ホットチョコレート ココア 違い

ホットチョコレート ココア 違い

ホットチョコレート ココア 違い

ホットドリンクの定番であるホットチョコレートとココア。両者は似て非なる飲み物ですが、その違いをご存知でしょうか。寒い季節には欠かせない温かな飲み物として、多くの人に愛されています。本記事では、ホットチョコレートとココアの違いについて、その歴史や作り方、味わいの特徴などを詳しく解説します。冬の寒さを吹き飛ばす、極上の味わいを存分にお楽しみください。

ホットチョコレートとは?

ホットチョコレートは、チョコレートの風味を存分に堪能できる贅沐な一杯です。基本は高級チョコレートと生クリームまたは牛乳を温め、なめらかに溶け合わせることで、口当たりなめらかでトロリとした濃厚な味わいが特徴的です。バニラやスパイスなどの香り付けで、さらに深みのある味わいを楽しめます。

その起源は古く、熱帯アメリカ地域の飲み物がルーツとされています。カカオ豆の生産地であったことから、温かいカカオ飲料が生まれたのが始まりです。現在は世界中に広まり、各国で様々なアレンジが加えられています。ヨーロッパでは濃厚で風味豊かなタイプ、メキシコではスパイシーな味付けのものなど、個性的な味が楽しめます。

本格派はチョコレートの味を堪能するため、お湯だけで調理することも。一方で家庭では市販のパウダーを使う手軽さも魅力です。チョコレートの種類や甘さ、とろみの調整など、個性的な味作りも可能なホットチョコレートは、寒い季節に温まりながら味わう至福のひとときを約束してくれます。

ココアとは?

ココアは、カカオの実から抽出された液体を加工して作られる飲み物の素材です。カカオの木は熱帯地方で育ち、その実の中にはカカオ豆が詰まっています。ココアパウダーは、このカカオ豆を発酵・焙煎した後、粉砕して作られます。

ココアは中南米の先住民族が古くからカカオ豆を飲料にしていたことに起源があり、スペイン人がこれを新大陸で発見してヨーロッパに持ち帰ったことで世界中に広まりました。ポリフェノールを豊富に含むことから抗酸化作用が期待でき、カフェインやテオブロミンなどの刺激物質も含まれているため、疲労回復や集中力向上の効果も期待できます。

一般的な「ココア」の飲み物は、ココアパウダーに牛乳と砂糖を加えて作ります。ホットチョコレートよりも口当たりがスッキリとしているのが特徴で、温かいものでもアイスでも美味しく楽しめます。ココアパウダーは、お菓子作りにも幅広く使われています。一方、スーパーマーケットなどでは、ココアパウダーに砂糖や脱脂粉乳がすでに混ぜ合わされた調整ココアも販売されています。

ホットチョコレート ココア 違い

ホットチョコレートとココアの違いとは?

ここからは2つの飲み物の違いについてご紹介していきます。

① 材料の違い

まず、ホットチョコレートとココアの違いをシンプルに書くと「チョコレートで作るのがホットチョコレート」「ココアパウダーで作るのがココア」と言えます。

② カカオバターの量の違い

では次に、「チョコレート」と「ココアパウダー」の作り方を簡単におさらいし、材料の違いがもたらす味わいの違いを見てみましょう。

チョコレート:カカオマスからカカオバターを取り出さず、砂糖を加え練り上げたもの

ココアパウダー:カカオマスからカカオバターを一定量取り出し、残りを粉末にしたもの

カカオバターはカカオマスに含まれる油脂分です。

ココアパウダーにもカカオバターは残っていますが、チョコレートの方が量が多いので、ホットチョコレートにはカカオバター特有のコクが感じられます。そして練り上げたことによるなめらかさも加わって、濃厚でとろっとした美味しさが生まれます。

対してココアはカカオバターの量が控えめなので適度なコクはありつつも、サラッと飲むことができるのです。

③ 香り・酸味と深み

また、チョコレートはカカオ本来の酸味や香りが楽しめることも大きな特徴です。商品毎にさまざまな味わい・香りの違いを楽しめます。

一方、ココアパウダーは製造時の高温加熱によってカカオ本来の香りが薄れます。また、殆どのココアパウダーはアルカリ処理でカカオの酸味を中和するため、深みが際立った味わいに仕上がります。

とろっと濃厚でカカオ本来の味や香りが楽しめるホットチョコレートと、適度なコクと深みがありつつもサラッと飲めるココア。

違いを知ると、その時の気分で飲み分ける楽しみがうまれそうですね。

ヨーロッパ各国のホットチョコレート事情

厳冬のヨーロッパでは、ホットチョコレートは単なる飲み物ではありません。それぞれの国の伝統と文化が息づく、味わい深い一杯なのです。

英国では、ガナッシュのようになめらかなテクスチャーが人気のホットチョコレートが愛されています。一方のベルギーでは、生クリームと高級チョコレートを使った贅沢な味わいが愛好されています。オランダでは、手作業で丁寧に煮詰められた濃厚な一杯を味わえます。

フランスのホットチョコレートは、芳醇な香りと滑らかな舌触りが特徴的です。スイスでは、とろりとした質感とチョコレートの風味が際立つ本格的な味わいに魅了されます。スペインでは、シナモンなどのスパイスを加えてアレンジするのが定番なのです。

イタリアでは、濃厚でありながら軽やかな味わいが人気を博しています。ドイツでは、生クリームとチョコレートの絶妙なバランスが魅力のホットチョコレートが愛飲されているのです。このように、ヨーロッパ各国では、ホットチョコレートを通じて、それぞれの国の味覚文化を体感できるのです。

おいしいホットチョコレートの作り方・レシピ

冬の寒い日に、体の芯から温まる至高の一杯。それがホットチョコレートです。手間をかければかけるほど、深みのある味わいが楽しめます。ここでは、おいしいホットチョコレートを手作りするためのポイントと作り方をご紹介します。

ポイントは「乳化」です。チョコレートには油脂分が含まれており、牛乳は水分です。この2つの異なる成分を上手に混ぜ合わせることで、とろりとした絶品の口当たりが生まれます。

材料の選び方も重要です。カカオ分60%以上のダークチョコレートがおすすめ。カカオ本来の味わいがしっかりと感じられ、砂糖や牛乳で甘さを調節できます。

手作りホットチョコレートの作り方は以下の通りです。

【材料】

・ダークチョコレート 35g

・牛乳 120ml

【作り方】

1. チョコレートを粗く砕き、電子レンジ用の器に入れ、牛乳大さじ2を加えます。

2. 500~600Wで30秒~1分間電子レンジに加熱し、チョコレートを溶かします。

3. 泡立て器でよくかき混ぜ、乳化させます。つやつやとなったらOKです。

4. 残りの牛乳を加え、沸騰手前まで再度電子レンジで温めます。

5. カップに注いで出来上がりです。

ホイップクリームやシナモンなどをトッピングするのも、風味が増して一層おいしくなります。寒い日に、あつあつのホットチョコレートを一口すすれば、至福のひと時が訪れるはずです。

ホットチョコレート ココア 違い

おいしいココアの作り方・レシピ

寒い冬の日に温かいココアを作ってみましょう。本物のカカオの風味と滑らかな口当たりを味わえる極上のドリンクです。

材料を用意するところからはじめましょう。カカオパウダー大さじ1強、微粒子グラニュー糖小さじ1、きび砂糖小さじ1、牛乳140mlです。カカオパウダーは高級なヴァローナ社のものを使うと、一味違った深みのある味わいが楽しめます。砂糖は白砂糖に加えきび砂糖をブレンドすると、ココアの風味をさらに引き立てます。

まずは小鍋にカカオパウダーと2種類の砂糖を入れ、ゴムベラでよく混ぜ合わせます。次に弱火で1分ほど煎ります。香ばしい香りが立ち上がってきましたか。一度火を止め、牛乳大さじ2を加えてよくなじませます。再び弱火にかけ、ゴムべラで1分ほど練り続けるとなめらかなソース状になります。残りの牛乳を加え、沸騰手前まで温めれば出来上がりです。

ぜひ一口おためしください。カカオ本来の芳醇な香りと上品な味わいをお楽しみいただけますよ。トッピングにホイップクリームやミントの葉を添えるのもおすすめです。寒い日はホットで、暑い日はアイスでお楽しみください。手作りならではの本格的な味わいを堪能してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ホットチョコレートとココアは、原料や作り方が異なることから、風味や口当たりが大きく異なります。ホットチョコレートは、チョコレート自体を溶かして作るため、なめらかでコクがあり、ミルクの風味も楽しめます。一方、ココアは、カカオ豆から抽出した粉末を使用するため、ほろ苦い味わいが特徴です。温かみのある優雅な味わいを愉しむならホットチョコレート、ストレートな味を好むならココアをおすすめします。