ベランダでレモンを育てよう!初心者でも簡単、鉢植え栽培のコツ
爽やかな香りと鮮やかな黄色が魅力のレモン。実は、ベランダでも手軽に育てられるんです!この記事では、初心者さんでも安心して始められる、レモンの鉢植え栽培のコツをご紹介します。苗の選び方から水やり、肥料の与え方、剪定のポイントまで、写真付きで分かりやすく解説。自分で育てたレモンで、美味しいレモネードや料理を楽しんでみませんか?ベランダを彩るグリーンのアクセントとしても、レモンの木は最適。さあ、あなたもベランダでレモン栽培を始めて、豊かな実りを体験しましょう!

レモンの木ってどんな植物?特徴と魅力をご紹介

レモンは、ミカン科の柑橘類です。原産はインドのヒマラヤ地方で、今ではその爽やかな香りと酸味、栄養価の高さから世界中で栽培されています。食生活に欠かせない果物として親しまれています。「レモン〇個分」というように、ビタミンCが豊富に含まれていることで有名です。ビタミンCは免疫力を高める効果があると言われており、風邪予防として、はちみつレモンがよく飲まれてきました。プランターで育てれば、鮮やかな黄色の実がベランダやお庭を彩り、見た目も楽しめます。収穫したレモンは、そのまま食べるのはもちろん、お菓子や料理、ドリンクなど、色々な使い方ができます。自分で育てた新鮮なレモンを使って、美味しいレモン料理を楽しみましょう。

レモン栽培に最適な環境と管理のコツ

レモンの木が元気に育ち、たくさんの実をつけるためには、適切な環境と管理が欠かせません。レモンは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。日照不足になると生育が悪くなり、実付きにも影響するため、できるだけ日の当たる場所に置きましょう。鉢植えの場合は、移動できるので、季節や天候に合わせて場所を変えることができます。レモンは寒さに弱いので、冬に気温が氷点下になる地域では、冬の間は室内の日当たりの良い場所で管理することが大切です。そうすることで、寒さによるダメージを防ぎ、春からの成長を促すことができます。また、レモンの木は花を咲かせたり、実をつけたりするのにたくさんのエネルギーを使います。特に植え付けから2年以内の若い木は、まだ十分に成長していないため、実をつけさせると木の成長を妨げてしまいます。そのため、植え付け後2年以内にできた実は、もったいないかもしれませんが、摘み取るようにしましょう。そうすることで、木の体力を温存し、3~4年後の本格的な収穫期に、大きく質の良い実をたくさん収穫することができます。苗木から育てた場合、最初の収穫までには3~4年かかりますが、最初の管理がとても重要です。

レモンの鉢植え栽培に必要なもの

レモンの鉢植え栽培を始めるには、以下のものを用意しておくと便利です。まず、レモンの苗木が必要です。品種を選ぶ際は、初心者でも育てやすい、病気や寒さに強いものを選ぶと良いでしょう。次に、苗木を植えるためのプランターを用意します。レモンの木は大きく育つので、深さと幅のあるものを選びましょう。土は、水はけ、水もち、通気性の良い培養土が適しています。市販の果樹用培養土や、栄養バランスの良い培養土を用意しましょう。木の成長と実のためには肥料も必要です。有機肥料や緩効性肥料を用意しましょう。土の表面を覆うマルチング材は、土の乾燥を防ぎ、温度を調整するのに役立ちます。日々の水やりにはジョウロ、枝を切るには剪定ハサミが必要です。これらの道具を揃えることで、レモンの鉢植え栽培をスムーズに始めることができます。

ベランダでレモンの木を育てる方法|初心者向け7ステップガイド

ベランダでレモンの木を育てて、自家製レモンを楽しみませんか?ここでは、初心者でも簡単に挑戦できる、レモンの木の育て方を7つのステップでご紹介します。美味しいレモンを収穫するための秘訣を、順を追って解説していきます。

ベランダレモン栽培|ステップ1:最適な土を選ぶ

レモンの木が元気に育つためには、水はけと栄養バランスに優れた土壌が不可欠です。市販の培養土を選ぶ際は、レモン栽培に適したものがおすすめです。自分でブレンドする場合は、赤玉土、腐葉土、バーミキュライトなどを混ぜて、水はけの良い状態にしましょう。ベランダ栽培では、特に土の配合が重要になります。レモンの木が根をしっかりと張り、必要な栄養を吸収できるような土壌を作りましょう。

ベランダレモン栽培|ステップ2:苗木の選び方と植え付け

健康な苗木を選ぶことが、成功への第一歩です。葉の色が濃く、病害虫の被害がないか確認しましょう。根の状態も重要なので、ポットの底から根が伸びすぎていないものがおすすめです。植え付けの際は、根を傷つけないように丁寧にポットから取り出し、根鉢を軽くほぐします。鉢底に鉢底石を敷き、苗木を植え付けたら、土を被せて軽く押さえます。深植えにならないように注意し、根元が少し見えるくらいが理想的です。

ベランダレモン栽培|ステップ3:マルチングで土壌環境を整える

植え付け後、土の表面をマルチング材で覆うことで、乾燥を防ぎ、地温を安定させる効果があります。わらやウッドチップ、市販のマルチング材などを利用しましょう。マルチングは、雑草の抑制にもつながります。特にベランダでは、風通しが悪くなりがちなので、マルチングによって土壌環境を改善することが重要です。マルチング材を敷く際は、レモンの木の根元を避けて、土の表面全体を覆うようにしましょう。

レモンの育て方|④ 水やり

ベランダでレモンの木を育てる上で、水やりは日々の管理における重要なポイントです。適切な水やりは、レモンの木が元気に育ち、美味しい実をつけるための基礎となります。毎日の土の状態をチェックし、適切なタイミングと量で水を与えることが大切です。水やりの頻度は季節によって調整が必要です。春と秋は、レモンの木が活発に成長する時期なので、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。特に乾燥しやすいベランダでは、水切れに注意が必要です。夏は気温が高く、土がすぐに乾いてしまうため、朝夕2回、水やりを行うのが理想的です。ただし、日中の暑い時間帯に水やりをすると、土が蒸れて根を傷めたり、葉焼けの原因になることがあるので、涼しい時間帯を選んでください。冬はレモンの木の成長が緩やかになるため、水やりの頻度を減らします。土の表面が完全に乾いてから水を与えるようにし、水の与えすぎによる根腐れを防ぎましょう。水やりのタイミングが難しいと感じる場合は、市販の土壌水分計を利用するのも良いでしょう。土壌水分計を使えば、土の中の水分量を簡単に把握できるので、水やりのタイミングを逃す心配がありません。

レモンの育て方|⑤ 剪定

ベランダでレモンの木を育てる上で、剪定は欠かせない作業です。適切な剪定を行うことで、木の形を整え、風通しを良くし、日当たりを改善することができます。また、剪定は、レモンの木全体の健康を保ち、実の品質と収穫量を向上させる効果も期待できます。剪定の時期は、一般的に、生育が穏やかになる春と秋に行います。混み合った枝や不要な枝を剪定することで、養分が効率的に行き渡るようになり、丈夫な枝や美味しい実の育成を促します。内側に伸びる枝や、他の枝と交差する枝、枯れた枝などは、積極的に剪定しましょう。レモンの木にはトゲがありますが、剪定の際に邪魔になる場合は切り取っても問題ありません。剪定を行う際には、清潔で切れ味の良い剪定ばさみを使用し、切り口をきれいに仕上げるように心がけてください。ベランダで育てているレモンの木でも、剪定を行うことで、より多くの実を収穫できるようになります。種から育てたレモンの木の場合でも、剪定は結実を促すために非常に有効です。定期的な剪定によって、バランスの取れた樹形を維持し、日当たりと風通しを確保することで、実付きを良くすることができます。

こんな枝は剪定しよう

ベランダでレモンの木を育てる際には、不要な枝を剪定することで、レモンの木の成長を促進し、実の品質を高めることができます。具体的には、以下のような枝を剪定すると良いでしょう。まず、枯れている枝や病気にかかっている枝は、他の健康な部分への影響を防ぐために、早めに切り落としましょう。次に、勢いよく上に伸びる徒長枝は、養分を無駄に消費するため、剪定の対象となります。また、内側に向かって伸びる枝や、他の枝と交差している枝は、日当たりや風通しを悪くする原因となるため、取り除くことが大切です。さらに、台木から生えてくる吸枝は、レモンの木の生育を妨げるだけでなく、品質の悪い実をつける可能性があるため、根元から切り落としましょう。これらの不要な枝を剪定することで、レモンの木全体の風通しが良くなり、日当たりが改善され、病害虫の発生を抑制することができます。また、養分が効率的に行き渡ることで、実の品質向上と収穫量の増加に繋がります。

レモンの育て方|⑥ 肥料(追肥)

ベランダでレモンの木を育てる上で、追肥は、レモンの木の成長をサポートし、美味しい実をたくさん収穫するために重要な作業です。追肥とは、生育期間中に肥料を追加で与えることで、レモンの木に必要な栄養分を補給し、生育を促進することを指します。特に、ベランダ栽培では、鉢植えの土壌の栄養分が限られているため、定期的な追肥が欠かせません。追肥の時期は、一般的に、春、夏、秋の年3回が目安です。具体的には、3月、6月、10月頃に、緩効性の化成肥料や有機肥料などを与えます。これらの時期は、レモンの木が新芽を伸ばしたり、花を咲かせたり、実を大きく育てたりするために、多くの栄養分を必要とする時期です。肥料を与える際には、肥料のパッケージに記載されている使用方法や量を守り、過剰な施肥にならないように注意しましょう。特に実がなるようになってきたら、木の消費する養分量が増えるため、肥料の量を調整するようにしてください。適切な追肥を行うことで、レモンの木は丈夫に育ち、たくさんの美味しい実をつけてくれるでしょう。

追肥後の白い影?それは酵母菌のしわざ。

肥料を与えた後、土の表面に綿のような白いものが現れることがあります。これは心配ご無用、「酵母菌」という微生物の仲間です。特に、UETEのスターターセットにセットされている肥料は有機肥料なので、気温が上がると酵母菌が活発になりやすいのです。この酵母菌、植物にも人間にも無害なので、安心して育ててください。見た目が気になるようでしたら、土を少し掘り返して、肥料を土の中に埋め込むようにすると、発生を抑えられます。見た目もスッキリ、肥料の効果もそのままにできますよ。

レモンの育て方|⑦ いよいよ収穫のとき

レモン栽培の一番の楽しみ、それは収穫です!苗を植えてから大体3年目の秋、または4年目の春が最初の収穫時期の目安です。この頃になると、レモンの実が大きく育ち、おいしく食べられる状態になります。収穫のサインは、実が大きく成長し、そして何よりも、鮮やかな黄色に変わることです。緑色がほとんど消えて、全体が均一な黄色になったら、収穫のベストタイミング!収穫するときは、レモンのヘタの少し上を、清潔なハサミで丁寧にカットします。実を傷つけないように気を付けて、優しく収穫してくださいね。自分で育てたレモンは、お店で買うものとは比べものにならないくらい、香りが高く、風味も豊かです。ぜひ、とれたての味を堪能してください。適切な時期に収穫することで、木への負担を減らし、来年以降もたくさん実をつけてくれますよ。

レモン栽培は楽しさいっぱい!家庭菜園の魅力

自宅の庭やベランダでレモンを育てることの魅力は、何と言っても自分で育てたレモンを、新鮮な状態で収穫して、すぐに味わえることです。お店で手軽に買えるレモンも便利ですが、種から芽が出て、花が咲き、実が大きくなって色が変わっていく様子を間近で見られるのは、自然の力強さや生命の神秘を感じられる貴重な体験です。苗木を植えて、毎日水をあげたり、剪定したり、肥料をあげたりしながら、その成長を見守ることで、普段何気なく食べている果物が、どれだけの手間と時間をかけて育っているのかを知ることができます。この学びと感動は、家庭菜園ならではの特別な魅力であり、お子様の食育にもつながります。収穫の瞬間は、これまでの苦労が報われる最高の瞬間であり、そのレモンを使った料理は、普段よりもずっと美味しく感じられるはずです。レモンの木と共に、あなた自身の心も豊かになる、そんな家庭菜園の心地よい暮らしを体験してみませんか?

まとめ

この記事では、レモンの鉢植え栽培を初めての方にもわかりやすいように、7つのステップに分けて詳しく解説しました。レモンは、ビタミンCが豊富で爽やかな香りが特徴であり、私たちの生活を豊かにしてくれるだけでなく、ベランダや庭を美しく彩る果樹としても人気があります。生育を促し、実り豊かな収穫を得るためには、日当たりと風通しの良い場所を選び、寒さ対策として冬は室内で管理することが大切です。また、若い木には摘果を行い、木の負担を減らすことも重要です。土づくり、苗の植え付け、マルチング、水やり、剪定、追肥、そして収穫といった各段階を丁寧に行うことで、ご自宅で採れたての新鮮なレモンを味わうことができます。特にUETEのような初心者向けの栽培キットやアフターサポートを活用すれば、初めての方でも安心してレモン栽培に挑戦し、その喜びを十分に感じることができるでしょう。この記事を参考に、ご自身でレモンの木を育て、収穫の喜びと新鮮なレモンの恵みを享受する、豊かな家庭菜園生活を始めてみませんか。

レモンの木はどれくらいの大きさになりますか?

レモンの木の大きさは、品種や栽培環境によって異なりますが、庭に直接植えた場合は数メートルに成長することもあります。鉢植えの場合は、剪定によって大きさを調整することができるため、ベランダや庭の広さに合わせて2~3メートル程度に抑えることが可能です。鉢のサイズを大きくしたり、定期的に剪定を行うことで、樹形を管理しながら栽培を楽しむことができます。

レモンの木、実がなるまでの期間は?

レモンの木を庭やベランダに植えてから、初めての実を収穫できるまでには、一般的に3~4年程度かかると言われています。具体的には、植え付けの3年目の秋から4年目の春にかけて収穫時期を迎えることが多いようです。ただし、まだ若い木に実をつけさせると、生育に必要なエネルギーが不足してしまうため、植え付け後2年以内の若い木に実がなった場合は、摘果することをおすすめします。摘果することで、木が丈夫に成長し、将来的により多くの実をつけることができるようになります。

ベランダ栽培、冬越しのポイントは?

レモンの木は寒さに弱い植物です。特に、冬の気温が氷点下になる地域では、冬の間は室内の日当たりの良い場所に移動して管理することが大切です。霜が降りるような寒い日には、屋外に置いている場合は不織布などで覆って防寒対策をしたり、室内に取り込むなどの対策を行い、凍結から守るようにしましょう。関東地方などの比較的温暖な地域でも、冬場に日当たりの悪い場所に置いたり、室内の日照不足の状態が続くと、葉が黄色くなって落葉する原因となります。実際に、50cmほどの苗から育てて3年目に120cmほどに成長したレモンの木を、冬にベランダに放置してしまった結果、すべての葉が落ちてしまったという事例もあります。その後、室内に取り込んでも、十分な日当たりを確保できずに葉の黄変や落葉が続くこともあります。翌年以降も安定して収穫するためには、冬の間の温度管理と日照時間の確保が非常に重要です。水やりも、冬は控えめに、土の表面が完全に乾いてから与えるようにしましょう。

葉が黄色くなる原因は何ですか?

レモンの木の葉が黄色くなる原因はいくつか考えられます。よくある原因としては、水の与えすぎによる根腐れや、反対に水不足による乾燥が挙げられます。その他にも、肥料不足(特に窒素やマグネシウムなどの栄養素の不足)、土壌のpHバランスの乱れ、あるいは病害虫による影響なども、葉が黄色くなる原因となることがあります。特に、冬場に日照不足になると、光合成が十分にできなくなり、葉が黄色くなって落葉することがあります。例えば、関東地方で冬場に午前中しか日が当たらない場所や、室内の窓際で育てていても日照時間が短い場合、日照不足が原因で葉が黄色くなったり、落葉が見られることがあります。水やりの頻度や土の状態、肥料の種類や与えた時期などを確認し、原因を特定して適切な対策を行うことが大切です。十分な光量を確保することも、葉を健康に保つために非常に重要なポイントです。

枝ばかり伸びて花が咲かない時の対処法は?

レモンの木が細長く伸びすぎて花が咲かない場合、主な原因として考えられるのは、日照不足と不適切な剪定です。レモンの木は日光が良く当たり、風通しの良い場所を好むため、日照が不足すると枝が間延びしてしまい、花芽がつきにくくなります。ある例では、春に購入した50cmほどの鉢植えのレモンが、秋に1つだけ実を収穫できたものの、その後長すぎる枝を剪定したところ、枝も幹も細いまま徒長してしまい、花が咲く様子が見られないという状況がありました。晴れた日にはできるだけ屋外に出して日光に当て、冬に室内に入れる際も、日当たりの良い窓辺を選んで置くようにしましょう。また、剪定の方法が適切でない場合、栄養が伸びすぎた枝に集中してしまい、花付きが悪くなることがあります。植え付けから2年目以降の春と秋に、混み合った枝や内側に伸びている枝、枯れた枝などを剪定することで、樹の形を整え、枝全体に栄養が行き渡るように促しましょう。そうすることで、木の体力を保ち、花芽の形成や結実に繋がりやすくなります。

レモンの花や小さな実が落ちてしまいます。原因と対策は?

レモンの花や幼い実が落下する現象は、しばしば「生理落果」と呼ばれます。これは、レモンの木が自身の体力や栄養供給能力を考慮し、実の数を自然に調整する生理的な反応です。特に、植え付け後2年以内の若い木では、まだ十分な生育力がないため、花や実を維持することが難しく、多くが落ちてしまうことがあります。この時期は、無理に実をならせるよりも、摘果を行い、木の成長を優先させることが大切です。実際に、3年目のレモンの木でも、たくさんの花が咲いても、大きく育たずに落ちてしまうケースがよく見られます。また、7年目の木で毎年ある程度の収穫があっても、咲いた花の多くが落下するという事例もあります。水不足や肥料切れも落果の大きな原因です。特に、実が大きくなる時期は、大量の水分と栄養を必要とするため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、3月、6月、10月頃に定期的に追肥を行いましょう。過去に冬場の水やりを怠ったために葉が全て落ちてしまった木は、回復後も結実には特に注意が必要です。その他、日照不足、急激な気温変化、強い風なども落果を促進する要因となるため、レモンにとって最適な環境を提供できるよう努めましょう。

鉢植えのレモンの木を大きくせずに実をつけさせるには?

鉢植えのレモンの木をコンパクトに育てながら実を収穫するためには、適切な鉢のサイズ選び、定期的な剪定、そしてバランスの取れた水やりと施肥が不可欠です。レモンの木は、根の成長に合わせて鉢を大きくすることで生育が旺盛になりますが、樹の大きさを制限したい場合は、過度に小さい鉢は避け、8号や9号程度の鉢にとどめ、それ以上のサイズアップを控えることで樹高をコントロールできます。例えば、8号鉢で数年育てたレモンの木を、根詰まりを解消するために9号鉢に植え替えるといった方法が有効です。さらに、毎年春と秋に適切な剪定を行うことで、樹形を整えつつ、花芽の形成を促すことができます。特に、勢いよく伸びる徒長枝や不要な枝を剪定することで、養分が果実に集中しやすくなります。水やりは、土の表面が乾燥したらたっぷりと与え、乾燥や過湿を防ぐことが重要です。肥料は、新芽の成長、開花、果実の肥大に合わせて、年に数回(3月、6月、10月頃)追肥を行い、木の活力を維持しつつ、果実の品質向上を目指しましょう。適切な管理を行うことで、限られたスペースでも美味しいレモンを収穫することが可能です。

レモンの人工授粉はどのように行いますか?

ベランダなど風通しの良い場所や、屋内でレモンを栽培している場合、自然の風や昆虫による受粉が期待できないことがあります。そのような環境では、人工授粉を行うことで、実を結ぶ確率を高めることができます。人工授粉のやり方は簡単で、清潔な筆や綿棒などを使用します。まず、レモンの花の中心にある雌しべ(先端が少し粘り気のある部分、これを柱頭といいます)を探します。次に、同じ花、または別の花から雄しべの花粉を筆などで優しく集めます。花粉は雄しべの先端にある黄色い部分に付着しています。集めた花粉を、雌しべの先端の粘り気のある柱頭に、軽く触れるように付着させます。重要なのは「雌しべの奥深くにある粘着部分に付ける」というより、花粉が付着しやすい先端部分を狙うことです。風の強い日に屋外で人工授粉を行う際は、花粉が飛び散らないように、風の弱い時間帯を選んだり、一時的に風の影響を受けにくい場所へ移動させるなどの工夫をすると良いでしょう。この作業を、花が咲いている期間中に何度か繰り返すと、より効果が期待できます。

育てたレモンの味が不味いのはなぜですか?

自宅で育てたレモンの実が、たくさん収穫できるにもかかわらず「まるで別の柑橘類のような風味」で美味しくないと感じる場合、いくつかの原因が考えられます。考えられる原因の一つとして、台木(接ぎ木に使用された根の部分)から伸びた枝に実がなっている可能性があります。レモンの木の多くは、他の柑橘類の台木に接ぎ木されています。台木から生えた芽(ひこばえ)が成長して実をつけると、その実はレモン本来の味とは異なり、台木の品種の味(多くの場合、酸味が強く、苦味や渋みがあり、食用には適さないもの)になります。この場合は、台木から伸びている枝を見つけ出し、根元から切り落とすことが重要です。また、生育環境や栄養状態が適切でない場合も、味に影響を及ぼすことがあります。日照不足、水切れ、特定の栄養素の不足などは、果実の成熟を妨げ、酸味や苦味を強くする原因となることがあります。さらに、完熟する前に収穫してしまうと、糖度が十分に上がらず、酸味が際立ってしまうことがあります。収穫時期を少し遅らせ、実が完全に黄色く色づき、良い香りがするまで待つことをおすすめします。加えて、品種によっては、比較的酸味が強く、生食よりも加工(レモネードなど)に適しているものもあります。育てているレモンの品種を改めて確認し、その特性を理解することも大切です。これらの対策を試すことで、レモン本来の爽やかな風味に近づけることができるかもしれません。

レモンの木に花が咲かない、または実がならないのはなぜですか?

レモンの木に花が見られない、あるいは花が咲いても実がならない場合、いくつかの理由が考えられます。まず、樹齢が若いことが考えられます。レモンの木は通常、植えてから3年から4年で実をつけるようになります。若い木は、まだ十分に成長しておらず、花芽が作られにくい場合があります。 次に、日照不足が考えられます。レモンは太陽光を好む植物で、日照時間が少ないと花芽ができにくくなります。ベランダで栽培している場合、日中に十分な日光が当たらない場合は注意が必要です。 また、水やりや肥料の管理も重要です。水のやりすぎは根腐れを引き起こし、水不足は木の成長を妨げます。肥料が足りないと花芽の形成に影響しますが、窒素肥料が多すぎると葉や枝ばかりが成長して花が咲きにくくなることがあります。 剪定不足も原因の一つです。枝が密集しすぎると、内部に日光が当たらず風通しも悪くなり、花芽ができにくくなります。適切な剪定で木の形を整えることが大切です。 鉢植えの場合、鉢が小さすぎたり、根詰まりを起こしていると、根の成長が妨げられ、木の勢いが衰えて花が咲かなくなることがあります。あるユーザーの経験では、ベランダで鉢植えの酢橘や香母酢を育てていたところ、最初の数年は実がなったものの、その後数年間花が咲かず実がならないという状況が見られました。このような場合、鉢の大きさ(例:35cm)や水はけ、根の状態などを確認し、必要であれば植え替えや土の改良を検討しましょう。 これらの原因を見直し、適切な環境と管理をすることで、レモンの木に再び花が咲き、実をつける可能性が高まります。

室内でレモンの木を育てることは可能ですか?ベランダとどちらが良いですか?

レモンの木を室内で育てることはできますが、一般的には日当たりと風通しが良いベランダや屋外の方が適しています。レモンの木は日光を好むため、十分な日光がないと生育が悪くなり、花や実をつけることが難しくなります。また、風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなるため、屋外の環境が理想的です。 マンションに住んでいて害虫を避けたいなどの理由から、室内で観葉植物としてレモンを育てたいという方もいるかもしれませんが、レモンの健康な成長と豊かな実りのためには、屋外の環境が最適です。 ただし、多くの地域ではレモンは寒さに弱いため、冬の気温が氷点下を下回る場合は、室内で保護する必要があります。この場合でも、室内の最も日当たりの良い窓際を選び、できるだけ多くの光を当てることが重要です。冬に室内で管理する際は、日照不足が続くと葉が黄色くなり落ちることがあるため、適切な光を確保するための工夫(植物育成ライトの使用など)も検討すると良いでしょう。 したがって、基本的には春から秋にかけてはベランダや屋外で育て、冬の厳しい寒さから守るために室内へ移動させるのが、レモンの木にとって最適な環境と言えます。
レモンの木 ベランダ