世界のプリン 種類
世界は驚くほど多様で、その多様性は食文化にも当然反映されます。それは当然、全世界で愛される甘いデザート、プリンにも例外ではありません。そこで今回は、さまざまなプリンの種類を旅してその多彩なバリエーションと素晴らしい風味を探求します。一緒にその冒険をお楽しみください。
【世界のプリン3種類】特徴と歴史
世界のプリン3種類をご紹介します。
ブラジルのプジン:
ブラジルの代表的なプリンである「プジン」は、洋菓子プリンとは異なる個性を持っています。プジンの特徴は、卵とコンデンスミルクを使用すること。このスイーツは、ポルトガルから伝わったプリンの影響を受けて生まれましたが、手に入りやすい材料を活用してブラジル独自の風味となりました。日本のカスタードプリンと比べると、ミルキーでしっかりとした食感が魅力。ブラジルの家庭で受け継がれてきた、親しみやすいスイーツです。
ブラジルのキンジン:
ブラジルのスイーツ「キンジン」は、プリンよりもさらに濃厚な味わいを楽しむことができます。このスイーツは卵黄・砂糖・ココナッツの3つの主な材料で作られ、大きなドーナツ型を使って独特の形状を持っています。特筆すべきは、ココナッツミルクから引き出されるフルーティで濃厚な甘さ。その美味しさは、一度食べ始めると止まらない、魅惑的な一品です。
イタリアのボネ:
イタリアの食後のデザートである「ボネ」は、見た目がチョコレートプリンに似ていますが、アーモンドプードルを使用することで独特の香ばしさと上品な甘さが楽しめます。キャラメルソースや生クリーム、ミントの葉を添えることで、美しい一皿が完成します。プリンの形状は、料理人の丸い帽子に似ており、「ボネ」の名前はピエモンテの方言である「berretto(ベレット)」に由来しています。トリノの伝統的なデザートとして、洗練された風味が楽しめるスイーツです。
これらのプリンは、それぞれの国や地域の特徴や文化が反映され、独自の魅力を持っています。異なる材料や製法を通じて、世界中で愛される美味しさを提供しています。
プジンの材料・レシピ
プジンの材料とレシピをご紹介します。
調理時間: 60分
〈プリン液〉
卵……4個
牛乳……300cc
コンデンスミルク……100g
〈カラメルソース〉
グラニュー糖……50g
水……大さじ2杯
湯……小さじ1杯
〈ココアスポンジ〉
卵……1個
砂糖……60g
小麦粉……60g
ココアパウダー……20g
牛乳……大さじ2杯
サラダ油……大さじ1杯
※本場のプヂンは非常に甘いです。甘さ控えめにするためにコンデンスミルクの量を調整しています。より本格的な味を楽しみたい場合は、コンデンスミルクを200gに増やしてください。
作り方
カラメルソースを作る
鍋にグラニュー糖と水を入れて火にかけます。ときどき鍋を揺すりながら加熱し、茶色く色づいたら火を止め、湯を加えます。すぐに型に流し入れます。
プリン液を作る
ボウルに卵とコンデンスミルクを入れ、泡立てないように混ぜます。牛乳を加え、よく混ぜ合わせたらプリン液の完成です。オーブンを160℃に予熱し、天板にお湯を用意します。
ココアスポンジを作る
室温に戻した卵に砂糖を加え、泡立て器または電動ホイッパーでよく撹拌します。もったりしてきたら牛乳とサラダ油を加えて再度混ぜます。小麦粉とココアパウダーをふるって加え、さっくりと混ぜ合わせます。
型に注ぐ
カラメルソースが固まったら、その上にプリン液を茶こしやザルで漉しながら静かに注ぎます。次にココアスポンジ生地をその上に流し入れます。生地は自然に広がるので心配いりません。
蒸し焼きにする
天板にお湯を張り、160℃のオーブンで30分蒸し焼きにします。中央に竹串を刺して何も付いてこなければ焼き上がりです。焼き上がったらオーブンから取り出して冷まします。液体が付いてきたら、さらに焼き時間を調整します。
型から外す
冷めたら、ナイフやヘラでフチを一周させて型から外します。お皿をひっくり返してのせ、型を押さえながら揺すると外れます。お好みの大きさにカットしてお召し上がりください。
楽しみながらお作りください!
キンジンの材料・レシピ
キンジンは、ブラジルの伝統的なスイーツで、濃厚なココナッツの風味が特徴です。以下は、簡単な材料と手順で作るキンジンのレシピです。
材料:
砂糖: 110g
ココナッツファイン: 100g
ココナッツパウダー: 大さじ4
ココナッツミルク: 200cc
ココナッツオイル: 適量
卵黄: 6個
レシピ:
砂糖、ココナッツファイン、ココナッツパウダーをボウルに入れ、よくすり混ぜます。均一な混合を目指してください。
ココナッツミルクを加え、しっかりと混ぜ合わせます。次に卵黄を加え、滑らかなテクスチャーになるようによく混ぜます。
ココナッツオイルを適量取り、型の内側をしっかりと塗ります。これにより、キンジンが型から簡単に取り出せるようになります。
準備した生地をココナッツオイルで塗った型に流し入れます。表面を平らに整え、均一な厚みになるように注意してください。
オーブンを予熱し、180度に設定します。水浴焼きのため、型を大きなオーブンプロフォイルで湯煎してください。
湯煎した状態で、オーブンで約30分間焼きます。表面が軽く焼き色を帯び、中央がしっかりと固まるまで焼くことが大切です。
キンジンをオーブンから取り出し、冷めるまでしばらく放置します。その後、冷蔵庫で冷やし固めます。冷やすことで風味がしっかりとなじみ、食感が良くなります。
冷やされたキンジンは、ココナッツの風味が豊かで、濃厚な甘さが口いっぱいに広がる美味しいスイーツとなります。冷やし固めた後、切り分けてお楽しみください。
このシンプルなレシピで、ブラジルの伝統的なデザートであるキンジンの美味しさを堪能してみてください。
ボネの材料・レシピ
ボネは、イタリアの伝統的なデザートで、アーモンドプードルを使用して香ばしく上品な甘さが特徴です。以下は、美味しいボネを作るための材料と手順です。
材料:
卵: 4個
砂糖: 70g
ココアパウダー: 30g
牛乳: 450cc
エスプレッソ: 50cc
ビスケットのアマレッティ: 50g
リキュールのアマレット: 50cc
カラメル用グラニュー糖: 80g
溶かしバター: 適量
レシピ:
シチューポット16cmにカラメル用グラニュー糖を入れ、中火で砂糖を溶かしカラメルを作ります。ちょうど良いカラメル色になったら、シチューポットを取り除き、カラメルを底に広げます。そのままカラメルを冷ますことで固まります。
シチューポットの側面に溶かしバターを塗り、カラメルがくっつかないようにします。
ボウルに卵を割り入れてほぐし、砂糖とココアパウダーを加えてよく混ぜます。
リキュールのアマレットとエスプレッソを加え、さらに牛乳を加えてよく混ぜます。
フードプロセッサーなどで細かく砕いたビスケットのアマレッティを加え、よく混ぜます。
3を5に注ぎ、よく混ぜます。
シチューポット18cmに約600ccの湯を入れ、その中にシチューポット16cmを湯煎しながら入れます。
オーブンを160℃に予熱し、湯煎の状態でシチューポットをオーブンに入れて約90分間焼きます。
粗熱が取れたら、ボネを冷蔵庫でしっかりと冷やします。
型代わりのシチューポットから皿にボネを裏返し出し、ビスケットのアマレッティを何枚か飾り付けて出来上がります。
これで、上品な香ばしさと甘さが楽しめるイタリアの伝統的なデザート、ボネの完成です。冷たく冷やしてお楽しみください。
まとめ
それぞれの国や地域から生まれたさまざまなプリンの魅力を紹介しました。料理文化の多様性は、甘さや食感、そして一つ一つのプリンに込められた歴史や想いにも表れています。これを通じて、それぞれの地域の感性や価値観が見えてくるでしょう。これからも、新たなプリンの発見とともに、世界の美味しさと多様性を感じてみませんか。