びわ季節

びわは、その甘くて瑞々しい風味で、多くの人に愛される果物です。しかし、旬の時期や収穫時期は地域によって異なります。この記事では、日本全国におけるびわのベストシーズンを地域別に詳しく解説し、それぞれの土地ならではの味わい方や栄養価についてもご紹介します。これを読めば、びわの最も美味しい時期を逃さずに楽しむことができるでしょう。ぜひ、あなたの住んでいる地域や訪れる場所のびわの旬をチェックして、最大限にその美味しさを堪能してください。

びわの食べごろは産地によって違うの?

びわは3月~7月にかけて市場に登場しますが、その中で最も美味しい時期は一概に言い切れません。これは、産地や品種によって食べ頃が異なるためです。農林水産省の統計データでは、びわの収穫量が多い上位5県も確認できますが、特に長崎県と千葉県が多くのびわを生産しています。この2県の間にはかなりの距離があるため、気候も異なり、びわの最適な収穫時期も違っています。

さらに、近年ではハウス栽培も行われており、同じ地域内でもびわの旬が異なる場合があります。長崎県で生産される「長崎びわ」は、みずみずしく甘い味が特徴です。ここでも露地栽培とハウス栽培があり、それぞれ収穫時期が異なります。

例えば、「長崎早生」はハウス栽培で2月中旬から3月末が旬ですが、露地栽培では5月初旬から5月末までが食べ頃です。他の品種では、「茂木」や「長崎甘香」、「涼風」などがありますが、これらの旬も栽培方法によって異なります。一方、千葉県でのびわは「房州びわ」として知られ、大きくて肉厚が特徴です。こちらはハウス栽培では4月末から5月末、露地栽培では5月末から6月末が旬です。

以上のことから、びわのベストシーズンを決定するには、栽培方法と地域ごとの収穫時期を考慮に入れる必要があります。そのため、びわの旬は5月中旬が最良の時期と言えるでしょう。

美味しいびわの選び方

びわは控えめな甘さを持ち、目立ちすぎない果物です。これからおいしいびわの選び方を押さえていきましょう。

注目するポイントは以下の3つです。これを理解すれば、おいしいびわに巡り合える可能性が大きく高まります。それぞれのポイントを順に見ていきましょう。

表面にしっかりとした張りがあり、産毛がついているもの

新鮮なびわは、しっかりとした張りが特徴です。しかし、鮮度や糖度が落ち始めているものはその張りが失われがちです。

また、産毛がないびわは、食べ頃を過ぎてしまっている可能性があるため注意が必要です。

左右対称であり、びわ特有の丸みを帯びた形状のもの

視覚的に均等であるものを選択すると良いでしょう。

形状が不均一なびわは、成長する際の栄養が偏っている可能性があるため、味が安定しないことが考えられます。

軸の根元が安定しているもの

びわを選ぶ際は、軸に付いているへたがしっかりとしているものがおすすめです。

理想的なのは、へたが鮮やかな緑色で元気がある状態です。

一方で、へたが垂れ下がっていたり、弱っているものは避けた方が良いでしょう。これらの場合、果肉が乾燥しているか、甘みが足りないことがあります。

旬のびわを見極めるポイント

びわが食べ頃かどうか見極めるには、先に示した3つのポイントに注目することが重要です。びわは追熟しないため、収穫または購入したときが最も美味しいタイミングとなります。

追熟とは、収穫後に時間が経つことで果物がさらに熟し、甘さや柔らかさが増すことを指します。例として、バナナやメロン、マンゴーがよく知られています。

例えば、バナナは青い状態で収穫されてから、黄色に変わり、やがて黒い斑点(シュガースポット)が現れるという変化をたどります。この黒い斑点が出たときがバナナの食べ頃です。

一方、びわは追熟しないため、収穫または購入したときが最も美味しく食べられる状態と言えるでしょう。

びわの魅力を堪能する食べ方

生のびわをそのまま食べるのが、一番シンプルでおいしい方法です。特に旬のびわは、ジューシーで甘みたっぷりのバランスを楽しめます。びわは、水でさっと洗い、皮をむくだけでいただけます。下から上に向かって皮をむくと簡単ですし、手で剥くのも可能です。もちろん果物ナイフを使っても大丈夫です。剥いた後すぐに食べない場合、変色を防ぐためにレモン水や塩水に漬けておくとよいでしょう。

また、ジャムやコンポートとしても風味豊かです。ジャムはパンのお供に、コンポートはヨーグルトやゼリーに合わせると長持ちし、用途が広がります。生で食べる時とは異なる食感や風味を楽しめます。

お酒がお好きな方にはびわ酒がおすすめです。びわ酒は保存性が高く、アミグダリンの毒性を除去する効果もあるので、安全にびわを楽しめます。

びわの新鮮さを守る保存テクニックは?

ビワは追熟しないため、購入後は早めに堪能するのが最善です。しかし、どうしてもすぐには消費しきれない場合もありますよね。そこで、ビワの新鮮さをできるだけ保つ保存方法を知っておくと便利です。ポイントは二つあります。

ビワは温かい地域で育ち、その甘さを発揮する果物です。そのため、育つ環境と似た常温で保存するのが理想的です。ただし、ビワは柔らかい皮を持ち、外部からのダメージに弱いため、丁寧に扱う必要があります。少しでも押さえたり傷つけたりすると、すぐに新鮮さが失われます。

また、高温多湿や直射日光、冷蔵保存もビワに適さず、鮮度や甘さが素早く低下します。そのため、常温での保存を推奨します。常温保存する際は、潰れていないか、傷がないか確かめ、暗い場所で保存しましょう。これで2、3日は持たせることができます。

次におすすめなのは冷凍保存です。冷蔵は避けるべきですが、冷凍は急速に冷やすことで鮮度保持が多少可能です。冷凍により、1、2ヶ月の保存が見込めますが、甘みが少し減ることに注意してください。なお、冷凍したビワの解凍は常温だと過度になる場合があるので、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがおすすめです。

びわ