果物冷凍
フレッシュな果物は、その鮮やかな色彩と口いっぱいに広がるフルーティーな味わいで、私たちの日常に素晴らしい彩りをもたらします。しかし、果物の持つ魅力はその旬の期間に縛られ、手に入らない時期や保存に困るシチュエーションもしばしば。そんな時に活用したい手法の一つが、「果物の冷凍」です。果物を冷凍することで、一年を通じてその旬の味を楽しむことが可能になります。さらに、忙しい日々の食事作りの役にも立ちます。今回は、果物冷凍の魅力とその方法について、詳しく解説していきましょう。
冷凍に向くフルーツ(果物)の選び方
フルーツは品種により冷凍に適したものとそうでないものがありますので、仕入れから保存まで何を選べば良いのか迷うかもしれません。そこで、特に注目したい選び方を2つ提示します。これは絶対的なルールではなく、フルーツの選び方に困った際の参考情報として活用してみてください。
選び方1としては、味が濃いフルーツを選ぶことがオススメです。冷凍では甘さや酸味が控えめになりがちなので、その影響を最小限に食い止められます。特にブルーベリーやイチゴ、ラズベリーといったベリー系のフルーツや甘酸っぱさが魅力のキウイは、長期保存が可能な上、旨みもそのまま楽しめます。
またバナナは、冷凍することで一風変わった「冷たいアイスクリーム」のような風味が楽しめます。ただ、皮が冷凍により黒ずんでしまうので、剥いてから冷凍しましょう。
選択肢2は水分が適量で、繊維質が多いフルーツを扱うことです。これらは冷凍後も固くなり過ぎないため、原型を保ちやすいです。パイナップルやメロンはこうした特性から、切り分けてから冷凍すると好都合です。
ただし、水分量が過多の柑橘類や、果肉が多いりんごなどは冷凍には向きません。これらは冷凍すると固くなり、味わいまで変わってしまいます。したがって、冷凍保存と便利さを共に追求するのであれば、適したフルーツを選定する事が重要となります。
定番フルーツ(果物)3つの冷凍テクニック
いつものフルーツをさらに楽しみましょう。「冷凍フルーツ」の作り方について説明します。ここでは、皆がよく知るバナナ、いちご、リンゴの3種類のフルーツについて解説いたします。
まずバナナ。コツは一口大にスライスし、フリーザーバッグに入れて冷凍することです。フルーツスムージーやアイスクリームの原材料としてお試しいただくのも一案です。続いていちご。こちらも食べやすいサイズにカットしてから冷凍しましょう。そのまま頂くのはもちろん、ジャムづくりやパフェ作りにも最適ですよ。最後にリンゴについてですが、こちらは皮を剥き、好みの大きさにカットしてから冷凍します。冷凍リンゴはアップルパイやコンポートにぴったりです。
いずれのフルーツも、一口大に切るというルールと、個々にくっつかないように冷凍するというポイントをおさえていただくことで、凍って堅くなるという問題も解決します。そして、そのまま食べられるのはもちろん、様々なレシピにも活用できるため、使い勝手が一段と上がります。
短期間でフルーツを保存したいとき、あるいは一度に大量のフルーツを消費したいときなどには、この「冷凍」テクニックはとても便利です。食べきれずに捨ててしまう前に、ぜひこの方法を利用してみてください。
コレも美味しい! おすすめフルーツ(果物)3つの冷凍テクニック
「生のまま食べても美味しい果物たちを、もっと色々な食べ方で楽しんでみませんか?」そんな方へおすすめしたい、“冷凍フルーツ”の活用法を3つご紹介します。熟れた時期にまとめて冷凍すれば、保存期間が伸びるだけでなく、さまざまな料理にも応用できます。また、半凍り状態で食べるとシャーベットのような新たな味わいを楽しめます。
まず1つ目にご紹介するのは「夏の定番果物、スイカ」です。スイカはスライスしたものを種を取り除き、そのまま冷凍すると、ソルベのような冷たいデザートとして楽しむことができます。熱帯夜の対策にもおすすめです。
次にご紹介するのは、「お料理のアクセントに使えるレモン」です。レモンは薄くスライスしたり、くし型に切った後に冷凍すると、ジュースやヨーグルトのトッピングに、また、様々なお肉やお魚のソースへと活用できます。一年中、便利に使えます。
シンプルながら美味しいのが、「一口サイズの冷凍バナナ」です。バナナは皮を剥いて一口サイズに切り、ラップに包んで冷凍すれば、そのまま食べたり、スムージーやシェイクの材料として使います。
これらの冷凍フルーツテクニックを使えば、普段の食事が一層豊かになります。新鮮なフルーツを美味しく長持ちさせ、風味を十二分に楽しんでみてください。
冷凍フルーツ(果物)の活用アイデア
フルーツを冷凍しておいても、ただ冷凍庫で見過ごしてしまうのは惜しい限りです。常識であるスムージー以外にも、手軽に取り入れられる使い道を提案させていただきます。
一項目目、フルーティなアイスティー。氷に代わるアイテムとして冷凍フルーツを追加したら、そのまま冷たさを保持しつつ、味が薄まる事なく美味しいティーが飲めます。果物が徐々に溶けて、フルーツティーが一層色濃くなります。オレンジやグレープフルーツ等の柑橘類、またはイチゴやブルーベリー等のベリー系がお勧めです。
二項目目、煮込み料理への活用法。冷凍フルーツを煮込み料理に加えることで、その味に深みと甘さが生まれます。
具体的な例として、
【バナナ】カレーに加えるだけで甘味と深みが増し、子供達が満足する味に。
【りんごのすりおろし】豚の角煮に加えると、優しい自然な甘さが増します。
【オレンジ】鶏の照り焼きに加えて煮詰めると、さっぱりとした仕上がりに。
※オレンジは半分に解凍してからフォークでつぶし、料理に馴染むようにすると良いです。
三項目目、早い時間に食べられるグラノーラ。細く切った冷凍フルーツを含めれば、食感が変わり、同時に栄養価もアップします。忙しい朝でも健康的なものを食べたい方に、ぴったりの方法です。バナナやキウイがお勧めですが、パイナップルやベリー類も合います。
まとめ
果物の冷凍は鮮度を保ち、旬の味をいつでも楽しむことができます。さらに、保存食としての機能性や手軽さは日々の食事作りをサポートします。また、その食感や風味の変化は新たな味わいを提供し、食事の楽しみを増やします。手軽な方法から本格的な手法まで、果物冷凍の正しい知識と技術で、果物の可能性をさらに広げてみてはいかがでしょうか。