「お腹の調子が悪いな…」と感じたら、まず思い浮かべるのがプルーンではないでしょうか?便秘解消効果は広く知られていますが、実はプルーンにはそれだけではない、驚くべきパワーが秘められているんです!美肌効果、アンチエイジング、骨の健康維持…まるで魔法のような効果に、あなたもきっと驚くはず。今回は、プルーンの知られざる効果と、毎日の食生活に取り入れやすい活用術を徹底解説。プルーンの魅力を再発見して、内側から輝く健康的な毎日を送りましょう!
プルーンとは
プルーンは、実は「すもも」の仲間です。すももはバラ科の植物で、大きく分けて日本原産のものとヨーロッパ原産のものがあります。通常、日本産のすももはプラム、ヨーロッパ産のすももはプルーンとして知られています。プルーンは、そのまま食べるのはもちろん、ドライフルーツとしても広く親しまれていますね。
プルーンに豊富な栄養素がもたらす効果・作用
プルーンは、食物繊維のほか、多種多様なビタミンやミネラルをバランス良く含んだ食品です。ここでは、プルーンにたっぷり含まれる栄養成分について詳しく解説します。さらに、成人の方を対象とした一日の摂取目安量(食事摂取基準)もご紹介しますので、日々の食生活に取り入れる際の参考にしてください。
食物繊維
プルーンは、生のままでも乾燥させても、食物繊維を豊富に含んでいます。生のプルーン100gあたりには1.9g、乾燥プルーンには7.1gの食物繊維が含まれています。食物繊維は、消化されずに大腸まで到達し、便の量を増やします。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やし、腸内環境を整えるのに役立ちます。さらに、食物繊維は脂質、糖、ナトリウムを吸着して体外へ排出する働きも持っています。そのため、脂質異常症、肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病の予防や改善に効果が期待されています。現代の日本人は、穀物、いも類、豆類の摂取量が減っているため、食物繊維が不足しがちです。健康維持のために、食物繊維を積極的に摂ることが推奨されます。1日に必要な食物繊維の量は、男性の場合18~64歳で21g以上、65歳以上で20g以上とされています。女性の場合は、18~64歳で18g以上、65歳以上で17g以上が目安です。プルーンは、不足しやすい食物繊維を手軽に補給できる食品と言えるでしょう。
ビタミンA(生)
プルーンは、生のままでも乾燥させても、ビタミンAを摂取できる優秀な果物です。特に乾燥プルーンは、生プルーンに比べてビタミンAを多く含んでいます。食品成分表によると、可食部100gあたり、生プルーンには40μg、乾燥プルーンには100μgのレチノール活性当量が含まれています。ビタミンAは脂溶性ビタミンとして知られ、視覚機能の維持、皮膚や粘膜の健康をサポートする重要な役割を担っています。さらに、細胞の成長や分化にも関与しています。一日に必要なビタミンAの推奨摂取量は、レチノール活性当量として、成人男性の場合、年齢によって800~900μgRAE、成人女性の場合、650~700μgRAEとされています。(参照:日本人の食事摂取基準2020年版)プルーンを食生活に取り入れることで、日々の健康維持に必要なビタミンAを手軽に補給できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ビタミンE
生のプルーンと乾燥プルーン、どちらにもビタミンEが豊富に含まれています。プルーンには、100gあたり1.3mgのビタミンEが含まれています。ビタミンEは脂溶性のビタミンで、細胞膜や脂質に多く存在し、抗酸化作用を持っています。このビタミンは、細胞内で過酸化脂質が生成されるのを抑制する働きもします。1日に必要なビタミンEの摂取量は、男性の場合、18~49歳で6.0mg、50~74歳で7.0mg、75歳以上で6.5mgとされています。女性の場合は、18~29歳で5.0mg、30~49歳で5.5mg、50~64歳で6.0mg、65歳以上で6.5mgが目安です。プルーンを食べることで、抗酸化作用のあるビタミンEを摂取できるのは嬉しいポイントです。
ビタミンK(生・乾燥)
プルーンは、生の状態でも乾燥させた状態でも、ビタミンKを豊富に含んでいます。生のプルーン100グラムには約20マイクログラム、乾燥プルーン100グラムには約92マイクログラムのビタミンKが含まれています(文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」参照)。ビタミンKは、血液が正常に凝固するのを助ける脂溶性のビタミンです。また、骨の健康維持にも重要な役割を果たしており、骨粗しょう症の治療薬としても使用されています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳以上の成人が1日に摂取すべきビタミンKの目安量は150マイクログラムです。
ナイアシン
プルーンは、生の状態でも乾燥させた状態でも、ナイアシンを摂取できる食品です。食品成分表によると、可食部100gあたりに含まれるナイアシン当量として、生プルーンには0.7mgNE、乾燥プルーンには2.6mgNEが含まれています。ナイアシンはビタミンB群の一種で水溶性ビタミンであり、体内でエネルギー通貨とも呼ばれるATPの生成をサポートする重要な役割を担っています。さらに、脂肪酸やステロイドホルモンの合成、DNAの修復、細胞の成長など、多岐にわたる生命活動に関与しています。年代や性別によって推奨されるナイアシンの1日摂取量は異なり、例えば成人男性の場合、18~49歳では15mgNE、50~74歳では14mgNE、75歳以上では13mgNEが推奨されています。一方、成人女性の場合、18~29歳では11mgNE、30~49歳では12mgNE、50~74歳では11mgNE、75歳以上では10mgNEが推奨されています。(出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
ビタミンB6(乾燥)
プルーンは、乾燥状態でも生の状態でもビタミンB6を摂取できる食品です。特に乾燥プルーンはビタミンB6を豊富に含み、100gあたり0.34mg、生のプルーンでは0.06mgのビタミンB6が含まれています。ビタミンB6は、三大栄養素の代謝や神経伝達物質の生成を助ける重要な役割を担うビタミンB群の一種です。さらに、ホルモンバランスの調整や免疫機能の維持にも関与しています。成人男性は1日に1.4mg、成人女性は1日に1.1mgのビタミンB6摂取が推奨されています。
葉酸(生)
生のプルーンは、葉酸を豊富に含む食品です。食品成分表によると、生プルーン100gあたりには35μgの葉酸が含まれています。一方、乾燥プルーンの場合、100gあたりの葉酸含有量は3μgと報告されています。葉酸はビタミンB群の一種であり、DNA、RNA、タンパク質の合成といった重要な役割を担っています。葉酸が不足すると、細胞分裂の阻害、造血機能の低下を招き、貧血や神経、消化器系の機能障害を引き起こす可能性があります。特に妊娠初期においては、胎児の細胞増殖が盛んなため、葉酸不足は神経管閉鎖障害と呼ばれる先天性異常のリスクを高めることが知られています。健康な成人における葉酸の1日推奨摂取量は240μgとされています。
カリウム(生・乾燥)
プルーンは、フレッシュな状態でも乾燥させた状態でも、カリウムを豊富に含んでいます。生のプルーンには100gあたり約220mg、乾燥プルーンには100gあたり約730mgのカリウムが含まれています。カリウムは、私たちの体にとって欠かせないミネラルであり、その大部分は細胞の中に存在しています。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出するのを助ける働きがあります。日本人はナトリウムを過剰に摂取しがちであるため、カリウムは積極的に摂りたい栄養素の一つと言えるでしょう。また、カリウムは細胞内の浸透圧を適切に維持する役割も担っています。さらに、体液の酸性とアルカリ性のバランスを保ち、筋肉の収縮をスムーズにする作用もあります。成人の1日に必要なカリウム摂取量の目安は、男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。
銅(生・乾燥)
プルーンは、生の状態でも乾燥させた状態でも、大切なミネラルである銅を豊富に含んでいます。生のプルーン100gあたりには0.06mg、乾燥プルーン100gあたりには0.27mgの銅が含まれています(文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」)。銅は、骨、筋肉、血液といった体の様々な組織に存在する必須ミネラルです。エネルギー生成や神経伝達物質の生成を助けるだけでなく、鉄の代謝をサポートしたり、活性酸素を取り除く働きもします。さらに、銅は鉄とともに、血液を作り出す機能にも関わっています。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日に推奨される銅の摂取量は、男性の場合、18歳から74歳までは0.9mg、75歳以上は0.8mgです。一方、女性は18歳以上で0.7mgとされています。
ビタミンB1(生)
生のプルーンには、ビタミンB1が含まれています。生のプルーン100gあたりには、0.03mgのビタミンB1が含まれています。乾燥プルーンの場合、100gあたり0.07mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB群の一種であるビタミンB1は、糖質やアミノ酸の代謝を助ける酵素として働きます。脳はブドウ糖のみをエネルギー源とするため、正常な脳機能を維持するためにはビタミンB1が不可欠です。1日に推奨されるビタミンB1の摂取量は、男性の場合、18歳から49歳で1.4mg、50歳から74歳で1.3mg、75歳以上で1.2mgです。女性の場合、18歳から74歳までは1.1mg、75歳以上では0.9mgが推奨されています。
パントテン酸
生のプルーンには、ビタミンB群の一種であるパントテン酸が含まれています。文部科学省のデータによると、生プルーン100gあたり0.22mg、乾燥プルーン100gあたり0.32mgのパントテン酸が含まれています。パントテン酸は、糖質や脂質の代謝を助ける重要な役割を担うほか、皮膚や粘膜の健康維持にも関与しています。様々な食品に広く含まれているため、通常の食生活で不足することは稀です。厚生労働省が定める1日あたりの摂取推奨量は、成人男性(18~49歳)で5mg、50歳以上で6mg、成人女性は一律5mgとされています。
ビタミンC(生)
生のプルーンはビタミンCの供給源となります。生のプルーン100gあたり、約4mgのビタミンCが含まれています。一方、乾燥プルーンには、日本食品標準成分表によるとビタミンCはほとんど含まれていません。ビタミンCは、コラーゲンの生成に不可欠な水溶性ビタミンとして知られています。さらに、ビタミンEと協力して活性酸素から細胞を保護し、鉄分の吸収を促進する役割も担っています。成人の1日のビタミンC推奨摂取量は100mgです。
マグネシウム(乾燥)
ドライプルーンは、マグネシウムの供給源となります。食品成分表によると、乾燥プルーン100グラムあたりには約40mgのマグネシウムが含まれています。一方、生のプルーン100グラムに含まれるマグネシウムは約7mgです。マグネシウムは人体に必要なミネラルであり、その大部分は骨に蓄えられています。マグネシウムは、丈夫な骨や歯の形成をサポートする重要な役割を担っています。さらに、体内の様々な生合成や代謝プロセスにおいて、マグネシウムは不可欠な栄養素として機能します。未精製または未加工の食品には、一般的にマグネシウムが含まれています。1日に推奨されるマグネシウム摂取量は、成人男性の場合、18~29歳で340mg、30~64歳で370mg、65~74歳で350mg、75歳以上で320mgとされています。成人女性の場合、18~29歳で270mg、30~64歳で290mg、65~74歳で280mg、75歳以上で260mgが推奨量です。
鉄(生・乾燥)
プルーンは、生のままでも乾燥させても鉄分を摂取できる食品です。生のプルーン100グラムあたりには0.2ミリグラム、乾燥プルーン100グラムあたりには1.1ミリグラムの鉄分が含まれています。鉄は体にとって不可欠なミネラルであり、体内で重要な役割を果たす「機能鉄」と、蓄えられている「貯蔵鉄」に分類されます。機能鉄は、主に赤血球中のヘモグロビンとして存在し、酸素を体の隅々まで運搬する上で非常に重要な役割を担っています。一方、貯蔵鉄は主に肝臓、脾臓、骨髄などに蓄えられ、必要に応じて利用されます。特に月経のある女性、妊娠中や授乳中の女性は、鉄分が不足しがちです。鉄欠乏性貧血は、鉄分不足によって引き起こされる代表的な疾患で、動悸、息切れ、めまいなどの症状が現れることがあります。これらの症状は鉄欠乏がかなり進行してから現れることが多いため、普段から鉄分不足にならないように心がけることが大切です。1日に推奨される鉄分の摂取量は、男性の場合、18歳から74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgとされています。女性の場合は、月経の有無によって異なり、月経がある18歳から49歳では10.5mg、50歳から64歳では11.0mg、月経がない18歳から64歳では6.5mg、65歳以上では6.0mgが推奨されています。
ポリフェノール
プルーンは、健康をサポートするポリフェノールが豊富な食品です。ポリフェノールとは、植物に広く存在する成分で、独特の苦味や色素の元となるものです。ポリフェノールは、体内の酸化を防ぐ力があり、コレステロール値や血圧を下げる効果、さらには心臓病やアレルギーの予防効果も期待されています。プルーンに含まれる代表的なポリフェノールとして、クロロゲン酸が挙げられます。クロロゲン酸は、コーヒーにも含まれていることでよく知られています。クロロゲン酸には、脂肪が蓄積されるのを抑制する効果があると言われています。そのため、ポリフェノールは、糖尿病や肥満、脂肪肝といった生活習慣病の予防に役立つと考えられています。ポリフェノールは特に果物の皮に多く含まれており、プルーンの皮にも高い抗酸化作用があることが確認されています。健康のためには、プルーンを皮ごと食べるのがおすすめです。手軽に美味しくポリフェノールを摂取できるプルーンは、健康的な生活を送る上で強い味方になってくれるでしょう。
プルーンの効果まとめ
プルーンは、西洋すももの仲間であり、生のまま、あるいは乾燥させてドライフルーツとして楽しまれています。カロリーは生の状態だと100gあたり49kcal、ドライフルーツでは211kcalと、果物の中では比較的控えめです[35]。食物繊維に加え、ビタミンAやビタミンKなどのビタミン類、カリウムや銅といったミネラルも豊富に含んでいます。生のプルーンとドライプルーンでは栄養価が異なるため、摂取したい栄養素に応じて選ぶと良いでしょう。さらに、プルーンにはポリフェノールも含まれており、その抗酸化作用により、血中コレステロール値や血圧の低下、心血管疾患やアレルギーの予防効果が期待されています。特に、クロロゲン酸というポリフェノールは、脂肪の蓄積を抑制し、糖尿病、肥満、脂肪肝などの予防に役立つと考えられています。プルーンを毎日の食生活に取り入れ、健康維持・増進に役立ててみてはいかがでしょうか。