ふわふわとした食感と優しい甘さで、スイーツやアウトドアの必需品となっているマシュマロ。その魅力を知る人は多いですが、実はその背後には驚くべき秘密が隠されています。今回は、マシュマロの魅力を最大限に引き出す原料の秘密に迫ります。知っているようで知らない、マシュマロの奥深い世界を一緒に探ってみましょう。
マシュマロを作るための材料
一般的なマシュマロの原料には、水飴、砂糖、コーンスターチ、ゼラチン、卵白、香料が含まれています。他にはカラギーナンや寒天、ペクチンなどのゲル化剤を使用することがあります。
水飴と砂糖は、マシュマロの基盤を形成する不可欠な材料で、特に砂糖は起泡を助け、水飴は保水効果によってマシュマロの乾燥を防ぎます。
ゼラチンはゲル化剤および起泡剤として用いられますが、卵白を併用して起泡性や保形性を向上させる製品もあります。
コーンスターチはデポ式マシュマロの型に使われ、またマシュマロの附着防止のための“とり粉”となります。粉がないとマシュマロが手に付いてしまいます。
さらに、重要な原料として空気と水が挙げられます。
固形原料よりも多くの空気を均一にマシュマロに混ぜ込むことで、弾力と組織が作られます。また、水は製品の粘度を調整し、空気がたくさん混入できるようにしています。
マシュマロの起源
ウスベニタチアオイのエキスと蜂蜜を混ぜて作られたのど飴をもとに、19世紀のフランス菓子職人が砂糖を加えて菓子として完成させたのが、マシュマロの始まりでした。最初は植物エキスの粘りを利用しましたが、19世紀後半にはゼラチンと泡立てた卵白を使って、現在の形に進化しています。
日本では、1892年に風月堂が初めてマシュマロを販売し、その際には「真珠麿」という漢字が当てられたと報じられています。しかし一方で、1887年創業の岡山市の下山松壽軒(つるの玉子本舗)が創業と同時に日本初のマシュマロ菓子「つるの玉子」を発売したという説も存在します。
マシュマロの原料と製造方法
現在の主な原料は砂糖、卵白、ゼラチン、水あめです。
まず、ゼラチンは事前に水で戻します。その後、鍋に砂糖と水あめ、少量の水を加え、火の上でシロップができるまで煮詰めます。泡立てた卵白のメレンゲに、この熱いシロップを細く糸状に流し入れ(イタリアンメレンゲと呼ばれます)、さらに戻したゼラチンを迅速に加えて混ぜ、しっかり泡立てます。準備した型にはコーンスターチと粉砂糖をふりかけ、その中に生地を流し込み固めます。成型した後は、くっつきを防ぐためにコーンスターチなどのデンプンを表面にまぶします。
量産される菓子では、卵白を使わずにゼラチンとコーンスターチ、また時には大豆タンパクや増粘剤を加えることが多いです。
白いマシュマロ以外にも、チョコレートやイチゴ、バナナなどの香料や着色料を加えたカラフルなものがあります。さらに、中央にジャムを詰めた商品も存在します。
フランス菓子のギモーヴは、卵白メレンゲを使わず、フルーツピューレとゼラチンで泡立てて固める方法です。ただし、メレンゲを使用する方法も簡便であり、洋菓子店によっては採用されています。味や香りに関しては、ギモーヴはフルーツの風味が強く、マシュマロは砂糖や香料の風味が特徴です。食感においては、ギモーヴが柔らかく、マシュマロがより弾力のある仕上がりになります。
マシュマロを使ったアレンジレシピ
マシュマロを使った手軽なアレンジをご紹介します。朝食やティータイムにいかがでしょうか。
マシュマロトースト
材料:
食パン … 1枚
マシュマロ … 適量
チョコレートソース … お好みで
作り方:
食パンにマシュマロを均等にのせます。
オーブントースターでマシュマロがこんがりと焼き色がつくまで焼きます(約3〜5分)。
お好みでチョコレートソースをかけて完成です。
スモア
材料:
グラハムクラッカー … 2枚
マシュマロ … 1〜2個
チョコレート … 1枚(板チョコやミニチョコレートでも可)
作り方:
グラハムクラッカーの1枚の上にチョコレートをのせます。
マシュマロをトーストします。焚き火やオーブンを使って、マシュマロがこんがりと焼き色がつくまで焼きます。
焼いたマシュマロをチョコレートの上にのせ、もう1枚のグラハムクラッカーで挟みます。
軽く押して、チョコレートが少し溶けるまで待ち、温かいうちに食べます。
スモアは、外はパリッと、中はトロっとした食感が楽しめる人気のデザートです。焚き火やキャンプの際にぜひ試してみてください!
マシュマロ・ココア
材料:
牛乳 … 200ml
ココアパウダー … 大さじ1
砂糖 … お好みで
マシュマロ … 適量
作り方:
牛乳を鍋で温め、ココアパウダーと砂糖を加えて混ぜます。
温かいココアをカップに注ぎ、マシュマロをトッピングします。
マシュマロが溶けるまで待ち、スプーンで混ぜながら楽しみます。