生はちみつとは、採取後に加熱処理を行わず、ろ過などの最低限の処理だけで瓶詰めされたはちみつのことを指します。加熱を避けることで、酵素やビタミン、ミネラルなどの熱に弱い栄養素を壊すことなく、そのままの形で摂取できるのが最大の魅力です。約190種類以上の栄養成分が含まれており、「天然のサプリメント」とも呼ばれるほどの健康食材です。さらに、生はちみつには花の種類による繊細な香りや味わいがそのまま残っており、自然の風味をしっかりと感じられるのも魅力です。

市販されている多くのはちみつは、加熱処理が施されています。これは、製造工程の効率化や長期保存、結晶化の防止などの目的で行われることが一般的です。日本国内で流通しているはちみつの約99%は加熱処理されたものであり、スーパーなどで手に入る商品はほとんどがこのタイプです。加熱処理が50℃を超えると、酵素やビタミンなどの栄養素が失われてしまうため、栄養面では生はちみつに劣ります。なお、「生はちみつ」の表示には法的な義務がないため、商品を選ぶ際には、製造者の情報や販売元に確認するのがおすすめです。

生はちみつには、さまざまな栄養素がバランス良く含まれています。主な成分としては、酵素、ビタミン類（B群・C・Eなど）、ミネラル（カルシウム、鉄、マグネシウム）、乳酸菌、オリゴ糖、グルコン酸などが挙げられます。これらの栄養素は、腸内環境の改善や免疫力の向上、疲労回復、美肌効果など、幅広い健康効果をもたらします。さらに、ポーレン（花粉）、プロポリス、ローヤルゼリーといった高栄養成分も含まれており、健康と美容の両面からサポートしてくれる優秀な食材です。

「生」と聞くと腐りやすいという印象を持たれがちですが、生はちみつは非常に保存性の高い食品です。はちみつは高い糖度により細菌が繁殖しにくい環境を保っているため、未開封であれば2年程度の賞味期限を設けている商品も少なくありません。MYHONEYなどの生はちみつブランドでは、製造から2年間の賞味期限を設定しています。適切な保存を心がければ、長期間にわたって安全に美味しく利用することができます。

生はちみつは、一般的なはちみつと同様に常温で保存が可能です。保存の際は直射日光を避け、湿気の少ない涼しい場所を選びましょう。冷蔵庫に入れる必要はなく、むしろ低温で保存すると結晶化して硬くなってしまうことがあります。結晶化しても品質に問題はありませんが、使いづらくなることもあるため、常温保存が理想です。キッチンの棚や食品庫など、風通しの良い場所で保管するとよいでしょう。

生はちみつは、そのままでも美味しくいただけますが、食事に取り入れることでさらにその魅力が引き立ちます。たとえば、温めた牛乳にティースプーン1杯程度を溶かすと、優しい甘さのホットドリンクになります。就寝前のリラックスタイムにもぴったりです。また、プレーンヨーグルトにかけるだけでも、酸味がまろやかになり、栄養価の高い朝食になります。さらに、バターを塗ったトーストに生はちみつをかけた「ハニートースト」や、オリーブオイル・レモン・塩と混ぜて作る「はちみつドレッシング」もおすすめです。どれも簡単で、素材の味を活かしたレシピばかりなので、ぜひ試してみてください。

生はちみつは、美容や健康を意識している方はもちろん、忙しくて体調管理に時間をかけられない方にもぴったりの食材です。たとえば、料理好きな方にとっては、自然な甘みと豊かな香りが料理の風味を引き立ててくれるため、活用の幅が広がります。また、ダイエット中の方にもおすすめで、砂糖の代わりに少量の生はちみつを使うことで、満足感を得ながらカロリーを抑えることができます。さらに、風邪気味で体調が優れないときでも、喉のケアや免疫力アップに役立つため、日々の体調管理にも役立ちます。