高カカオ チョコレート 糖尿病
高カカオチョコレートとは
カカオ豆の発酵と焙煎によって得られるカカオマスを主原料に、砂糖やココアバターを加えて作られる高カカオチョコレートは、カカオ分が70%以上と高めに設定されています。砂糖の量が控えめなため、甘みよりもカカオ本来の深く複雑な風味が際立ち、渋みや苦みの強い味わいが特徴的です。しっとりとした食感と香り高さも魅力で、チョコレート本来の味を堪能できる一品となっています。
一方で、カカオには抗酸化作用のあるポリフェノールをはじめとする機能性成分が豊富に含まれていることから、健康面での注目も高まっています。ただし、油脂分も多いため過剰摂取にはカロリーオーバーの心配があり、適量を心がける必要があります。本格的なカカオの風味を味わいたい方におすすめの高級チョコレートです。
高カカオチョコレートのメリットとデメリット
高カカオチョコレートには、身体に良い効果がある一方で注意点もあります。
メリット
1. 高カカオチョコレートには砂糖やミルクの割合が少ないため、低GI値食品となっています。低GI値食品は血糖値の上昇が緩やかなので、糖尿病の方に適しています。
2. カカオに含まれるポリフェノールの抗酸化作用により、血圧低下、血管拡張、動脈硬化予防、腸内環境改善など、様々な健康上の効果が期待できます。
デメリット
1. カカオには脂質が多く含まれているため、高カカオチョコレートを過剰に摂取すると、脂肪やカロリーの摂りすぎにつながる可能性があります。
2. カカオ分が多いため苦味が強く、一部の人には抵抗を感じる可能性があります。
適量を心がけ、製品を選ぶ際には成分表示を確認するなど注意が必要です。高カカオチョコレートは上手に活用すれば健康に良い食品ですが、過剰摂取は肥満や生活習慣病のリスクにつながります。
糖尿病や血糖値との関係
糖尿病は、血糖値のコントロールが適切に行われないことで引き起こされる生活習慣病です。しかし、高カカオチョコレートの摂取により、血糖値の改善が期待できるとの研究結果があります。
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、糖質の吸収を緩やかにする食物繊維が豊富に含まれています。このため、食後の血糖値上昇を抑制する効果が期待できます。また、インスリンの働きを改善することで、血糖値のコントロールにも役立つ可能性があります。
実際に、高カカオチョコレートを摂取した糖尿病患者では、血糖値を示すヘモグロビンA1cが低下する傾向が確認されています。血糖値の改善に良いとされる食べ方は、朝昼夕の食事の前後に小袋1枚(5g)を食べることです。ポリフェノールは水溶性なので、一度に多量に摂取するよりも、数回に分けて摂取するのが効果的だと考えられています。
ただし、チョコレートにも糖分が含まれるため、健康に良いからと言って過剰に摂取してしまうと逆効果となる可能性があります。適量を守り、食事療法や運動療法と併せて実践することが重要です。
高カカオチョコレートを食べる時の注意点
濃厚な味わいと豊かな香りで人気の高カカオチョコレートですが、食べ過ぎには注意が必要です。高カカオチョコレートにはカフェインとタンニンが多く含まれており、過剰摂取すると胃もたれや不眠などの症状が出る可能性があります。さらに、カカオ含有量が高いほど苦味が強くなるため、一部の方には合わない場合もあります。
また、高カカオチョコレートは非常にカロリーが高いのが特徴です。1日の適量を超えて食べ過ぎると、体重増加につながる恐れがあります。健康的に高カカオチョコレートを楽しむには、エネルギーで200kcal、糖質10g程度が1日の目安量となります。例えば明治のチョコレートでは、カカオ72%で1枚28kcal、カカオ86%で1枚29kcal、カカオ95%で1枚31kcalとなっています。つまり、それぞれ6枚程度が上限となります。
高カカオチョコレートの魅力を存分に味わいながら、健康にも気をつける賢明な方法は、1日5枚程度を目安に節度を持って楽しむことです。適量であれば、ちょっとした贅沢としてカカオの恵みを体に取り入れることができます。
高カカオチョコレートは糖尿病にも効果的
糖尿病と向き合う日々は決して楽ではありませんが、高カカオチョコレートは心身の癒しとなる味わい深い逸品です。一般的な甘いチョコレートとは一味違う苦みが特徴的ですが、カカオ含有量70%前後のものから徐々に慣れていけば、食べやすい品種が必ず見つかるはずです。血糖値の改善効果も期待できますので、お気に入りのチョコレートを見つけて、適量を楽しむことをおすすめします。健康面と味わいの両立を目指して、様々な高カカオチョコレートに挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
高カカオチョコレートは糖分が控えめながらポリフェノールやビタミン、ミネラルを豊富に含むため、適量であれば糖尿病の人でも食べられます。ただし、完全にカロリーがゼロではないので、食べ過ぎには注意が必要です。血糖値の変動を抑えるには、小さなひと口サイズで食べるのがおすすめです。充分に満足感を得られるよう、味わいながらゆっくりと楽しむことが大切です。