ロンガン 効能

その名を聞けば、誰もが圧倒されるであろう「龍眼(りゅうがん)」をご存知でしょうか? 乾燥させたものは、中華料理のデザートや飲み物として目にされたことがあるかもしれません。実は龍眼は、日本においても薬膳料理や漢方薬の材料として用いられているのです。「龍の眼」という名前に圧倒されるかもしれませんが、愛らしいライチに似た果物です。古来より薬として珍重されてきた龍眼には、外見からは想像できないほどの様々な効能が秘められています。今回は、そんな龍眼の魅力に迫ります。

名前の由来

最初に目を引くのは、やはり龍眼という、その印象的な名前の由来でしょう。その名の示す通り、龍眼の果実の中にある黒い種子が、まるで龍の眼を彷彿とさせることから、この名が付けられたと伝えられています。「龍」という言葉からは力強さが感じられますが、中国においては「龍」は非常に神聖な生き物とされ、皇帝の権威や力の象徴として尊ばれてきました。横浜中華街などでも、「龍」をモチーフにしたものがよく見られます。このように縁起が良いとされ、大切にされてきた「龍」の名を冠していることから、龍眼は薬としても非常に高い効果を持つものだと考えられていたのかもしれません。

龍眼とは?

「ムクロジ」という名は、「子が患うことがない」という意味を持ち、古来より健康を願う神事に用いられてきました。楊貴妃が愛したライチと同じ仲間で、果実は小ぶりながらも、その風味や外観はライチによく似ています。中国では、およそ2000年前から薬として珍重され、老化対策や産後の滋養強壮に用いられてきたと伝えられています。中国最古の薬物書『神農本草経』には、「龍眼」という名で記載されています。そこには、「心身を穏やかにし、食欲を増進させ、知性を高め、体を軽くし、老化を防ぎ、精神の働きを良くする」と記されています。別名を「益智」といい、その名の通り、知的能力を高める効果が期待されていたようです。神果とも呼ばれ、神聖な果実として扱われてきたムクロジ。健康だけでなく、知恵まで授かると伝えられるその魅力は、老若男女問わず、人々を惹きつけてやまないでしょう。

龍眼の驚くべき栄養

薬膳において龍眼は、 血を補給する食材として知られています。滋養強壮にも優れ、疲れが抜けにくい方、出産後や病後の体力回復、貧血気味の方に推奨されます。さらに龍眼には、精神安定作用があり、心身をリラックスさせ、穏やかな気持ちへと導きます。気血不足からくる不眠、動悸、不安感、心身の疲労といった症状に効果的です。漢方薬として有名な帰脾湯にも龍眼が配合されており、胃腸の調子を整え、精神を安定させることで、不眠や不安の解消に役立ちます。このように龍眼は、ビタミンやミネラルを豊富に含み、バランスの取れた栄養補給に役立つでしょう。

滋養強壮作用

古来より滋養強壮に用いられてきた食材には、ビタミンB群やCのほか、鉄分やリンといった活力の源となる栄養素が豊富に含まれています。そのため、疲労を感じやすい方や、産後・手術後の体力回復を желаете サポートする食品として最適です。さらに、これらの栄養成分は、免疫力の向上や、年齢に負けない若々しさを保つアンチエイジング効果も期待できます。

リラックス効果

龍眼は、古来より薬膳食材としても重宝されてきましたが、その栄養成分にも注目すべき点があります。特に精神安定作用が期待できる点が魅力です。GABAは、脳の興奮を鎮め、リラックス効果をもたらすことで知られていますが、龍眼に含まれるビタミンB6は、このGABAの働きをサポートします。さらに、ストレス緩和に役立つビタミンCやビタミンB群も豊富です。これらのビタミンは、抗ストレスホルモンの生成を促進します。また、不足しがちなカルシウムや鉄分もバランス良く含まれており、自律神経の安定に貢献します。龍眼は、まさに現代人に必要な栄養素を豊富に含んだ食材と言えるでしょう。

まとめ

龍眼の魅力、お伝えできましたでしょうか。愛らしい姿からは想像できないほどの、豊かな恵みを持つ果実なのです。特に乾燥龍眼は、手軽に入手でき、保存にも優れているのが嬉しいポイント。薬膳スイーツやドリンクに活用したり、そのまま味わうのもおすすめです。健康維持が大切な現代、龍眼は世代を問わず、皆様の健やかな毎日をサポートしてくれるでしょう。

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