カカオ豆 産地

カカオ豆産地

カカオ豆産地

カカオは、私たちにとって深いチョコレートの主原料です。 ただし、カカオ豆の生産地を知る人はあまりありません。 カカオ豆は赤道周辺の熱帯地域でしか栽培できず、その産地には様々な特徴があります。

カカオ豆の基礎知識

カカオ豆は、熱帯雨林の気候の下で育つかカオの実から採れる種子です。 この小さな種子には、チョコレートの原料となるココアバターが豊富に含まれています。 カカオ豆の品種は多様で、それぞれ独自の風味と香りを持っています。

収穫されたカカオの実の中から種子を取り出し、発酵と乾燥の工程を経ることで、カカオ豆はチョコレート製造に適した状態になります。 発酵工程では、カカオ豆由来の酵素の働きによって、チョコレートの味わいが控えめにされます。

カカオ豆の品質を決めるのは、栽培環境と加工方法です。適切な日照量、水分、土壌の質、カカオの木などを健全に育てるための条件を整える必要があります。

カカオ豆産地

カカオ豆の代表的な3つの品種

カカオ豆には様々な品種がありますが、主に「クリオロ種」「フォラステロ種」「トリニタリオ種」の3種に大別されます。ここでは代表的な3種についてご紹介します。

クリオロ種は、マイルドな味わいとナッツのような香りが特徴です。 南米が発祥の地で、メキシコやカリブ海沿岸などでも古くから栽培されてきました。 しかし、病虫害に弱く、収穫量も少ないため、現在では栽培量が大幅に減少している幻のカカオ豆です。

一方のフォラステロ種は、アマゾン川流域が発祥の地で、現在はアフリカや東南アジアなど世界中で広く栽培されています。 成長が早い病虫害にも強いため、世界のカカオ生産量の8割以上を占める主力品種です。

トリニタリオ種は、クリオロ種とフォラステロ種の自然交配から生まれた品種です。

【産地別】カカオ豆の特徴

カカオ豆の風味は産地によって大きく違います。柑橘系の爽やかな香りと、トロピカルフルーツのようなフレッシュな味わいが人気があり、インドネシア産は香りのある味と香ばしさ、スパイシーな風味が楽しめます。 カリブ海産は愛らしく、酸味のバランスが良く、きれいな後の味が評価されています。

このように、カカオ豆の風味は気候、土壌、発酵方法などの影響を受け千差万別です。 ショコラティエは、世界各地から厳選したカカオ豆をブレンドし、理想的な味わいを追求しています。 同じ品種のカカオ豆でも産地が変わると香りや味は異なるため、産地別の特徴を知り、様々なチョコレートの違いを楽しむことができます。

コートジボワール/西アフリカ産は世界の生産量約44%を代表し、マイルドでおなしい苦味と重厚感が特徴です。ガーナ/西アフリカ産は、日本でも親しみやすいコク、香ばしさ、バランスの良い風味が魅力です。エクアドル/中南米産はフローラルな香りと強いカカオ感、適度な渋味が特徴です。 ベネズエラ/中南米産は高品質で、ナッツのような香ばしさ、バランスの良さ、コクがあり味雑が少ないカカオ豆です。 このように、産地ごとに個性的な風味があり、様々な味わいを楽しめます。

カカオ豆の収穫からチョコレートになるまで

カカオ豆の収穫から、私の口に入るチョコレートになるまでには、長い旅路が待っています。 熱帯地方の樹上で手作業で収穫されたカカオの実から取り出したカカオ豆は、発酵と天日乾燥のプロセスを経ることで本来のおいしい風味が生まれます。

発酵・乾燥後のカカオ豆は船で世界中に広められ、チョコレート工場にお届けされます。工場ではカカオ豆の殻を外し、焙煎して香ばしい香りを取り出した後、粉砕機で潰してカカオマスに加工されていきます。このカカオマスには、カカオバターと粉状のカカオ質が含まれておりますり、これらを適度に配合し、砂糖や香料を加えて練り上げることで、チョコレートの生地ができます。最後に成型と冷却を経て、私たちがおいしく頬張るチョコレートの姿になります。

カカオ豆産地

まとめ

カカオ豆の主な産地は、西アフリカ、東南アジア、中南米の熱帯地域です。 西アフリカのコートジボワールとガーナでは、世界生産量の約6割を考えています。 東南アジアではインドネシアとマレーシアが有名で、高品質なカカオ豆を生産しています。 中南米のエクアドルやドミニカ共和国も重要な産地で、豆の風味に特徴があります。 このように、各地域のカカオ豆には独自の香りや味わいがあり、チョコレート文化を支えています。