赤くて可愛らしい見た目と甘酸っぱい味わいで、多くの人に愛されるいちご。実は、美容と健康に嬉しい栄養がたっぷり詰まっていることをご存知でしょうか?ビタミンCや食物繊維、カリウムなど、私たちの体をサポートしてくれる成分が豊富に含まれています。この記事では、いちごの栄養成分と、それらがもたらす健康効果を詳しく解説。効果的な食べ方から保存方法、気になるカロリー、手軽に作れるおすすめレシピまで、いちごを毎日の健康づくりに役立てるための情報をご紹介します。
【免責事項】本記事で提供する情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の医療的なアドバイスに代わるものではありません。持病をお持ちの方や健康に不安のある方は、必ず医師や専門家にご相談ください。
いちごの基本情報と注目の栄養素
いちごは、みずみずしく甘酸っぱい味わいが魅力の果物で、約90%が水分で構成されています。残りの部分には、ビタミンやミネラルなど、日々の食生活に役立つ栄養素が含まれているとされています。
ここでは、いちごに含まれている主な栄養素と、それらが注目されている理由についてご紹介します。

ビタミンC:日々のコンディションづくりをサポート
いちごにはビタミンCが多く含まれており、日本食品標準成分表(八訂)によると、可食部100gあたりに約62mgのビタミンCが含まれています。これは、温州みかん(約32mg)やグレープフルーツ(約36mg)と比べても、比較的多く含まれていることがわかります【出典:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』】。
ビタミンCは、水に溶けやすく熱に弱い性質を持つ水溶性ビタミンで、毎日の食事からこまめに摂取することが大切とされています。健康的な食習慣や美容への意識が高い方々からも注目されており、フレッシュな状態で食べることで栄養を取り入れやすいとされています。
カリウム:塩分の多い食生活を意識する方に
いちごには、カリウムも100gあたり約170mg含まれています。カリウムは、体内のミネラルバランスに関与するとされ、現代の食生活の中で塩分の摂取が気になる方にとっても、注目されている栄養素のひとつです。
体内のナトリウム(塩分)と関係が深いといわれるカリウムは、日々の食事のバランスを整えたい方にとって、意識的に取り入れたい成分のひとつとされています。カリウムは余分な分は尿として排出されるため、健康な方であれば通常の食事で過剰摂取の心配は少ないとも言われています。
鉄分:毎日の食生活にうれしいミネラル
いちごには、鉄分(非ヘム鉄)が含まれています。鉄分には動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」があり、いちごに含まれているのは後者です。
非ヘム鉄は、吸収されにくい特徴があるといわれていますが、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取することで、吸収の効率が高まるとされます。たとえば、無糖ヨーグルトと一緒にいちごを食べることで、栄養バランスの良いデザートとしても楽しめるでしょう。
食物繊維:バランスのとれた腸内環境づくりに
いちごには、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれており、食生活の中で腸内環境を意識している方にも注目されている成分のひとつです。
水溶性食物繊維は、食後の糖の吸収スピードに関与することがあるとされており、食事の満足感を保ちたい方や健康的な食習慣を心がける方にも取り入れられています。
また、不溶性食物繊維は、水分を含んでかさを増し、おなかの動きをサポートすると言われることもあります。こうした食物繊維を含む食品を日々の食事に取り入れることで、バランスの良い食生活に役立てることができそうです。
葉酸:健やかな毎日を目指す人にとってうれしい成分
いちごには、ビタミンB群の一種である葉酸が、100gあたり約90μg含まれています(日本食品標準成分表2020年版より)。葉酸は体内では十分に合成されない栄養素の一つとされており、日々の食事からの摂取が大切といわれています。
特に、健康的な体づくりを心がけている方や、ライフステージの変化を迎える方にも注目されている成分です。フルーツとして手軽に取り入れられるいちごは、日々の食生活の中で葉酸を摂取する手段のひとつとして親しまれています。
いちごのカロリーと糖質を徹底解説
いちごはその甘酸っぱさで多くの人に愛される果物ですが、デザートなどによく使われるため、カロリーや糖質が気になる方もいるかもしれません。ここでは、いちごのカロリーと糖質について、具体的な数値を参考にしながら詳しく解説していきます。
いちご1粒あたりのカロリーと糖質
いちご1粒(およそ15g)に含まれるカロリーは約5kcal、糖質は約1.1gと、際立って低い数値を示します。多くの果物と同様に、いちごも約9割が水分で構成されており、これが低カロリーである大きな理由です。豊富な水分量は、食べた時の満足感を高めると同時に、カロリーの過剰摂取を防ぐ効果も期待できます。
いちご1パックあたりのカロリー
一般的にMサイズのいちご(1粒約15g)が20粒程度入った1パック(約300g)を食べても、カロリーは約93kcalと非常に控えめです。これは、おにぎり1個(約180kcal)の半分程度、食パン6枚切りの1枚(約160kcal)よりも低いカロリーであり、比較的安心して口にできる果物と言えるでしょう。ただし、低カロリーだからといって油断せず、適切な量を守ることが重要です。
他の主要な果物とのカロリー比較
いちごのカロリーの低さは、他の代表的な果物と比較することでより明確になります。可食部100gあたりのカロリーで比較すると、いちごは約31kcal(中くらいのサイズ約7個分)です。一方、りんご(可食部100gあたり約53kcal、約2/5個)、みかん(可食部100gあたり約49kcal、約1個)、バナナ(可食部100gあたり約93kcal、約1本)と比べると、いちごが最も低カロリーであることがわかります。この比較からも、いちごはカロリーを気にせずに楽しめる果物として、ダイエットに取り組んでいる方や健康的な食生活を心がけている方にとって、最適な選択肢の一つと言えるでしょう。
いちごの楽しみ方と保存の工夫

いちごをよりおいしく楽しむためには、保存方法や洗い方のちょっとした工夫が役立つことがあります。ビタミンCなどの水溶性ビタミンを含む果物として、できるだけフレッシュな状態で味わいたいという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、日常で取り入れやすい、いちごの扱い方のポイントをご紹介します。
生でおいしく!いちごの洗い方のポイント
いちごは、加熱せずにそのまま食べることで、フレッシュな味わいと香りをより楽しむことができます。 特に、ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質があるといわれているため、生のまま取り入れる方法が紹介されることもあります。
洗う際は、ヘタをつけたまま、さっと流水でやさしく洗うのが一般的とされています。先にヘタを取ってしまうと、切り口から水が入りやすくなるため、風味や食感が変わることがあるとも言われています。
洗ったあとにヘタを取ることで、よりおいしく食べやすくなるでしょう。
いちごを長持ちさせる!冷蔵・冷凍保存のコツ
水分を多く含むいちごは傷みやすいため、適切な保存方法を知っておくことが、美味しさと栄養を保つ秘訣です。ここでは、冷蔵と冷凍、それぞれの保存方法のポイントを解説します。
冷蔵保存する際は、いちごを洗わないことが重要です。水分が付着すると傷みの原因になるため、食べる直前に洗いましょう。保存容器の底にキッチンペーパーを敷き、ヘタを下にして、いちご同士が重ならないように並べます。さらに上からキッチンペーパーを被せ、フタをして冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵保存の目安は2~3日程度なので、早めに食べきるのがおすすめです。適切な保存で、いちごの鮮度と美味しさをキープしましょう。
冷凍保存は、いちごを長く楽しむための有効な手段です。新鮮ないちごを選び、洗ってヘタを取ったら、水気をしっかり拭き取ります。いちごのサイズに合わせてカットしたキッチンペーパーで個別に包むか、くっつかないように間隔を空けて冷凍用保存袋や容器に入れ、急速冷凍するのがおすすめです。ビタミンCの減少を抑えたい場合は、冷凍庫の奥など、温度変化の少ない場所で保管しましょう。適切な冷凍方法で、いちごの鮮度と風味を長持ちさせることができます。冷凍保存の目安は3~4週間で、いつでも手軽にいちごを楽しめます。
いちごを楽しむための適量と気をつけたいポイント
いちごは、そのみずみずしさと取り入れやすさから多くの人に親しまれている果物です。とはいえ、体にやさしいとされる食品でも、摂りすぎには注意したいところ。日々の食生活の中では、食べる量やバランスを意識することが大切です。
いちごはどれくらい食べるのがちょうどいい?
厚生労働省の「健康日本21」では、1日あたりの果物の摂取目標量を約200gとしています。中くらいのいちご1粒を約15gとすると、おおよそ13粒ほどが目安になります。
いちご1パックは約290g前後あるため、これを毎日まるごと食べると、果物全体の目標量を超える場合もあります。 また、いちごは水分が多い果物のため、体質や体調によっては、一度にたくさん食べることでお腹が冷えたり、消化に影響することもあると言われています。
さまざまな食材を組み合わせたバランスの取れた食事の中で、いちごも適量を楽しむことが、毎日の食生活を心地よく整えるポイントになりそうです。
いちごジャムはおいしく、ほどよく楽しむのがコツ
いちごジャムはパンやヨーグルトに添えるなど、手軽に取り入れやすい加工品として人気があります。 ただし、一般的な市販のジャムは風味を引き立てるために砂糖が多く使用されていることもあり、エネルギー量が高めになりやすい傾向があります。
近年では、砂糖の使用を抑えたタイプや、甘味料を使わず果実本来の味を活かしたジャムなど、選択肢も増えています。 パッケージの表示を参考にしながら、ライフスタイルや好みに合った商品を選ぶことで、無理なく取り入れやすくなるでしょう。
いちごを使った簡単ヘルシーレシピ
旬のいちごを心ゆくまで楽しめる、簡単で健康的なレシピをご紹介します。いちごはその豊かな香りと風味、鮮やかな色合いから、ケーキやタルト、ムースなどの洋菓子はもちろん、いちご大福のような和菓子にも使われる人気の果物です。ここでは、いちご本来の自然な甘さと酸味を活かし、特にビタミンCが失われにくい生の状態で食べることを中心とした、手軽に作れるデザートレシピをご紹介します。
簡単手作りいちごアイス(砂糖不使用)
砂糖を使わずに、いちご本来の甘みと、牛乳、レモン果汁だけで作る、後味さっぱり、風味豊かな自家製アイスクリームのレシピです。
【材料】
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いちご:200g
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牛乳:100ml
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レモン汁:大さじ1
【作り方】
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いちごを丁寧に水洗いし、ヘタを切り落とします。
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ミキサーに①のいちご、牛乳、レモン汁を入れ、滑らかになるまで十分に混ぜ合わせます。
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②のいちごミックスをジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜いて密封し、冷凍庫で冷やします。途中、約1時間おきに袋の上からもみほぐすと、より滑らかな口どけのアイスクリームになります。
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完全に凍ったら器に盛り付けて完成です。暑い季節のデザートや、食後のデザートにおすすめです。
いちごスムージー
いちごとヨーグルトの組み合わせが絶妙な、見た目も可愛らしいピンク色のスムージー。ヨーグルトの酸味といちごの甘みがマッチして、さっぱりと美味しくいただけます。朝食やデザートにぴったり。牛乳の代わりに豆乳を使っても美味しく作れます。
【材料】
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いちご:100g
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プレーンヨーグルト:100g
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牛乳:100ml
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はちみつ(お好みで):大さじ1
【作り方】
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いちごを洗い、ヘタを取り除いて水気を切ります。
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ミキサーに全ての材料を入れ、なめらかになるまで混ぜ合わせます。
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グラスに注ぎ、お好みでいちごやミントを飾れば完成です。
いちごのグラニテ
鮮やかな赤色が美しいいちごで、特別な日のデザートを作りませんか?グラニテは、フランス料理のコースで提供される、シャーベット状の冷たいデザートです。材料も少なく、手軽に作れます。
【材料】
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いちご:200g
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水:100ml
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砂糖:50g(甘さはお好みで調整)
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レモン汁:大さじ1
【作り方】
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いちごを洗い、ヘタを取り、大きければ半分にカットします。
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小鍋に水と砂糖を入れ、弱火で加熱し、砂糖が完全に溶けるまで混ぜます。粗熱を取ります。
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ミキサーに①のいちご、②のシロップ、レモン汁を入れ、滑らかになるまで攪拌します。
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平らな容器に移し、冷凍庫で冷やします。 表面が凍り始めたら、フォークで全体を混ぜて再び冷凍庫へ。これを2~3回繰り返すと、グラニテ独特のシャリシャリとした食感になります。
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十分に凍ったら、器に盛り付けて出来上がりです。
まとめ
いちごは、ビタミンCや葉酸、カリウム、食物繊維など、日々の食生活にうれしい栄養素を含む果物です。カロリーも比較的控えめで、旬の時期はもちろん、冷凍いちごを活用すれば一年中楽しめるのも魅力です。ただし、摂りすぎには注意しながら、適量を意識しておいしく取り入れることがポイント。 あなたの毎日に、いちごのやさしい栄養と彩りをプラスしてみませんか?
いちごにはどのような栄養成分が含まれていますか?
いちごには、ビタミンCやカリウム、鉄分、食物繊維(※水溶性・不溶性)、葉酸などの栄養素が含まれています。 特にビタミンCは、可食部100gあたり62mgと、果物の中でも比較的多く含まれており、「ビタミンCが豊富な果物のひとつ」として紹介されることもあります。その他にも、カリウム約170mg、葉酸約90μgが含まれており、栄養バランスを意識した食事の一部として親しまれています。
いちごを食べることで、どのようなことが期待されていますか?
いちごに含まれる各種栄養素は、日々の健康的な食生活を意識する方にとって注目されている成分です。たとえば、ビタミンCは抗酸化成分として知られており、美容やすこやかな体づくりを目指す人に取り入れられることが多いとされています。 また、カリウムはナトリウムとのバランスに関係するとされ、葉酸や鉄分は栄養バランスを意識した食事を考える際にも注目されています。 さらに、食物繊維は腸内環境や食後の満足感に関心のある方からも注目されており、いちごはこれらの栄養素を手軽に取り入れやすい果物の一つといえます。
いちごは1日にどのくらい食べるのがよいですか?
厚生労働省が示す「健康日本21」によると、1日あたりの果物摂取目標量は200gとされています。 中サイズのいちご1粒を約15gとした場合、およそ13粒程度が目安になります。1パック分(約290g)を毎日食べると、目標量を上回ることになるため、ほかの食品とのバランスを見ながら適量を意識することが大切です。
いちごを冷凍すると栄養価は変わりますか?
冷凍いちごは、保存期間を延ばすための方法の一つとして多くの家庭で利用されています。 ビタミンCのような成分は、水溶性かつ熱や空気に弱い性質があるため、冷凍中や解凍時に一部減少する可能性はあるといわれています。ただし、冷凍保存によってすべての栄養が大幅に失われるわけではなく、上手に取り入れることで旬以外の季節でもいちごを楽しむことができます。
いちごジャムは体に良くないの?
いちごジャム自体が「体に悪い」とされているわけではありませんが、製造の過程で砂糖が多く使われることがあるため、カロリーや糖分の摂取量が気になる方は注意が必要です。最近では、低糖タイプや果実感を重視したジャムも販売されており、ライフスタイルや好みに合わせて選べる商品が増えています。 日常の食事に取り入れる際は、パッケージの栄養成分表示を参考に、量や頻度を工夫することもポイントのひとつです。
妊娠中にいちごを食べても大丈夫?
いちごには葉酸(ビタミンB群の一種)が含まれており、食生活の中で栄養バランスを意識している方から注目されている果物のひとつです。 葉酸は体内で合成されにくいため、妊娠を考えている方や妊娠中の方にとっても大切な栄養素のひとつとされています。いちごはそのままでも取り入れやすく、季節を問わず手に入りやすい食材として活用されることもあります。摂取量や体調に応じて、無理のない範囲で楽しむとよいでしょう。
いちご1個のカロリーはどれくらい?
中くらいのいちご1粒(約15g)あたりのカロリーはおおよそ5kcal、糖質は約1.1gほどとされています。 果物の中でも比較的カロリーが控えめで、その約90%が水分で構成されているのも特徴のひとつです。日常的に間食やデザートに取り入れる際にも、量を調整しやすいのが魅力です。
いちごは他の果物と比べてカロリーが低い?
果物の中でも、いちごは比較的カロリーが低めとされています。 可食部100gあたりのカロリーを見てみると、
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いちご:約31kcal
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りんご:約53kcal
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みかん:約49kcal
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バナナ:約93kcal
というように、他の果物と比べていちごのカロリーが控えめであることがわかります。 ただし、食べる量や食べ方によって全体の摂取カロリーは変わるため、ほかの食材とのバランスを見ながら取り入れるのがポイントです。