ミルクココア 効果

寒い季節はもちろん、一年を通して愛されるミルクココア。その優しい甘さと温かさは、心と体をほっと癒してくれますよね。でも、ミルクココアがもたらす効果は、単なる温もりだけではありません。実は、ミルクココアには、美容や健康をサポートする様々な成分が含まれているのです。この記事では、知られざるミルクココアの健康効果を徹底解説。おいしいだけでなく、あなたの心と体を温め、健やかにしてくれるミルクココアの魅力を再発見してみませんか?

ココアについて

ココアは、カカオの種子であるカカオマスを原料としています。カカオ豆は発酵と乾燥を経て、ココアやチョコレートといった製品に生まれ変わります。同じカカオ豆を使いながらも、ココアとチョコレートには明確な違いが存在します。製造過程においては共通の部分もありますが、カカオマスに含まれるカカオバターの扱いに違いがあります。ココアはカカオバターを除去したものであり、チョコレートはカカオバターに砂糖やミルクなどを加えて練り固めたものです。ココアはその製法や材料によって、いくつかの種類に分類できます。カカオマスからカカオバターを取り除き、粉末状にしたものがココアパウダーです。一方、ココアパウダーに脱脂粉乳や全粉乳などの乳製品、糖類、ナッツ、香料などを加えたものがミルクココアとして知られています。そして、糖分などを一切加えていない、カカオ本来の風味を楽しめるものがピュアココアと呼ばれています。

ココアの効能:健康にもたらす様々な利点

ココアは、私たちの健康をサポートする様々な栄養成分を含んでいます。特に注目すべきは、カカオポリフェノールです。これは強力な抗酸化作用を持ち、血糖値コントロールや血流改善など、健康維持に役立つと考えられています。さらに、リラックス効果で知られるテオブロミン、食物繊維のリグニン、そしてカルシウムやマグネシウムといったミネラルも含まれています。これらの自然由来の成分が豊富なココアは、便秘の解消や善玉コレステロール増加への効果が研究されており、その健康効果に期待が寄せられています。

1.便秘解消をサポート ココア、特にピュアココアには、リグニンという不溶性食物繊維が豊富に含まれています。その含有量は100gあたり約24mgにもなります。不溶性食物繊維は、腸の活動を促進し、便秘の解消を助けると考えられています。便秘は不快感をもたらすだけでなく、腸内に有害な物質が溜まり、大腸がんのリスクを高める可能性も指摘されています。ココアに含まれる食物繊維を活用して便秘を予防することは、結果としてがんの予防にも繋がる可能性があると言えるでしょう。

2.不足しがちな栄養を補給 日本人は特に、ミネラル不足に陥りやすいと言われています。健やかな毎日を送るためには、鉄分、カルシウム、マグネシウム、銅といったミネラルを積極的に補給することが大切です。ミネラルは、丈夫な骨や歯を作るだけでなく、神経機能を正常に保ったり、細胞の活動を円滑にしたりと、身体の様々な機能を支える上で非常に重要な役割を果たしています。

3.血管を広げ、血圧を下げる ココアには、テオブロミンやカカオポリフェノールといった成分が含まれており、これらの成分が血管を拡張させる作用をもたらします。血管が広がることで、血圧を下げる効果が期待できます。特にテオブロミンは、ココア特有の苦みと香りのもととなる成分であり、毛細血管を刺激し拡張を促すことで、血圧を下げることに貢献すると考えられています。

4.LDLコレステロールを減らし動脈硬化を予防 動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす要因の一つであり、その背景には活性酸素の関与があります。活性酸素によって酸化された悪玉コレステロールは血管壁に蓄積し、動脈硬化を進行させます。ココアに豊富なカカオポリフェノールは、優れた抗酸化作用を持ち、活性酸素を中和する働きがあります。これにより、悪玉コレステロールの酸化を抑制し、血管内への蓄積を防ぐことで動脈硬化の予防に繋がります。カカオポリフェノールの抗酸化力は、活性酸素による身体へのダメージを軽減し、生活習慣病の一因となる悪玉コレステロールの酸化を抑制します。さらに、炎症を抑制する作用も持ち合わせているため、動脈硬化の予防に効果を発揮します。

5.脳の機能を高め、認知症を防ぐ ココアに含まれる成分が、私たちの脳に良い影響を与えることが知られています。特にテオブロミンやカカオポリフェノールは、脳の活動を活発にする作用があり、集中力や記憶力の向上に繋がると考えられています。さらに、脳の神経細胞をサポートするタンパク質の増加を促す効果も期待されています。

6.活性酸素を 除去し美肌を保つ 美しい肌を維持するために、紫外線対策は不可欠です。紫外線によって体内で過剰に生成される活性酸素は、肌の老化を促進し、シワやシミなどの原因となります。しかし、ココアを摂取することで、日焼けによる肌への悪影響を和らげることが期待できるという研究結果が出ています。老化の主な原因とされる活性酸素に対抗するためには、抗酸化物質が重要です。ココアには、カカオポリフェノールという非常に強力な抗酸化物質が豊富に含まれています。したがって、ココアは美肌をサポートする効果的な選択肢と言えるでしょう。

7.アレルギー症状の緩和 私たちの身体は、外部からの異物に対して防御機構を持っています。しかし、この防御システムが過剰に働くことで、アレルギー反応が引き起こされます。チョコレートの主原料であるココアに豊富なカカオポリフェノールは、アレルギー症状を軽減する効果があることがわかっています。例えば、花粉症の症状緩和です。カカオポリフェノールは、体内で花粉に反応する抗体の生成を抑制する働きがあります。また、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの放出を抑える効果も期待できます。

8.冷えを改善 カカオに含まれる成分は、体を温める作用があると考えられています。特にココアに豊富な「テオブロミン」というポリフェノールは、血管を広げる効果が期待され、冷えの改善に繋がると言われています。ホットココアを飲むことで、手足などの末端部分を中心に、温かさを感じやすくなるでしょう。また、この効果は白湯やコーヒー、緑茶といった他の温かい飲み物よりも高い可能性があるとされています。

9.鉄分で貧血予防 ココアは、鉄分を摂取できる食品の一つです。鉄は、赤血球のヘモグロビン生成に不可欠な栄養素であり、これが不足すると、酸素を体の隅々まで運搬できなくなります。その結果、めまいや疲労感といった症状が現れることがあります。一般的に鉄分は吸収率が低い傾向にあるため、ココアを日々の食生活に取り入れて、不足しがちな鉄分を補給しましょう。

10.ミネラルで体の機能をサポート ココアには鉄分に加え、カルシウム、マグネシウム、銅といったミネラルが豊富に含まれています。カルシウムは骨の健康を維持し、マグネシウムはカルシウムと協力して骨や歯の形成をサポートします。また、銅は鉄分の吸収を促進し、貧血の予防に役立ちます。これらのミネラルは、身体機能を支える上で不可欠な五大栄養素の一つです。

実はダイエットにもココアは効果的⁉

ココアは、ダイエットや健康維持に役立つ様々な効果が期待できる飲み物です。カカオに含まれるポリフェノールは血行を促進し、善玉コレステロールを増やして脂肪燃焼をサポートします。その結果、皮下脂肪や内臓脂肪の減少に繋がると考えられています。また、豊富な不溶性食物繊維は満腹感を持続させ、食欲をコントロールする手助けとなるでしょう。さらに、ココアに含まれるテオブロミンはセロトニンの働きをサポートし、その香りや風味とともにリラックス効果をもたらし、ストレス軽減に貢献すると言われています。

ココアの過剰摂取は逆効果?適量とリスク

ココアは、その心地よい甘さと体を温める作用で広く親しまれていますが、飲み過ぎには注意が必要です。特に、砂糖を多く含むミルクココアは、摂取量に配慮することが大切です。ココアは健康に良い影響をもたらす一方で、その恩恵を最大限に活かすには、適量を守ることが重要です。糖分を多く含むミルクココアの飲み過ぎは、カロリー過多につながる恐れがあります。また、ココアにはカフェインやテオブロミンといった成分が含まれているため、これらの成分を摂り過ぎないように注意しましょう。ココアの過剰摂取は、カフェインやテオブロミンの影響により、体調を崩す原因となることもあります。

ココアの1日の適切な摂取量

ココアは、通常1日に1~2杯程度が適量とされています。特に、ダイエットや糖質制限を行っている場合は、糖分が少ないピュアココアを選び、食事の前に1杯飲むことで、食欲を抑える効果が期待できます。板倉医師は、ココアの健康効果を最大限に引き出すためには、ピュアココアを1日に2~3杯を目安に摂取することを推奨しています。ピュアココアには、カカオポリフェノールが豊富に含まれています。ただし、ピュアココアを飲む際、砂糖を加える場合は、その量に注意が必要です。

ココアの効果を最大限に! おすすめの飲み方とレシピ

ココアはそのまま飲んでも美味しいですが、せっかく飲むなら、その秘めたるパワーを最大限に活用してみませんか? 実はココアは色々な食材と相性が良く、組み合わせ次第で様々な味わいを楽しめるのです。特に、ココアと一緒に摂取することで、更なる健康効果が期待できる食品も存在します。お店で売られているココアには、大きく分けてピュアココアとミルクココアの2種類があります。ミルクココアは、ミルクや砂糖が既に加えられているため、ピュアココアに比べてカロリーが高めです。毎日ミルクココアを飲んでいると、体重増加や血糖値の上昇に繋がる可能性も。健康を考えてココアを飲むのであれば、自分で甘さを調整できるピュアココアを選ぶのが賢明でしょう。少し苦味のあるピュアココアは、フルーツやスパイスなどを加えることで、味のバリエーションが広がり、飽きずに楽しむことができます。

ココアのある暮らしを、もっと豊かにするプラスワンレシピ

便秘気味の方に朗報!食物繊維を豊富に含んだバナナは、お通じ改善をサポートする強い味方です。意外にもバナナ1本(約100g)は86kcalとヘルシーで、1.1gの食物繊維が含まれています。ココアと組み合わせれば、さらに効果的な便秘解消ドリンクとして活躍。腹持ちも良く、忙しい朝の強い味方になります。いつものココアに、カルダモン、クローブ、黒コショウを少量加えるだけで、スパイシーなチャイ風味が楽しめます。カルダモンは消化促進、クローブは鎮痛、黒コショウは抗菌作用など、嬉しい効果も。スパイシーな香りが大人の味わいを演出し、豆乳や牛乳で割るとまろやかになります。梅酒を少し加えることで、自然な甘さとリラックス効果がプラスされ、就寝前のリラックスドリンクに最適です。梅酒に含まれるクエン酸やコハク酸は、疲労回復や血行促進に効果が期待できます。優しい香りに包まれて、心地よい眠りへと誘います。ココアにマシュマロを1つ溶かすと、甘さと共に美肌効果も期待できます。マシュマロの主原料であるゼラチン、卵白はたんぱく質が豊富で、お肌に嬉しい効果をもたらします。甘すぎない、どこか懐かしい味わいに心が安らぎます。

まとめ

ココアがもたらす様々な効能について見てきました。便秘の解消から、不足しがちなミネラルの補給、血圧を下げる効果、動脈硬化の予防、さらには認知機能の向上、美肌効果、アレルギー症状の緩和、冷え性の改善、貧血の予防、ダイエットのサポートまで、ココアは私たちの健康に幅広く貢献してくれる可能性があります。飲む量に気を配り、純粋なココアを選ぶなど、工夫次第でその恩恵をより大きく得られます。

ミルクココア