秋から冬にかけての季節に欠かせないフルーツといえば、やっぱりみかんですよね。ついつい手を伸ばしてしまう、その甘くてジューシーな果肉は、寒い季節を暖かく彩ってくれます。みかんにはさまざまな品種があり、それぞれに独自の魅力があります。そこで今回は、特に甘味が際立つおすすめのみかん品種をランキング形式でご紹介します。これを読んで、皆さんの新たなお気に入りの一品を見つけてみてください!
第10位「温州みかん(小玉)」
みかんは11月初旬から中旬にかけて収穫され始めますが、最初は酸味が強いのです。多くの人は12月中旬から後半にかけてみかんを楽しむと思いますが、この時期になると酸味が和らぎ、甘さが増します。柑橘類に限らず、多くの果物は季節の終わりに向けて甘くなります。おすすめの時期は、やはり12月下旬からのみかんです。
第9位「清見オレンジ(清見タンゴール)」
非常にジューシーで甘みが強いです。馴染みが薄いかもしれませんが、柑橘好きには欠かせない品種です。なぜなら、多くの人気品種の親が「清見オレンジ」であることが多いのです。例えば、「せとか」や「デコポン」、「ポンカン」、「はるみ」といったものがあります。甘さで人気のある柑橘の多くは、「清見」から派生していることが多いのです。和歌山など、一部地域では2月から収穫が始まりますが、初期のものは酸味が少し残っています。甘さが増すのは3月に入ってからです。
第8位「紅まどんな(愛媛果試28号)」
プルプルのゼリーのような食感を持つ「紅まどんな」です。このみかんは非常に人気があり、高級品としても知られていますよね。スーパーで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。最近では、「せとか」「甘平」そして「紅まどんな」がみかん以外の人気柑橘として注目されています。12月中旬以降の「紅まどんな」を特におすすめします。
第7位「はるか」
この果物は、どの時期でもしっかりとした甘さが楽しめます。見た目は黄色くてレモンを思わせますが、実際に食べてみると驚くほど甘さが際立っています。ただ、正確には「甘さを感じる」といった方が適切かもしれません。それは酸味が非常に少ないために、より甘さが際立って感じられるからです。実際には糖度が特に高いわけではありません。果物一般に関して言うと、糖度が高いからといって甘いとは限りません。酸味が少ないと、糖度がそれほど高くなくても甘く感じますし、反対に酸味が強ければ、糖度がいくら高くても甘く感じにくくなります。収穫時期は2月上旬から3月下旬までで、時期を問わずに甘さが楽しめます。
第6位「デコポン」(別名:不知火)
一世を風靡したことで有名な「デコポン」「甘さ」の観点から見るとこの順位ですが、酸味との絶妙なバランスで根強い人気を持っていることがわかります。また、皮が剥きやすく、とても食べやすい果物です。デコポンも時期が進むにつれて酸味が抜けて甘さが増すので、特に3月上旬以降が食べごろと言われています。
第5位「はるみ」
耳にする機会が少ないかもしれませんが、「デコポン」の兄弟と言える存在です。デコポンは「清見」と「ポンカン」の組み合わせで生まれましたが、「はるみ」も同じ組み合わせです。デコポンは清見の特徴を強く持っていますが、はるみはポンカンの特性をより受け継いでいて、デコポンよりも甘みが引き立っています。生産量が限られているため、あまり市場に出回っておらず、知られていないかもしれませんが、見かけたらぜひ試してみてください。
第4位「ぽんかん」
ぽんかんはデコポンの親にあたる柑橘であり、古い品種の一つです。多くの人が一度はその味を経験したことがあるでしょう。収穫期の後半になると酸味が落ち着き、甘さが際立つようになりますが、収穫後の時間が経ち過ぎると水分が失われ、パサパサしてしまいます。したがって、2月の中旬から下旬が特にお勧めの時期です。
第3位「蔵出しみかん」
和歌山県有田の有名なみかんに並んで、隣接する下津町でも伝統的に育てられているみかんがあります。この地域のみかんはごく一般的な品種ですが、下津町では収穫したみかんを木箱に詰め、土壁の蔵で大切に保管し、翌年の2月頃から出荷します。この保存技術がとても素晴らしいのです。時間をかけて寝かせると、酸味がほどよく抜けて甘みが極まります。その甘さは通常のものとは比べ物にならないほどです。流通が少ないため見つけるのが困難かもしれませんが、もし見かけた際はぜひ一度ご賞味ください。とても美味しいですよ。
第2位「せとか」
「果汁が豊富で甘みが際立つ」という特徴が人気の秘訣となっています。酸味が控えめな甘さがあり、一口噛めばたっぷりの甘い果汁が口いっぱいに広がります。少々高価な「高級柑橘」として知られていますが、高需要で売り切れ続出なのも納得です。大玉になっても味が薄くなることのない、甘く美味しいせとかは例外です。本当に安定して美味しい柑橘で、外れがありません。収穫時期は2月中旬から3月中旬まで。後半にかけて酸味が和らぎ甘くなるため、3月上旬以降がおすすめです。
第1位「甘平(かんぺい)」
この味はとてもスイートです。「甘」の文字が名前に入るほど、とにかく甘いのです。良い点は、甘さだけでなく、しっかりとした食べ応えがあるところです!果肉がぎっしり詰まっていて、噛むと「ザクザク」とした八朔のような食感があります。1玉も大きく、1つで満腹感が得られますね。しかし、この果物には「当たり外れ」があるのが難しいところです。収穫の時期は2月上旬から3月上旬です。3月中旬まで厳密には続きますが、3月に入ると「酢上がり」や「硬化症」といったパサパサする症状が増えます。そうなると、味が大きく劣化します。「酢上がり」は外見では判断できず、選別時に見分けるのが難しいです。基本的に旬の終盤になるほど甘くなる傾向があります。「酢上がり」「硬化症」や、「甘さのピーク時期」を考慮するとおすすめは2月下旬です。