「不老不死の果物」とも呼ばれるイチジクは、家庭菜園でも人気の果樹。しかし、いざ育てようと思っても、品種の多さに迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、おすすめイチジク品種ランキングをご紹介します!
初心者でも育てやすい品種を中心に、味、収穫量、耐寒性などを考慮して厳選。それぞれの品種の特徴や育て方のポイントをわかりやすく解説します。この記事を読めば、あなたにぴったりのイチジク品種がきっと見つかるはず。甘くて美味しいイチジクを、ぜひご自宅で育ててみませんか?
イチジクの品種選び:栽培成功への道
イチジクを育て始めるにあたって、どの品種を選ぶかは非常に大切な最初のステップです。品種が異なれば、育てやすさ、風味、収穫時期、寒さへの強さなどが大きく変わってくるため、ご自身の栽培環境や好みにピッタリ合った品種を選ぶことが、栽培を成功させるための秘訣と言えるでしょう。この記事では、初心者の方でも安心して育てられる品種から、特に甘みが際立つ品種、寒さに強い品種、ちょっと変わった珍しい品種まで、おすすめのイチジク品種を詳しくご紹介していきます。
栽培しやすいイチジクを選ぶためのヒント
イチジクは比較的簡単に育てられる果樹として知られていますが、品種を選ぶ際に以下の4つのポイントに注意しておくと、さらに栽培が楽になります。
- 収穫時期:秋に実る品種、または夏と秋両方に実る品種を選ぶ
- 実のなりやすさ:たくさん実をつける品種を選ぶ
- 耐寒性:お住まいの地域の気候に合った品種を選ぶ
- 樹の高さ:手入れがしやすい高さの品種を選ぶ
これらのヒントを参考にすることで、初心者の方でも心配なくイチジク栽培をスタートできるはずです。
収穫時期:秋に実る品種、または夏と秋両方に実る品種を選ぶ
イチジクは品種によって収穫できる時期が異なり、夏だけに収穫できる品種、秋だけに収穫できる品種、夏と秋の両方に収穫できる品種が存在します。夏に実る品種は、収穫時期が梅雨の時期と重なることが多いため、病気や害虫の被害に遭いやすく、初心者の方には秋に実る品種、または夏と秋の両方に収穫できる品種が適しています。
実のなりやすさ:たくさん実をつける品種を選ぶ
イチジクは比較的実がなりやすい果樹ですが、品種によって実のなりやすさは異なります。実がたくさんなる品種を選ぶことで、より確実に収穫の喜びを味わうことができます。特に栽培を始めたばかりの方は、たくさん実をつける品種を選ぶのがおすすめです。
耐寒性:地域特性に合った品種選択を
イチジクの中には、寒さに弱い性質を持つ品種も存在するため、お住まいのエリアの気候条件を考慮した品種選びが不可欠です。特に寒冷地にお住まいの場合は、耐寒性に優れた品種を選択するか、鉢植え栽培を選択し、冬季は屋内へ移動させるなどの寒さ対策を講じることが大切です。
樹高:管理のしやすさを考慮した品種選択
イチジクは、品種によって成木の高さが大きく異なります。樹高が高くなりすぎると、収穫作業や剪定作業といった管理が困難になるため、庭植え栽培を検討している場合は、比較的樹高が低い品種を選ぶのが賢明です。鉢植えで栽培する場合は、コンパクトな矮性品種を選ぶことを推奨します。
初めての方でも安心!育てやすいイチジク品種3選
果樹栽培に初めて挑戦するため、育成に不安を感じる方には、以下の3つの品種を特におすすめします。これらの品種は、実の付きやすさに優れ、病害虫への抵抗力も比較的高いため、初心者の方でも比較的容易に育てることができます。
- ドーフィン
- ホワイトゼノア
- ホワイトイスキア
ドーフィン:家庭菜園における定番品種
ドーフィンは、日本国内で最も広く栽培されているイチジクの品種であり、国内で販売されているイチジクの約8割を占めていると言われています。収穫量が多く、果実が比較的丈夫で育てやすい点が特徴です。夏秋兼用品種であり、夏に収穫できる果実は大きめで、秋に収穫できる果実は小さめですが、糖度が高くなる傾向があります。甘みと酸味のバランスが良く、幅広い層に好まれる味わいです。耐寒性はやや弱いものの、日本全国で栽培が可能です。
ホワイトゼノア:加工にも最適なオールラウンド品種
ホワイトゼノアは、果肉が硬めで日持ちが良く、たくさん実をつけるため、初心者の方でも比較的容易に収穫を楽しめる品種です。果肉はしっかりとした食感で、芳醇な香りを持つことから、一般的に加工に適していると言われています。アメリカでは、特にケーキ作りに用いられることが多いようです。また、耐寒性にも優れており、栽培しやすい品種として知られています。
ホワイトイスキア:別名「多収穫イチジク」
ホワイトイスキアは、その名の通り、非常に多くの実をつけ、生育も旺盛なため、初心者の方にもおすすめできる品種の一つです。さっぱりとした甘さが特徴で、皮ごと手軽に食べられるのも魅力です。果実の大きさは100円玉程度と小ぶりで、一般的なイチジクとは少し異なる印象を受けるかもしれません。比較的病害虫にも強く、育てやすい品種です。
とろける甘さ!高糖度イチジク品種厳選3選
「特に甘みの強いイチジクが好き!」という方には、以下の3品種がおすすめです。これらの品種は、非常に高い糖度を誇り、濃厚で贅沢な甘さを堪能できます。
- レディ3姉妹(レディホワイト、レディブラック、レディグレイ)
- スイートカロン
- ロンドボーデ
レディ3姉妹:世界トップクラスの甘さ!?
レディ3姉妹とは、レディホワイト、レディブラック、レディグレイの3品種をまとめた呼び名で、なんと最高糖度が32度にも達することから「世界一甘いイチジク」と呼ばれることもあるほどです。際立つ甘さに加え、果肉が非常にねっとりとしているため、十分に熟した果実はまるで高級なジャムを味わっているかのよう。また、果皮が厚く裂果しにくいので、傷みにくいという利点もあります。
スイートカロン:格別の甘さと、とろける舌触り
スイートカロンは、驚くほど糖度が高く、最大で30度にも達する甘さが際立つ品種です。その際立った甘さと、熟した果実のとろけるような舌触りから、「黒いケーキ」と表現されることもあるようです。十分に熟すと、皮ごと食べられる手軽さも魅力。国内での流通は限られているため、自分で栽培しない限り、なかなか味わえない希少な品種です。
ロンドボーデaux:まるで木になっているジャム
ロンドボーデauxは、果実のサイズは20g〜30gと小ぶりながら、最大糖度は30度近くまで上がる、甘さが際立つイチジクです。とろりとした食感から、「木になっているジャム」と形容されることも。甘味に加え、かすかな酸味も感じられるため、奥深い味わいが楽しめます。生のまま食べるのはもちろん、ジャムなどの加工品にも適しています。
寒冷地でも育てやすい!耐寒性に優れたイチジク品種3選
「イチジクは寒さに弱いと聞くから、自分の住む場所では栽培は難しいかも…」と諦めかけている方には、次の3つの品種をおすすめします。これらの品種は、比較的寒さに強く、寒い地域でも育てやすいとされています。
- ロングドゥート(バナーネ、バローネ)
- ブラウンターキー
- サルタン
ロングドゥート:フランス生まれの人気品種
ロングドゥートは、「バナーネ」や「バローネ」の名でも知られる、フランス原産のイチジクです。秋田県で平成23年〜28年に行われた試験では、冬の寒さによる被害がほとんど確認されず、「耐寒性の高い品種として期待できる」と報告されています。バナナを思わせるねっとりとした食感と、濃厚な甘さが多くの人を魅了しています。
ブラウンターキー:ベランダ栽培にもおすすめ
ブラウンターキーは、コンパクトな樹形なので、庭のスペースが限られている場合でも育てやすい品種です。プランター栽培にも向いているため、ベランダで家庭菜園を楽しみたい方にもぴったりでしょう。比較的耐寒性があり、50g~60g程度の果実が収穫できます。甘みと酸味のバランスが良く、皮も薄いので、お子様でも安心して食べられます。
サルタン:初心者でも育てやすい強健種
サルタンは、寒さに比較的強いだけでなく、雨や病害虫にも強いため、イチジク栽培が初めての方でも安心して育てられる品種です。完熟した果実は、濃厚な甘さとフルーティーな香りが特徴で、生で食べるのはもちろん、お菓子やパン、ジャムなどに加工しても美味しくいただけます。
こだわりのあなたに!珍しいイチジク品種3選
「せっかく育てるなら、ちょっと変わった珍しいイチジクを育ててみたい!」という方には、以下の3品種がおすすめです。希少価値が高く、他では味わえない独特の風味や食感を楽しむことができます。
- ビオレソリエス
- ネグローネ
- ロードス
ビオレソリエス:黒イチジクの希少品種
ビオレソリエスは、国内での生産量が少なく、市場に出回ることが少ないため「幻の黒いダイヤ」とも呼ばれる希少なイチジクです。濃厚な甘さとねっとりとした食感が特徴で、芳醇な香りも楽しめます。栽培はやや難しいものの、その美味しさは格別。ぜひ挑戦してみてください。
ネグローネ:加工に適した黒イチジク
ネグローネは市場に出回ることが少ない、希少価値の高い黒イチジクです。生育が旺盛で収穫量が多く、耐寒性も比較的強いため、初心者でも育てやすい品種と言えるでしょう。果実は30g〜50gほどの小ぶりなものが多く、加熱しても形が崩れにくいので、パイやゼリー、食感を活かしたジャムなどの加工品に最適です。
ロードス:まるでデザートソースのような甘さ
ロードスは、ギリシャのロードス島が原産のイチジクで、糖度が20度〜30度と非常に高く、甘さが際立つ希少な高級品種です。皮まで甘く、まるごと美味しく食べられるのも魅力の一つ。その濃厚な甘さから、「デザートソース」と表現されることもあるようです。生育が非常に旺盛なため、栽培する際は肥料を控えめにすることが、上手に育てる秘訣です。
結び
この記事では、イチジクの品種を選ぶ際のポイントから、おすすめの品種まで詳しくご紹介しました。今回ご紹介した品種以外にも、個性豊かな特徴を持つイチジクはたくさん存在します。ぜひ、ご自身の栽培環境や好みに合わせて、ぴったりの品種を見つけて、イチジク栽培を満喫してください。イチジク栽培は、初心者の方でも比較的容易に始められる趣味です。ご自身で育てたイチジクは、お店で買うものとは比べ物にならないほどの美味しさです。この記事を参考に、あなただけのイチジク栽培の世界へ足を踏み入れてみてください。
質問1:イチジクの苗はどこで購入できますか?
回答:イチジクの苗は、一般的な園芸店やホームセンター、またはインターネット通販などで手に入れることができます。ただし、品種によっては取り扱いがない場合もあるため、事前に在庫状況を確認することをおすすめします。
質問2:イチジクを育てるのに必要な道具や環境は?
回答:イチジク栽培を始めるには、まず苗木を用意しましょう。そして、鉢植えにするか庭植えにするかによって、必要な土壌も変わってきます。生育を助けるための肥料や、枝を切るための剪定バサミも必須です。特に、太陽光が十分に当たる場所を選ぶことが、栽培成功の鍵となります。
質問3:イチジクの剪定に適した時期はいつですか?
回答:イチジクの剪定は、葉が落ちた後の冬に行うのが良いでしょう。無駄な枝や密集している枝を整理することで、太陽の光が全体に届きやすくなり、風通しも改善されます。これにより、実の付き方が良くなることが期待できます。