ヘイワードキウイは、グリーンキウイの代表的な品種であり、世界中で広く栽培されています。特徴としては、果皮にうぶ毛が密集しており、果肉は鮮やかな緑色でジューシーな食感を持っています。甘味と酸味のバランスが絶妙で、香りも爽やかです。果実は比較的大きく、100～130グラムほどのサイズで、食べ応えがあります。日持ちが良いことから流通にも適しており、フルーツ市場でも多く見かけられます。硬めの果実が多く、時間が経つと柔らかくなって食べ頃を迎えるため、保存しやすい点も魅力の一つです。

ヘイワードキウイの起源は、1920年代にニュージーランドのヘイワード・ライト氏がこの品種を発見したことにさかのぼります。この品種は、長く保存できる優れた特性と食味の良さから瞬く間に広がり、現在では世界中のキウイ栽培の主力品種となっています。日本には1970年に農林省園芸試験場（現在の果樹研究所）によって導入されました。それ以来、全国各地で栽培が進み、日本国内でも広く流通しています。特に、日本の気候に適した栽培技術が確立され、品質の高いヘイワードキウイが生産されています。

日本国内でのヘイワードキウイの主要な産地は、愛媛県、福岡県、和歌山県です。これらの地域ではキウイ栽培が盛んであり、特に温暖な気候がキウイフルーツの成長に適しています。愛媛県は柑橘類の産地としても有名ですが、キウイも同様に大きなシェアを持っています。大分県も、かぼすやセミノールといった柑橘類の産地として知られていますが、数十年前からキウイフルーツの栽培が進められており、2017年のデータでは国内で12位の収穫量を誇っています。これらの地域の農家は、キウイの品質向上と生産量の拡大に努めており、年々市場への供給が安定しています。

ヘイワードキウイの収穫時期は、主に11月の上旬から中旬にかけて行われます。果実が十分に熟すまで時間がかかるため、収穫時期が遅めですが、収穫後の保存性が高いため、長い期間にわたり市場に出回ります。また、収穫直後の果実は硬めで、徐々に追熟することで甘みが増していきます。

結論として、ヘイワードキウイはその独特な風味と食感、高い栄養価を持つ一方で、適切な食べ方によってさらにその魅力を引き立てることができます。濃厚な甘さと酸味が絶妙に絡み合い、心地よい食感が楽しめるこのフルーツを知れば知るほど、あなたの食生活は一層豊かなものになること間違いなしです。日常の食卓にヘイワードキウイを加えて、その魅力をぜひ実感してみてください。