キウイ栄養成分

キウイは、その小さな外見からは想像できないほどの栄養価を秘めた果物です。緑と黄色の鮮やかな果肉には、ビタミンCをはじめとした多くの栄養素が詰まっており、免疫力の向上や美肌効果、さらには消化促進など、さまざまな健康効果をもたらします。本記事では、そんなキウイの驚くべき栄養成分と、毎日の食事に取り入れることで得られる健康メリットについて詳しく解説します。

食物繊維

キウイに豊富に含まれている栄養素の一つは食物繊維です。グリーンキウイ100gあたりには、食物繊維が2.6g含まれています。ちなみに、バナナ100gには1.1gの食物繊維が含まれています。同じ100gでも、キウイはバナナに比べて2倍以上の食物繊維を提供します。

ビタミンCとビタミンEの効果

キウイに豊富な栄養素には、風邪の予防や肌の健康を保つために重要なビタミンCがあります。例えば、グリーンキウイの食べられる部分100gには約71mgのビタミンCが含まれています。成人が1日に摂るべきビタミンCの量は100mgとされ、キウイを1つ食べるだけで、そのほとんどをカバーできます。ビタミンCと共に摂取すると効果的と言われるのが、キウイにも豊富なビタミンEです。ビタミンEは、抗酸化作用を持ち、血栓の予防や悪玉コレステロールの抑制をしますが、ビタミンCと一緒に摂ることでその効果がさらに高まります。

葉酸と鉄分

グリーンキウイには、100gあたりに0.3mgの鉄分が含まれています。鉄分を豊富に含む食品は多くありません。そのため、果物で鉄分を手軽に摂取できるキウイは非常に重要です。鉄分と一緒に摂ると効果が高まる栄養素が葉酸です。グリーンキウイの可食部100gには、37µgの葉酸が含有されています。葉酸と鉄分はどちらも赤血球の生成に必要な成分です。これらは不足しやすい栄養素であり、同時に摂取すると貧血予防に効果的です。

カリウム

キウイフルーツは豊富な栄養素を持つ果物で、その中にカリウムが含まれています。カリウムは体内で余分なナトリウムを排除し、むくみを防ぎ、さらには高血圧の予防にも役立ちます。特にグリーンキウイは、食べられる部分100gあたりに300mgのカリウムを含み、果物の中でも特に優れた供給源となっています。

カルシウムとマグネシウムの重要性について

キウイには、骨や歯を保護し、血液の凝固を助けるカルシウムが含まれています。グリーンキウイ100gあたりには約26mgのカルシウムが含まれており、カルシウムと密接に関わる栄養素であるマグネシウムとの関係は欠かせません。カルシウムとマグネシウムはおおよそ1対2の割合で、互いに骨や歯からの成分の流出を防いでいます。キウイには、可食部分100gあたり14mgのマグネシウムが含まれ、カルシウムとバランスよく摂取することが理想的です。

冷蔵庫での保管が推奨される理由

キウイは冷蔵庫で保存するのが理想的です。手のひらサイズであるため、キウイは冷蔵庫内で場所をとりません。購入時に付属するプラスチックケースや袋を用いて保存すると便利です。その際、キウイが重ならないように配置してください。キウイをお互いに重ねないことで、部分的な痛みを防ぐことができます。保存の目安として、1週間以内に食べきれる量を考えると新鮮さを保つのが簡単です。固いキウイを食べ頃にするには、常温で追熟させてください。必要な分だけを追熟することで、食べきれずに味が落ちるのを防ぎます。キウイはフリーザーバッグに入れて冷凍保存も可能です。ただし、解凍後は生で食べる場合とは食感が変わります。凍ったままでスムージーやヨーグルトに加えると、美味しく楽しむことができます。

夜にキウイを食べると睡眠の質が向上

台湾の台北医学大学による研究で、キウイに含まれるセロトニンが睡眠に良い影響を与えることが示されました。この研究は、睡眠に問題を抱える24名の男女が就寝前に2個のキウイフルーツを摂取することで、4週間にわたる変化を観察したものです。調査結果では、PSQIスコアにおいて42.4%の意味のある改善があったことが報告されました。このような研究結果から、キウイが持つ睡眠改善効果が広く関心を集めています。

キウイを皮まで食べると栄養が豊富

キウイの効果的な摂取方法は、皮を剥がずにそのままいただくことです。キウイの皮には果肉同様に豊富な食物繊維や栄養素が含まれています。表面をさっと水洗いして、りんごをそのまま食べるように試してみてください。皮ごと食べることで、カットする手間も省けて便利です。表面の毛が気になる方には、毛が短くて目立ちにくいゴールドキウイがおすすめです。

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