ハード パンとは

ハード系パンとは
ハード系パンには2つの大きな特徴があります。まず、その名の通り固くて噛み応えがあり、しっかりとした歯ごたえが魅力的です。基本的な材料は小麦粉、酵母、塩、水の4つで構成されており、砂糖や油脂といった生地を柔らかくする成分は含まれていません。そのため、焼き上がりの際にクラスト(外皮)がパリッとし、中身のクラムはもっちりとした対照的な食感が生まれます。
さらに、材料が非常にシンプルな分、小麦の旨味や香りを最大限に楽しむことができます。これがハード系パンの最大の特徴であり、魅力と言えるでしょう。ハード系パンは単体で楽しむこともできますが、食事と一緒に味わうことが一般的です。
ちなみに、パンの硬さは大きくハード系、セミハード系、ソフト系の3種類に分けられます。例えば、食パンは材料がシンプルですが、セミハード系またはソフト系に分類されることが多いです。また、あんパンや調理パンなどは明らかにソフト系に該当します。
ハード系パンに分類されるパン
フランスパンの基本レシピとアレンジレシピ
フランスパンは、シンプルな材料で作られる奥深い味わいのパンです。外はカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感が特徴です。
【基本のフランスパンレシピ】
材料
強力粉 300g
水 180ml
塩 5g
ドライイースト 3g
作り方
こねる: ボウルに強力粉、塩、ドライイーストを入れ、水を少しずつ加えながら手でこねます。生地がまとまってきたら、台に移して10分程度こねます。
一次発酵: ボウルに戻し、ラップをかけて暖かい場所で約1時間発酵させます。
ガス抜き・分割: 発酵した生地を軽く叩いてガス抜きをし、2等分します。
ベンチタイム: 分割した生地を丸めて、濡れ布巾をかけて15分休ませます。
成形: 生地を麺棒で長方形に伸ばし、上下を折りたたんでさらに伸ばします。これを数回繰り返して、表面を滑らかにします。
二次発酵: オーブンシートを敷いた天板に生地を並べ、クープ(切り込み)を入れ、暖かい場所で約40分二次発酵させます。
焼く: オーブンを230℃に予熱し、スチームを出しながら20分焼きます。その後、スチームを切って10分焼き色をつけます。
ポイント
水温: 水はぬるま湯を使うと発酵が促進されます。
こね方: 生地がなめらかになるまでしっかりこねることが大切です。
発酵: 発酵時間は室温によって異なります。
クープ: クープの入れ方によって、焼きあがりの見た目が変わります。
【アレンジレシピ】
全粒粉のフランスパン
強力粉の一部を全粒粉に置き換えることで、風味豊かなパンになります。
食物繊維も豊富になり、健康にも良いです。
オリーブオイルフランスパン
生地をこねる際に、オリーブオイルを少し加えると、風味と香りが豊かになります。
チーズフランスパン
生地の中にチーズを混ぜ込むか、焼き上がりにチーズをトッピングすると、風味が増します。
ハーブフランスパン
ローリエ、ローズマリーなどのハーブを生地に混ぜ込むと、香りが楽しめます。
まとめ
ベーカリーやパン専門店で主力商品となっているハード系パンは、外側のパリッとした食感と、中のもっちりとした食感が魅力ですね。多くの国で日常の食事や特別なシーンで愛される、バゲットやフォカッチャ、サンドイッチ等、多種多様なバリエーションが存在します。食べ応えのあるその食感は満足感も得られますし、温めることによって更に香ばしさが増し美味しさが引き立ちます。ナッツやチーズ、ハーブを混ぜ込んだり、フルーツをトッピングしたりするなど、アレンジ次第で様々な楽しみ方が広がります。まだまだ語り尽くせないハード系パンの魅力をぜひ、皆さんも自身の舌で体感してみてください。