イミテーションケーキ

イミテーションケーキは、リアルに見えますがケーキではない食べられないオブジェクトです。しかし、その驚くほど本物そっくりな作りは、見る人を魅了させてしまうほどです。手作りの温かみと芸術性の高さから、近年その人気は高まる一方です。一体どのようにしてこのリアルな作品が生み出されるのでしょうか。今回は、イミテーションケーキの秘密に迫ります。

イミテーションケーキってなに?

イミテーションケーキは、食べられないけれども本物そっくりに作られた偽物のケーキです。石粉や樹脂を使い、職人が丁寧に作り上げるため、見た目は本物のケーキと区別がつかないほど精巧です。この技術は日本で発展し、国内外で高く評価されています。チョコの流れやクリームの質感、フルーツの鮮やかさまでリアルに再現されており、喫茶店などに飾られても気づかれないほどです。

また、イミテーションケーキはお菓子メーカーの商品開発や飲食店のメニューサンプルとしても利用されています。最近では、海外のお土産としても人気があり、日本の伝統工芸として再評価されています。

結婚式で使われるウエディングケーキも、生ケーキだけでなくイミテーションケーキが注目されています。見た目が華やかで、発泡スチロールなどを使った土台に本物のクリームや果物を部分的に取り入れることで、ケーキ入刀やファーストバイトの演出も可能です。生ケーキと見分けがつかないほどの完成度がありながら、費用が抑えられるのも魅力です。生ケーキが平均7万円ほどなのに対し、イミテーションケーキは平均5万円ほどで作れるため、コストを重視するカップルにも人気です。

イミテーションケーキを使うメリット

イミテーションケーキは食べられませんが、衛生面を気にしないで飾れるなどのメリットがあります。ここからは、イミテーションケーキを使うメリットを見ていきます。

高さがあって華やかにできる
生ケーキでは難しい迫力ある高さのものや繊細なデコレーションも、イミテーションケーキならオーダーが可能です。天井が高く広い会場での結婚式では、離れた席からも見やすい高さに設置できるので、遠くの席からでもケーキ入刀を楽しめます。オリジナルデザインも作れるため、デザインにこだわるカップルにもぴったりです。

衛生面を気にせず飾っておける
ウエディングケーキは、ケーキ入刀後も会場に飾られますが、生ケーキの場合は衛生面に配慮し、カバーをしたり冷蔵庫に保管したりする必要があります。人の行き来する場所で長時間ライトに照らされていると劣化する可能性もあり、保存に工夫が必要です。一方、イミテーションケーキならホコリやライトによる品質劣化を心配する必要がなく、ケーキを切り分ける必要もないため、最後まで会場に飾れます。コロナ対策の選択肢としてもおすすめです。

イミテーションケーキを使う時の注意点

ウエディングで本物のケーキのような雰囲気を出したいけれど、コストも抑えたい。そんな時は、イミテーションケーキが有力な選択肢となります。しかし、見た目は本物同様ですので、適切な使い方をすることが重要です。 まずは、式場側がイミテーションケーキの使用を許可しているかを確認しましょう。持ち込みは基本的に禁止されているケースが多いので、会場作成のものを利用する必要があります。デザインは注文できるか、追加費用は発生するかなども確認が必要です。 次に、ゲストとのケーキシェアリングについてです。イミテーションケーキでは入刀した一部分しか本物でないため、皆でシェアすることはできません。この慣習を大切にしたい場合は、別途デザートとして本物のケーキを用意するなどの対応が求められます。 さらに、節約したがゆえの違和感を払拭するための工夫も欠かせません。ケーキ以外の料理でボリュームを持たせたり、引き出物にケーキを用意したりと、ホスピタリティ精神に満ちた計画が肝心です。 イミテーションケーキは便利な選択肢ですが、上記のような点に留意し、贅沢な一日を台無しにしないよう心掛けましょう。

イミテーションケーキを使った演出のポイント

イミテーションケーキを使った演出のポイントとしては、ゲストに配慮しつつ、偽物だからこその工夫を活かすことが重要です。

イミテーションケーキでもファーストバイトが可能
披露宴で定番のファーストバイトは、新郎新婦がケーキを食べさせ合うシーンです。これは「一生食べ物に困らせない」「おいしい料理を作り続ける」という意味が込められています。イミテーションケーキでも一部を本物のケーキにしておけば、この演出を行うことが可能です。また、ゲストに気づかれないように別皿で本物のケーキを用意する方法もあります。

コロナ対策としてのイミテーションケーキの活用
コロナ禍では、ケーキをシェアすることに抵抗がある人もいます。イミテーションケーキは食べられないため、ゲストには別のケーキが用意されるのが一般的です。これにより、衛生面の心配も軽減され、コロナ対策としても注目されています。

ウェルカムスペースに手作りのイミテーションケーキを飾る
手作りのイミテーションケーキをウェルカムスペースに置くのも人気の演出です。円形のボックスや発泡スチロールを土台に、クリーム代わりのカベシールを塗り、造花や食品サンプルで飾り付けを行います。生花やドライフラワーを使うと、さらにリアルな仕上がりになります。

まとめ

イミテーションケーキは、見た目は本物のケーキそっくりですが、実際には食べられない芸術作品です。熟練の職人が、粘土や樹脂などの素材を使い、一つひとつ丁寧に手作業で形作っています。生地の風合いや食材の質感まで徹底的に再現されており、まるで本物のように味わえます。驚きと感動を呼ぶその芸術性の高さから、イミテーションケーキの魅力は年々高まっています。

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