長野県は、豊かな自然と昼夜の寒暖差が生み出す、多種多様なフルーツの宝庫です。春のいちごから始まり、夏にはみずみずしい桃やぶどう、秋には甘酸っぱいりんごやプルーンなど、四季折々の旬の味覚が楽しめます。太陽の光をたっぷり浴びて育ったフルーツは、その甘さ、香り、みずみずしさ、どれをとっても格別。この記事では、長野の恵みをぎゅっと凝縮した、旬のフルーツを巡る旅へとご案内します。生産者の方々の愛情が詰まった、とっておきのフルーツを味わいに出かけませんか?
長野県のフルーツ
長野県は、独自の品種開発にも力を注ぐ、まさにフルーツの宝庫です。りんご、ぶどう、もも、なしという主要な4品目に加え、かき、すもも、あんず、さくらんぼ、プルーン、いちご、スイカなど、数え切れないほどの果物が季節ごとに実ります。その種類の多さに加え、りんご、ぶどう、もも、なし、プルーン、かりん、くるみなどは、全国でもトップクラスの生産量を誇っています。
長野県で生まれたオリジナル品種
全国で愛される、長野県生まれの独自品種についてご紹介します。
りんご
長野県は、りんごの生産量が国内で2番目に多い地域として知られています。南北に伸びる地形と標高の違いを利用し、8月から12月までの長い期間、様々な品種のりんごが次々と旬を迎えます。
シナノリップ
2018年2月に登録されたばかりの新しい品種です。甘さと酸っぱさの絶妙なハーモニーが特徴で、果汁たっぷりのジューシーな「夏りんご」として楽しめます。旬の時期は、8月中旬から下旬にかけてです。
シナノドルチェ
甘さと酸味が絶妙に調和し、果汁が豊富でジューシーな食感が楽しめる美味しいりんごです。収穫時期は9月上旬から下旬にかけてです。
シナノスイート
みずみずしく、甘みが凝縮された果実。深紅に染まる美しい姿が魅力です。旬の時期:10月初旬から11月初旬頃。
シナノゴールド
サクサクとした歯ごたえが心地よく、鮮やかな黄色と豊かな香りが食欲をそそります。旬は10月中旬から12月です。
なし
なしについて見ていきます。
南水
独特のシャリっとした歯ごたえと、際立つ甘さが魅力。さらに、保存性にも優れています。旬の時期は、9月下旬から10月上旬です。
サザンスイート
8月に出回る品種の中でも、特に甘みが際立っています。果汁たっぷりで、シャキシャキとした食感が楽しめます。収穫時期は8月中旬から9月上旬です。
ぶどう
長野県は、全国で2番目にぶどうの生産量が多い地域として知られています。種無しで皮ごと食べられる品種が中心で、栽培技術と冷蔵保存を組み合わせることで、長い期間にわたり美味しいぶどうを楽しむことができます。
ナガノパープル
実が大きく、皮ごと食べられる種なしの紫ぶどう。しっかりとした甘さと豊富な果汁、心地よい食感が楽しめます。旬は9月初旬から9月末頃です。
クイーンルージュ
鮮やかな赤色が目を引く、種なしで皮ごと味わえる注目のぶどうです。その魅力は、際立つ甘さと、パリッとした心地よい食感。旬の時期は、9月中旬から10月上旬です。
プルーン
プルーンについて見ていきましょう。
サマーキュート
みずみずしく、甘さが際立ち酸味が穏やかなプルーンは、その可愛らしい赤みがかった大粒の見た目も魅力です。旬の時期は8月下旬です。
オータムキュート
サマーキュートと同様に、酸味が穏やかで、甘さが際立つ果汁たっぷりのプルーンです。9月下旬頃から市場に出回り始めます。収穫期は9月下旬です。
すもも
従来のすももの概念を覆す、その大きさと、口にした瞬間に広がるジューシーな甘さが魅力です。特に、サイズや甘さの度合いなど、厳しい基準を満たした選りすぐりのものが、高級すもも「麗玉®」として出荷されます。旬の時期は、9月下旬から10月上旬です。
長野県産フルーツのおいしさの秘密
長野県が誇るフルーツは、その生産量だけでなく、格別の「おいしさ」で知られています。その秘密は、恵まれた自然環境にあります。まず、全国でもトップクラスの日照時間の長さが挙げられます。太陽の光をたっぷり浴びることで、フルーツは豊かな養分を蓄えることができるのです。次に、昼夜の寒暖差も重要な要素です。昼間に光合成で蓄えた養分は、夜間の呼吸によって消費されますが、長野県では夜の気温が下がるため、養分が過剰に消費されることなく、果実の中にしっかりと蓄えられます。この二つの条件が重なり合うことで、長野県産のフルーツは、甘さと栄養が凝縮された、他では味わえない逸品となるのです。