑えられる点が興味深いです。加えて、牛乳や砂糖を用いて作られる牛乳寒天や、そこに風味を加えた杏仁豆腐も低カロリーな選択肢といえます。時間があれば、自作のおやつで健康的に楽しむのも一案かもしれませんね。
おすすめ2 糖質カット・糖類カットのお菓子
ケーキやクッキー、チョコレート、スナック菓子などのお菓子は、高糖質と高脂質を含みがちで、カロリーもかなり高いです。ダイエット中には、糖質や糖類の含有量が少ない製品を選ぶと良いでしょう。中には糖質ゼロ、糖類ゼロの商品もあります。「糖質と糖類って何が違うの?」と気になった方もいるかもしれません。糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、体のエネルギーになる成分を指します。糖類は糖質の一部で、ブドウ糖や果糖などの単糖類とショ糖や麦芽糖などの二糖類に分けられます。糖質や糖類には、1gあたりおよそ4kcalのカロリーがあります。糖質オフ商品は、糖質をカットすることで従来品よりもカロリーが低く抑えられています。ただし糖類オフ商品でも、糖質が含まれている場合があるため、その分のカロリーには注意が必要です。上手に利用すれば、カロリー管理の際の強い味方になってくれるでしょう。
おすすめ3 難消化性デキストリン入りスイーツ
ダイエット中のお供として、難消化性デキストリンが入ったお菓子はおすすめです。難消化性デキストリンには、以下のような効果があります。【難消化性デキストリンの効果】多様な効能を持つ難消化性デキストリンは、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品にも広く使われています。食物繊維の一部であるこの成分は、食後の血糖値の上昇を抑制する働きがあります。これにより、血糖値の上昇に伴い分泌されるインスリンの量を減らし、体内の脂肪蓄積を防ぐ効果が期待できます。「変な味がするのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、難消化性デキストリンは水に溶けやすく、溶かしてもほぼ無色透明で、味や食感への影響は少ないです。また、安全性も確認されていますので、安心してお使いいただけます。
おすすめ4 香ばしいナッツの食感を楽しむために
ダイエット中のおやつとしてナッツを選ぶのは賢明な選択です。「ナッツのカロリーはどうなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。確かにナッツは脂肪分が多く、高カロリーなことが知られています。しかし、ナッツには食物繊維やタンパク質、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれているのです。さらに、噛むと歯応えがあり、満腹感を感じやすいと言われています。過剰摂取には注意が必要ですが、ちょっとした空腹を満たすには最適と言えるでしょう。小分けになっている商品を試してみるのもいいかもしれませんね。
おすすめ5 カリウム豊富なおすすめフルーツ
間食にフルーツを取り入れるのは良い方法です。フルーツにはビタミンC、カリウム、食物繊維が含まれており、これらは普段の食事で不足しがちな栄養素を補うのに適しています。しかし、フルーツには糖分が多く含まれているため、摂取量に気をつけないとカロリーが過剰になることがあります。例えば、りんご半分やバナナ一本で約80kcalですので、カロリー管理の目安にしてください。
まとめ
「ダイエットをしているので、お菓子は控えないと……」と考えても、好きなものを我慢するのはストレスになりますよね。また、ダイエットが終わった後にお菓子を再び食べ始めると、リバウンドの危険性があります。ダイエット中は、単に高カロリーの食品を避けるだけでなく、必要なカロリーを把握し、食物繊維を摂ったり、夜遅くの食事を控えたりし、健康的な体を目指しましょう。運動を取り入れて、消費カロリーを増やすことも大切です。ダイエット中のおやつには、ところてんや寒天、低糖質や低カロリーのお菓子、難消化性デキストリンが含まれるもの、ナッツやフルーツなどが適しています。