掛け菓子とは、炒り豆やゼリー、飴玉などを主材料にし、シロップや糖蜜をかけて焙煎したり艶出しを施した和菓子のことを指します。主に行事や季節の節目に見られることが多く、特に3月3日のひな祭りなどでよく登場します。

代表的な掛け菓子

ひなあられ: もち米を主原料とし、高温で膨張させた後、シロップなどの糖蜜をかけて仕上げた掛け菓子です。ひな祭りに欠かせないお菓子として、色とりどりのかわいらしい形状が特徴です。

おこし: うるち米やもち米を主原料に、蒸す、乾燥させる、炒るの工程を経て製造され、最後にシロップをかけた掛け菓子です。米の香ばしさと甘みが調和した、しっかりとした食感が特徴です。

掛け菓子は、その美しい見た目と豊かな味わいで、季節の行事やお祝いの席を華やかに彩ります。

掛け菓子の代表的なレシピとして、「ひなあられ」と「おこし」の作り方をご紹介します。

ひなあられ

材料

もち米：2カップ

水：適量

砂糖：100g

食紅（お好みで、色を付けるため）：適量

作り方

もち米の準備

もち米をよく洗い、たっぷりの水に浸しておきます（約3時間）。

蒸し

浸したもち米を水を切り、蒸し器で30〜40分蒸します。もち米が柔らかくなったら取り出します。

成形

蒸したもち米を少し冷まし、手で軽く潰します。細かくして、食紅で色を付けたい場合はここで混ぜます。

形を整えながら、ラップやシリコン型で小さな粒状に整えます。

乾燥

成形したひなあられを風通しの良い場所で乾燥させます。完全に乾燥するまで1〜2日かかることがあります。

仕上げ

乾燥後、甘味をつけるために砂糖を軽く振りかけると良いでしょう。保存容器に入れて、湿気を避けて保管します。

おこし

材料

うるち米またはもち米：2カップ

砂糖：150g

水：50ml

作り方

米の準備

うるち米またはもち米をよく洗い、たっぷりの水に浸しておきます（約2時間）。

蒸し

米を水を切り、蒸し器で30〜40分蒸します。蒸し上がった米をよく混ぜて冷まします。

成形

冷ました米を軽く潰し、砂糖と水を混ぜ合わせたシロップを加えます。よく混ぜて、成形しやすい状態にします。

型に詰める

型に米とシロップの混ぜたものを詰め、平らにします。型を押しつけて形を整えます。

乾燥

型から外し、風通しの良い場所で乾燥させます。乾燥には数日かかることがあります。

仕上げ

乾燥したおこしは、保存容器に入れて、湿気を避けて保管します。

ポイント

水分量の調整：乾燥のために水分量を適切に調整することが重要です。

成形のコツ：米やもち米の状態によっては、成形が難しい場合があります。適切な水分量でしっかり混ぜ合わせてください。

これらのレシピを参考に、自宅で掛け菓子を作ってみてください。

掛け菓子は、季節や行事によってさまざまなバリエーションが展開され、日本の伝統や文化を体現する美味しい一片となっています。掛け菓子は、その保存性の高さから贈り物やお茶うけとしても人気で、繊細な味わいと美しい外観が、日本の和菓子文化の一端を紡いでいます。