秋の訪れを感じさせる殻付き銀杏は、鮮度の良さや香り、もちっとした食感が魅力です。一方で「殻の割り方が難しそう」「下処理が面倒」「食べ過ぎは大丈夫?」と不安になる方もいるでしょう。本記事では、殻付き銀杏の基礎知識から、選び方、殻の割り方と薄皮の取り方、手軽な加熱調理、保存のコツまでをまとめて解説します。
殻付き銀杏とは?旬の時期と基礎知識
殻付き銀杏は、イチョウの実の中にある食用部分を硬い殻ごと残した状態のものです。殻を割ると、中から淡い緑色の実が出てきます。独特の香りとほろ苦さが特徴で、少量でも季節感を演出しやすい食材です。
旬は地域差があるものの、おおよそ9月下旬から11月頃にかけて。出回る期間が限られるため、旬の時期に状態の良い殻付き銀杏を選び、適量を楽しむのが使いやすい付き合い方です。

殻付き銀杏の選び方
殻付き銀杏は、最初の見極めで食感や風味の満足度が変わります。選ぶ際は次の点を確認します。
殻の状態を見る
殻が硬く、表面に自然な艶があるものは、乾燥が進みすぎていない可能性が高いです。逆に、殻がもろい、ひび割れが多い、不自然な黒ずみやカビが見えるものは避けるほうが安心です。
重みを確かめる
同じ大きさでも、手に取ったときにずっしり重みを感じるものは、実が詰まっている傾向があります。軽いものは乾燥している場合があるため、状態を見ながら選びます。
殻付き銀杏の注意点
殻付き銀杏は、メチルピリドキシンという有毒物質を含み、一度に大量に摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があります。特に小さなお子様(5歳未満)には絶対に与えないでください。誤嚥の危険性もあります。大人の方も、1日の摂取量を10粒程度に留めてください。食後に体調の異変(吐き気、嘔吐、痙攣など)を感じた場合は、直ちに医療機関を受診してください。
硬い殻を安全に割る方法
殻を割る作業は、飛び散りや手元のケガを防ぐ工夫がポイントです。殻の合わせ目を狙い、力をかけすぎないのが基本になります。
ペンチやニッパーを使う
殻の合わせ目に工具を当て、ゆっくり力を加えて割ります。実をつぶしにくく、少量の処理に向きます。
金槌で割る
銀杏を厚手の布や新聞紙で包み、安定した台の上で軽く叩きます。強く叩くと実が潰れやすいので、軽い力を数回に分けると進めやすくなります。
キッチンバサミの機能を使う
ナッツクラッカー機能が付いたタイプなら、合わせ目に当てて割れます。飛び散りが気になる場合は、布で包んでから行うと片付けも楽です。
薄皮をきれいに取り除く下処理
殻を外した実には薄皮が付いています。薄皮を取ると色がきれいに出て、料理の見栄えも整います。
茹でて薄皮を取る
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鍋に湯を沸かす
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殻を外した実を入れ、短時間だけ茹でる
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すぐ冷水に取る
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水の中で実同士をやさしくこすり、薄皮を外す
茹ですぎるとやわらかくなりすぎることがあるため、状態を見ながら進めます。
素揚げで香ばしく仕上げながら取る
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油を温める
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殻を外した実を短時間だけ揚げる
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熱いうちに実同士を軽くこすり、薄皮を落とす
香ばしさが出やすく、おつまみ用途にも向きます。火傷に注意して手早く行います。
水に浸して取る
加熱せずに進めたい場合は、水に浸して薄皮をふやかし、指で丁寧に外します。時間はかかりますが、落ち着いて処理したいときに使いやすい方法です。
殻付き銀杏の手軽な調理法
殻付き銀杏は、シンプルな加熱でも香りと食感が引き立ちます。調理法を決めるときは、量と手間のバランスで選ぶと続けやすくなります。
フライパンで香ばしく煎る
弱火でじっくり加熱し、殻がポンッと弾けたら火を止めます。熱いうちに殻と薄皮を外すと作業が進みます。弾けないものは道具で軽く割って対応します。
トースター・オーブンで均一に加熱する
天板に広げて加熱し、弾ける音や殻の割れを目安に取り出します。焦げやすいので、ときどき様子を見ながら調整します。
殻付き銀杏の保存方法(常温・冷蔵・冷凍)
殻付き銀杏は、殻が中身を守る分、比較的管理しやすい食材です。用途に合わせて保存方法を選びます。
常温保存(短期間)
新聞紙などで包み、直射日光の当たらない冷暗所へ。環境によって乾燥や劣化が進むため、早めに使い切る前提で管理します。
冷蔵保存(中期間)
軽く湿らせた紙で包み、袋に入れて野菜室へ置く方法が使いやすいです。乾きが気になる場合は包みを替え、状態を見ながら保管します。
水に浸して冷蔵保存
容器に銀杏と水を入れて冷蔵庫へ置き、定期的に水を交換します。殻がやわらかくなり、殻割りが進めやすくなることがあります。
冷凍保存(長期)
洗って水気をしっかり拭き取り、保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。調理するときは、凍ったまま加熱に回せるため手間が増えにくいのが利点です。
レシピ:塩煎り銀杏
殻付き銀杏の風味を一番わかりやすく楽しめる食べ方です。塩だけで整えると、香ばしさとほろ苦さが引き立ちます。
材料(作りやすい量)
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殻付き銀杏:20粒
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塩:ひとつまみ〜適量
作り方
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フライパンに殻付き銀杏を入れ、弱火で加熱する
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ときどき転がしながら、殻が弾けるまで煎る
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火を止め、熱いうちに殻と薄皮を外す(火傷に注意)
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仕上げに塩をふり、全体を軽く混ぜて完成
少量ずつ盛り付けると、食べ過ぎを防ぎやすく、家族で分けるときも安心です。

まとめ
殻付き銀杏は、殻の艶や重みを見て選ぶだけでも、風味や食感の満足度が上がります。下処理は、合わせ目を狙って道具で割る方法に加え、電子レンジでヒビを入れると効率よく進められます。薄皮は茹でる、素揚げにするなど、目的に合わせて取りやすい方法を選ぶのがおすすめです。保存は短期なら冷暗所、中期は冷蔵、長期は冷凍と使い分けると無駄が減ります。季節の味として適量を心がけ、気になる点は本記事の手順を見返しながら、殻付き銀杏を安全に楽しんでください。
殻付き銀杏は、どんなものを選ぶとおいしいですか?
殻が硬く、表面に自然な艶があるものを選ぶと扱いやすいです。さらに、見た目以上に重みを感じるものは実が詰まっている傾向があります。ひび割れが多いものや、不自然な黒ずみ、カビが見えるものは状態が落ちている可能性があるため避けるほうが無難です。
殻がうまく割れず、実がつぶれてしまいます。コツはありますか?
殻の合わせ目を狙い、強い力を一度にかけないことが大切です。ペンチやキッチンバサミの機能を使い、ゆっくり力を加えるとつぶれにくくなります。飛び散りが心配な場合は、布や新聞紙で包んでから作業すると安全面も片付けも楽になります。
薄皮をきれいに取るには、どの方法が簡単ですか?
手早く進めたい場合は、茹でてから冷水に取る方法が取り組みやすいです。水の中で実同士をやさしくこすると薄皮が外れやすくなります。香ばしさも欲しいときは素揚げにして薄皮を落とす方法もありますが、熱い状態で作業するため火傷には注意してください。
殻付き銀杏は、どの保存方法が使いやすいですか?
短期間なら新聞紙などで包んで冷暗所に置く方法がシンプルです。少し長く保ちたいなら、軽く湿らせた紙で包んで冷蔵庫の野菜室へ入れると乾燥しにくくなります。まとめて管理したい場合は冷凍が便利で、使うときは凍ったまま加熱に回せるため、日々の手間を増やしにくい点がメリットです。













