シークヮーサーは、主に沖縄県で栽培されている小ぶりな柑橘系の果実で、爽快な酸味と香りが特徴です。収穫時期によって味わいが異なり、8月から10月頃に収穫される未熟なものは「青切り」と呼ばれ、酸味が際立つため料理にぴったり。一方で、10月以降に収穫されて完熟した実は、果皮が黄色くなり、酸味の中にまろやかな甘さが加わるのが特徴です。英語名は「Citrus depressa（シトラス・デプレッサ）」で、海外でも注目を集めています。果実の小ささからは想像できないほど風味が豊かで、ドレッシングやジュース、カクテルの材料としても重宝されます。

シークヮーサーは低カロリーでありながら、栄養素をしっかり含む健康的な果物です。果汁100gあたりのカロリーはわずか35kcalで、ダイエット中の方にも適しています。主な栄養成分には、たんぱく質0.8g、糖質7.6g、カリウム180mg、カルシウム17mgなどが含まれており、体の調子を整える成分がバランスよく含まれています。ビタミン類では、抗酸化作用のあるビタミンCが11mg、視力や皮膚の健康維持に役立つβカロテンも31μg含有されています。これらの栄養素を手軽に摂取できるのは、シークヮーサーならではの魅力です。

シークヮーサーには、健康維持に役立つ多様な栄養成分が詰まっています。まずカリウムは、余分なナトリウムを体外に排出し、血圧を安定させる働きがある重要なミネラルです。次にカルシウムは、骨や歯の形成に必要不可欠で、年齢を重ねるごとに意識して摂取したい栄養素の一つです。さらに、βカロテンは抗酸化力が高く、体内でビタミンAに変換されることで免疫力の向上にも寄与します。そして、ビタミンCは美肌や免疫力のサポートに欠かせず、ストレスや紫外線などのダメージから体を守る働きもあります。日々の食生活に取り入れることで、さまざまな健康効果が期待できます。

新鮮でおいしいシークヮーサーを選ぶには、見た目や重さに注目するのがポイントです。まず、果皮が乾燥しておらずツヤがあり、手に取ったときにずっしりと重みを感じるものを選びましょう。重さがあるほど果汁がたっぷりと含まれている証拠です。また、用途に応じて選び方を変えるのも大切です。料理の風味づけには酸味が強い青切りタイプが適しており、ジュースなどに使いたい場合は、甘みが増した完熟タイプがおすすめです。果皮の色も参考になり、緑色が強いものは未熟、黄色がかってきたものは熟度が高くなっています。