サンザシ
サンザシは、日本を代表する夏の花木であり、真っ赤な実が房状に垂れ下がる姿は、夏の風物詩として親しまれています。この小さな赤い宝石のような実は、実は食用になるだけでなく、生薬としても利用されてきました。今回は、サンザシの魅力や栽培方法、利用法などについて詳しく解説していきます。
サンザシ(山査子)とは?
サンザシに含まれている栄養成分
女性に嬉しいサンザシの効果効能
サンザシは愛らしい白い花を咲かせる落葉低木で、女性に嬉しい効果効能が多数報告されています。まず、美肌効果があり、ビタミンCが豊富に含まれているので肌荒れを防ぎ、シミやシワの原因となる活性酸素から肌を守ります。女性ホルモンのバランスを整える働きもあり、加齢肌にも効果的です。
次に、デトックス作用があります。ポリフェノールが多く含まれ、体内の老廃物を排出する力があるので、生理前の体の張りやむくみにも期待できます。利尿作用もあり、老廃物の体外排出を促進します。さらに、整腸作用や抗炎症作用、血糖値上昇抑制作用なども報告されています。
加えて、サンザシに含まれるカテキンには、悪玉コレステロールの吸収を抑え排出を促進する作用があるので、適度に摂取するとよいでしょう。現代人の食生活ではコレステロール過剰気味なので、サンザシの効果で無理なく対策できます。持久力アップ効果や筋肉合成促進、疲労回復作用もあり、運動前後の補助飲料としておすすめです。
また、カテキンには肝臓での脂肪代謝促進作用もあり、ダイエットにも役立ちます。抗酸化作用により老化の原因となる活性酸素を除去するので、アンチエイジングにも期待できます。さらに、リラックス効果もあり、質の良い睡眠を促すとされています。このようにサンザシは、美容と健康の両面で女性の味方となる優れた植物なのです。
生活に取り入れやすいサンザシ食品
サンザシは、その豊富な栄養素と様々な薬効が期待される一方で、渋みがあり食べづらいという課題がありました。しかし、加工食品によって手軽にその恵みを体に取り入れられるようになりました。
サンザシ酒は、中国で親しまれている甘酸っぱくすっきりとした味わいのお酒です。日本の中国料理店でも広く取り扱われているため、食前酒としてサンザシの恩恵を受けられます。
また、サンザシは乾燥させたドライフルーツの形態でも販売されています。酸っぱさを抑えた上で甘く仕上げられているため、おやつとしてそのまま食べたり、ケーキやパンに混ぜ込んで楽しむことができます。
更に、サンザシジャムはその鮮やかな赤色と上品な酸味が魅力です。パンに塗るほか、ヨーグルトへのトッピングやお菓子作りにも重宝されます。手作りも可能で、実と種を分けて煮詰め、お好みの甘さに調整するだけで簡単に作ることができます。
このように、様々な加工食品によってサンザシの恵みを日常的に取り入れやすくなっています。郷土の味と健康をあわせ持つサンザシ製品を、ぜひ食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
サンザシは、鮮やかな真紅の実が夏の風物詩として人気がありますが、それ以外にも薬用として古くから利用されてきました。苦みと渋みがあり食用にも適しており、生薬の他、ジャムや酒の材料にも使われます。耐寒性があり、日当たりの良い場所で育てやすい丈夫な植物です。庭木としても人気が高く、赤い宝石のような実を楽しめるだけでなく、様々な活用法があるサンザシの魅力は尽きません。