柑橘好きなら一度は耳にしたことがあるであろう「せとか」。清見、アンコール、マーコットという3種類の柑橘の血を引く、まさに柑橘界のサラブレッドです。濃厚な甘さとジューシーな果汁、とろけるような食感は、まさに「柑橘の大トロ」と呼ぶにふさわしい極上の味わい。この記事では、そんな「せとか」の旬の時期や、より美味しく味わうための情報をお届けします。贈答品としても喜ばれる高級柑橘「せとか」の魅力をたっぷり堪能しましょう。
せとかとは?柑橘のトロと呼ばれる所以
「せとか」は、「清見」と「アンコール」を交配したのちに「マーコット」を掛け合わせて誕生した柑橘類です。3種類の柑橘の良いところを凝縮しており、強い甘みと豊富な果汁、とろけるように柔らかい果肉が特徴で、「柑橘の大トロ」とも呼ばれています。一般的な温州みかんよりも一回り大きく見た目も美しいことから、贈答品としても人気が高まっています。
せとかの旬と収穫時期:露地栽培とハウス栽培の違い
せとかの旬は1月から4月頃で、3月頃が出荷の最盛期です。愛媛県での収穫期は1月上旬から3月下旬で、ハウス栽培と露地栽培で育てられています。ハウス栽培のものは1月から2月頃にかけて、露地栽培のものは2月下旬頃から収穫が行われます。太陽の光をたっぷり浴びた露地物のせとかは特に甘みが強く、3月以降に出回るものがおすすめです。
せとかの産地:愛媛県が生産量で日本一
せとかの生産量第1位は愛媛県で、全国の生産量の6割以上を占めています。愛媛県内では、松山市や今治市、八幡浜市などで多く栽培されています。続いて生産量が多いのは和歌山県、佐賀県となっています。
せとかの値段:高級柑橘である理由
せとかは他の柑橘に比べてやや高級で、JA全農えひめの通販サイトでは3kgで6000円程度で販売されています。1個あたり400円~600円ほどが相場です。これは、せとかの栽培が難しく、生産量が少ないことが理由の一つです。皮が柔らかく傷つきやすいため、栽培には手間がかかります。愛媛県で栽培される柑橘類全体の中で、せとかが占める割合は約1.8%と希少です。
せとかの選び方と味わい方
せとかを選ぶ際は、果皮に張りがあり、色鮮やかで、ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。せとかは、手で簡単に皮を剥くことができ、薄皮ごと食べられます。じょうのう膜(薄皮)が非常に薄いため、口の中に残ることもありません。濃厚な甘さととろけるような食感を存分に楽しめます。
せとかの保管方法
せとかは、風通しの良い冷暗所で保存するのが基本です。冷蔵庫に入れる場合は、乾燥を防ぐために新聞紙やビニール袋で包んでから野菜室に入れましょう。ただし、あまり冷やしすぎると甘みが落ちてしまうため、食べる直前に冷蔵庫で冷やすのがおすすめです。適切な保存方法で、せとかの美味しさを長く保つことができます。
せとかの栄養成分
せとかはビタミンCやβ-クリプトキサンチンなどの栄養素を豊富に含んでいます。ビタミンCは、抗酸化作用や免疫力向上効果が期待できます。β-クリプトキサンチンは、骨の健康を保つ効果や、がん予防効果が期待されています。せとかは、美味しく食べるだけでなく、健康維持にも役立つ果物です。
まとめ
「柑橘の大トロ」と呼ばれるせとかは、その濃厚な甘さととろけるような食感で、多くの人々を魅了しています。旬の時期である1月から4月にかけて、ぜひ様々な方法で味わってみてください。愛媛県産のせとかを中心に、その美味しさを存分にお楽しみください。