無花果 種類
無花果、その美しい外観と独特な味わいに魅了される人は多いでしょう。由来は古代地中海地域で、今では世界中でその美味しさが認知され、広く栽培されています。しかし、無花果には実はさまざまな種類が存在します。見た目や味、育てる環境によって微妙に異なる個性を持つ無花果が数多く存在するのです。今回はそのうちの何種類かを取り上げ、特徴や味わいの違いを詳しくご紹介します。無花果の新たな魅力を発見し、さらに深くその世界に足を踏み込んでみませんか?
イチジク(無花果/いちじく)の分類と特徴は?
分類名: モクセイ目>モクセイ科>フィカス属
学名:Ficus carica L.
英名:Fig フランス名:Figue
日本名:いちじく/無花果
通称:南国の果実
イチジクはモクセイ目モクセイ科フィカス属に分類される落葉樹であり、その名前は花の形が存在しないという特性から由来しています。全地球の熱带から亜熱帯地域で見られ、その種類は2,000以上に上ります。その果実は熟すと甘さが増し、生食や調理に適しています。
日本でも長い間親しまれてきたイチジクは、特に九州地方でよく栽培されています。その育てやすさから、庭木や公園の木としてもしばしば見かけます。しかしこの木の最大の魅力は、その果実の中にあります。イチジクの果実は独特な甘みと風味、滑らかな食感を持つため、生食だけでなくジャムやドライフルーツの材料としても使われています。さらに、食物繊維とミネラルが豊富なため、健康や美容の面での効果も期待されています。
その見た目とは裏腹に、イチジクは味わい深く、栄養価も高いです。これらの特徴から、21世紀的な食材として新たな評価を受けるべき存在と再認識されつつあります。なお、皆さんが食べている部分は、蕾が膨らんだ「隠頭花序」という花そのもので、果実と呼ばれる部分は花序が肥大したものです。
イチジクの名前の由来
イチジクの名前にはいくつかの由来があります。一説では、中国での名称「映日果(エイジツカ)」がなまって「イチジク」になったとされています。また、「一日一個ずつ熟す」から「一熟」、もしくは「一ヶ月で実が熟す」から「イチジク」と呼ばれるようになったという説もあります。漢字では「無花果」と書きますが、これは花がないわけではありません。実際には実の中に小さな白い花が無数に咲いているものの、外からはそれが見えないため、あたかも花がないかのように思われるからです。
イチジクのおもな種類・品種
日本国内で広く流通しているイチジクの品種の約8割が「桝井ドーフィン」という品種です。そのほかにも「蓬莱柿(ほうらいし)」「とよみつひめ」「ビオレ・ソリエス」といった品種が知られています。最近では「バナーネ」や「キング」「コナドリア」など、海外から導入された白イチジク品種の栽培も増えています。市場に出回る営農栽培の品種以外にも、家庭菜園向けのさまざまな品種が存在し、海外を含めるとイチジクの種類は非常に豊富です。
イチジクの主な産地
イチジクの主要な生産地は、愛知県、和歌山県、福岡県、兵庫県です。また、茨城県、富山県、大阪府、広島県、神奈川県などでも栽培されています。海外では、アメリカのカリフォルニア州や地中海沿岸諸国が代表的な生産地です。日本国内では、経済的に見て栽培が成立する北限が福島県、宮城県、新潟県あたりまでとされています。
イチジクの収穫時期と食べ頃の旬
イチジクは実をつける時期によって、初夏から夏にかけて実がなるもの、秋に実がなるもの、そして初夏と秋の両方に実をつけるものがあります。一般的な露地栽培のイチジクは、8月頃から10月頃までが収穫期です。夏に収穫されるものは6月から7月にかけてが収穫時期となります。
まとめ
無花果の種類と特性について解説しました。それぞれの種類によって異なる風味や特性を持ち、さまざまな料理に活用できる無花果の奥深さを知り、今後の食生活に彩を加えてみてはいかがでしょうか。この素晴らしい果実をより深く理解し、無花果の世界への興味を一層深めることができるでしょう。